10話 お兄ちゃんは反抗期
セカイは到着するなり大爆笑した。
「ははははは!かなた!戻れないのか!」
「セカイさん、笑いすぎですよ!かなた様を笑うなんて許しません!」
かなめが怒りながら言った。
「すまん、つい面白くて……」
「かなめ、良くいってくれた……!、様はいらないと思うが……」
「そうですか?様呼び結構いいと思ってるんですが……」
「い、やっぱいい!様呼びで!」
かなめが分かりやすいくらいにしょんぼりしたので、かなたはすかさず様呼びを許可してしまうのであった。
「で、この水状態どうやって戻るんだ」
「お、そうだった」
「まさか戻す方法ないんじゃないだろうな……」
「いやいや、そんなこともあろうかと校長の記憶からかなたの形を取っておいたんだ」
かなたは水をキラキラさせて言った。
「おお!さすがセカイさん!いや、師匠!」
「ふっ、これからは僕のことは師匠と呼びなさい」
セカイはドヤっとした。
「はい!師匠!」
かなたはちょろかった。
セカイは形に水を流し込んだ、しばらくすると、なんと不思議!元の体に戻りました!
「いやなんで」
かなたも、形を作ったセカイ本人までもなぜ戻ったかは分からなかった。
「いや、マジでなんで」
「僕にも分かんなーい、ま!戻ったしいいでしょ!」
「た、確かにそうですね!師匠!」
「よしこれで一件落着!帰るぞ!」
「はい!師匠!……でどこに?」
今日はかなたの家にみんなで泊まることになった。
次の日――
雲1つない晴れた朝、目が覚め、カーテンを開けると……
パリーン!
いきなり何者かが突っ込んできて窓ガラスが割れた。
「……なんだ、夢かもっかい寝よ」
かなたはもう一度寝た。
「おい、かなめはどこだ」
かなたは目をぱっちりと開き直すと、目の前には同い年くらいの少年がいた。
「おい、夢じゃないのか……てめー!この野郎!なに家のガラス割ってんだ!」
「あ?」
「ひぃぃ、なんでもないです、すいますいません」
かなたはビビり散らかしていると、水竜が語り掛けてきた。
(おいかなた、こいつ見たことあるぞ、えーと、確か……)
ドッドッドッ、二階から足音がする、隣の部屋のドアが開いた音もした。
どうやらセカイとかなめが起きたようだ。
「どうしたんですかかなた様!急に大きな音がして!」
「ふぁ、朝から騒がしいな校長が家に突っ込んだのか?……って」
(あ!思い出したぞ!)
『龍輝だ!!』
「え、だれ?」
かなた以外は顔見知りらしい。
「お、お兄ちゃん……生きてたんだ……」
かなめは驚いてか、しゃがみ込んだ。
「え?え?お兄ちゃん?」
「龍輝、お前もこっち来てたのか!心配したんだぞ、ずっと連絡つかないから~」
「セカイさん……貴方もいたんですね、まあ今日はあなたに用ないんで、」
「相変わらず冷たいなぁ……はあ、反抗期だから仕方ないか……」
「ちょ、全然理解が追い付かないんだけど、とりあえず何で窓ガラス割って入ってきた!?」
ずっとそこが気になっていたらしい。
「クソジ……ボスがかなめを連れて来いっていうから、説得してもどうせ無理だろうから力ずくで行こうかなと」
「ボス?誰だそれ」
「龍輝……まさかお前、桜んとこ行ったんじゃないだろうな」
セカイは急ピリピリとしだすと、空気が少し重くなったように感じた。
「桜?だれ?」
「かなた様、事情はあとで話すのでいったん隠れましょ!」
そういうとかなめはパッと立ち上がりかなたの手を取って別の部屋へ移った。
「かなめ、なんか嫌な予感するんだけど、俺んち大丈夫だよね……?」
「た、たぶん大丈夫です……」




