ARCHE
●ハードで複雑な音楽性は相変わらずだが、キャッチーな面がさらに薄れた印象が。
【収録曲】
1.Un deux
2.咀嚼
3.鱗
4.Phenomenon
5.Cause of fickleness
6.濤声
7.輪郭
8.Chain repulsion
9.Midwife
10.禍夜想
11.懐春
12.Behind a vacant image
13.Sustain the untruth
14.空谷の跫音
15.The inferno
16.Revelation of mankind
DIR EN GREYが2014年にリリースしたアルバム。いわゆる「ビジュアル系」的な耽美性とヘビーなサウンドを組み合わせた構成は前作同様といった感じでしょうか。2ビートのリズムを中心に駆け抜けていく『Cause of fickleness』や、和風なメロディを強調させた『懐春』、一曲の中で目まぐるしくボーカルスタイルが変わっていく『Revelation of mankind』と、曲ごとに色々と変化を付けようとしている様子もうかがえます。
ハードで展開の読めない複雑な音楽性は非常に個性的で、ある意味インパクトは強いと言えます。ただ、メロディやフレーズに関してはさほど耳に残りやすいわけではなく、そういう点からすると、前作よりもさらにキャッチーな面が薄れたように思えました。まあ、このバンドはそこまで「分かりやすさ」を重視していない感じなので、そういうところがあっても大してマイナスにならないと捉えることもできるのですが。
評価:★★★★




