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理想の生活を夢見るのは間違っている  作者: らびみぃ
第1章 全ての始まり編
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19話 穴掘り名人

 突然研究所全体が崩れ始めた。

「まさか、あいつらまだ何かしようと!」

 組員たちの方を見るとワープゲートを広げそそくさと逃げようとしていた。

「ははは!この研究所は終わりだ!龍輝の暴走で何処かの緊急自爆ボタンが押されたのだろう!俺たちは大星に帰る!こんな星もうごめんだ!残り少ない時間を大切にな!」

「あー!逃げたー!俺たちの勝ちー!かなめと桜を閉じ込めてたところ隣の部屋だったしセキュリティちょーがばだったボスさん!逃げるんですねー!」

 流石クソガキである。

 こうして地球から大星の奴らはいなくなるのであった、めでたしめでたし!


 なんて言ってる時間はないのだ!

 天井が崩れ始め出口がふさがってしまった。

「そうだ!ワープゲートはどうですか!」

 かなめがワープゲートの方を指さした、もうなくなっていた。

 『もう、ない』


「痛っ!」

 桜は足が痛みしゃがみ込んだ。

「撃たれたところ痛むか!?」

「大丈夫、少しかすっただけだったから……」


 かなたは内心かなり焦っていた。

 桜は足を怪我している、龍輝は意識が飛んでいる、かなめは大丈夫そうだがこんな岩場あるける訳ない。

 どうすればここから四人で脱出できるんだ。


 かなたは真剣な表情になった。

「なあ水竜、手から水が出るってことは足からも出るんだよな」

(もちろん出るさ)

「じゃあ話は早い!」

 少し笑うと、かなたはみんなを集めた。


「みんないい考えがある」

 そういうと靴を脱ぎ裸足になり、右腕で寝ている龍輝を抱えた。

 そしてかなめをおんぶした。

「か、かなた様!重くないですか!?」

 かなめは少し顔を赤くした。

「まさか全員抱えようとしてるの?」

 桜が問いかけた。


「そうだよ」

「そうだよって、それでどうするのよ……」

「全員俺につかまれれば絶対出れる自信がある!」

 かなたの溢れ出る自信をみて桜は信じてみることにした。


「あとは桜をどこで背負うか……」

 悩んでいると桜が言った。

「私のことは、おいて行っていいわよ」

 桜の思わぬ提案にかなたは驚くこともなく言った。

「ダメに決まってるでしょ」


「そうですよ!桜ちゃん」

 かなめはニコッと笑った。


「あなた達変わってるわね」

「そうか?見捨てるやつの方が少ないんじゃないか?」

「私の周りには見捨てない選択を取る人はいなかった、つい最近まではね」

「つい最近できた人が龍輝ってことか」

「そう」


 そんなことを話している間も研究所の崩壊は進んでいた。

 すると桜が再び提案した。

「ねぇ、腕につかまってるだけじゃダメな感じなの?私足は怪我して力入んないけど腕なら弓で鍛えられてるから」

「確かに!」

 かなたは納得すると、桜はかなたの左腕につかまった。


「よし、それじゃいくぞ!」

「で、どうするの?」

「飛ぶ!」

 『ええ!?』

 かなたの飛ぶ発言に二人は驚いた。

「大丈夫!絶対いける!」

 全く根拠のない自信なのだが、気づけばそこにいる全員がかなたのことを信じていた。

「龍輝はあんなに強かったんだ、俺もここ最近だけどかなり特訓してきた、水竜!俺に全力の力を貸してくれー!」

(任せろ!!)


 少しづつかなたの周りに水の膜が張り始めるとその勢いは強くなり出した、そして足元は少しづつ水たまりができ始めている。

「もしかしてかなた様、このまま上に向かって飛ぶんですか!?そんなことしたら頭イタイイタイなって死んじゃいますよ!」

「ダイジョブだよかなめ、俺はそう簡単に死んだりしない」

「ほんとですか……?」

「俺は嘘ついたことない!」


 足元の水たまりがどんどん広がり辺り一面水たまりになってた。

「水竜!全力だぁぁ!アクアスプラーッシュ!」

 勢いよく飛ぶとそのまま天井を水の膜で突き破り、そのまま勢いに乗って地上までスピードを出して進んだ。

 とっさに思いついて叫んだ技名と何とも言い難い見た目を除けば、他三人に土が当たることもなく完璧だ。


「水竜勢い落ちてないか?」

(かなたが疲れてるだけだな!)

「なんだと!」

 こんな会話を数回しているうちに気づけば地上に着いていた。

次で全ての始まり編ラストです

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