<錬金術師便覧>
※括弧に関して
<> : 人工物に使用しています。
【】 : 自然物に使用しています。
⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜
錬金術は世界の神秘を解き明かす学問だ。
錬金術師よ、忘れるな。
「錬金術師の心意気」、「錬金術師の意地」そして、「錬金術師の誇り」を。
⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜⚜
☪薬
<回復剤>
外傷を癒す。飲み薬とぬり薬。いやあな臭いがするぬり薬もある。
すれ違うと、あ、あいつ、つけているな、と分かる。
<魔力回復剤>
魔力を回復させる。まずい。レベルが上がるにつれ、まずさは薄れる。
<解毒剤>
毒によって薬の種類が変わる。まずはなんの毒か判明することが重要。
おおおおおお落ち着け!
効かないからってむきになって飲み続けないように。
<健胃剤>
気候の変化や体調の悪化による胃を整える。
強い薬が胃を痛めないように一緒に内服することも。
<鎮痛剤>
飲み薬。聖母の優しさでできています。でも苦い。とんでもなく苦い。
聖母の優しさ、どこへいった……。
<安眠剤>
【すやすやのラベンダー】で緊張した心を鎮め、その香りでゆっくりと眠りに。
やさしい香りは「心と体が出あう」場所へ作用する。
—————————————————————————————————————
☪消費アイテム
<もくもく玉>
煙玉。煙幕を張る。
自分も吸い込まないように風向きを考えよう。咳き込んでいるうちに攻撃されてしまう。
<ぬるぬる玉>
粘液をふりかけ相手の動きを阻害する。
元々ぬめっている魔獣には無効。攻撃がさらに通りにくくなるから注意。
使用を誤って武器を取り落とさないように。
<すやすや玉>
吸うと眠りを誘う粉が飛散する。自分も吸い込まないように風向きを考えよう。
うとうとしているうちに攻撃されてしまう。
<びりびり玉>
触れるとびりっとする粉が飛散する。驚いて注意を逸らす効能がある。
怯えるか逆上するかは自分と相手とのレベルの差による。
<いがいが玉>
トゲのある小さなものが飛び散る。当たると痛い。
投げるときは自分にも当たらないように注意!
—————————————————————————————————————
☪アイテム
<鉱物探知機>
【魔水晶】と【西方のハシバミ】で錬成したもの。
【西方のハシバミ】は水脈や鉱脈を見つけるのにも用いられる。
—————————————————————————————————————
☪鳴き声シリーズ
・防具
<ニャーニャのローブ>
猫耳と尾がついているので、筋骨隆々の者が着ると似合わないと言われている。
回避能力を上げるためと言い張って一部マニアでは重宝している模様。
<ゲコゲコの鎧>
回避力の上がる鎧。常にぬめっているように見えるのは光沢のせい。
うっかり跳躍力が上がると思って谷間や崖を飛び越えないように注意。
真っ逆さまである。
<ケロロの盾>
小さめの盾だが、表面がぬめっており、攻撃を受け流すのに優れている。
手入れは必須。
<ブヒヒンのブーツ>
移動力が上がるブーツ。慣れるまではブーツの動きについて行くのに苦労する。
—————————————————————————————————————
・武器
<ブンブンの杖>
本来は魔法を使う際に用いる杖。
魔法がすみやかに行使され、狙った場所をたがわず直撃するのでそう名付けられたと言われている。
レベルが高いものになると物理攻撃、刺突もできるようになる。
一撃必殺、急所を狙う。しかし、破損し二度と使えない場合もある。
<モウモウの槍>
刺突に優れた逸品。
突くたびに「モウ」「モウ」と鳴き、訓練に熱中していると、
休憩時にもその鳴き声が聞こえてくる錯覚に陥るので注意。
猛者はそうなってこそだと言い、
「モウ」「モウ」の鳴き声が聞こえるようになると、
満足感を覚える。
そのため、鍛錬狂いのことを「モウモウ」と揶揄することもある。
とんだ風評被害である。
—————————————————————————————————————
・アイテム
<ブヒブヒのかばん>
小さい袋なのに大容量かばん。
食料を入れているといつの間にか減っていることがある。
<ヒョロロの報せ>
設定温度に達すると「ピーッ」と鳴いて教えてくれる。
レベルが低い魔道具だと、設定温度を越えてしまうこともある。
<メェメェの採集セット>
スコップや手袋、ルーペやハサミといった植物採集に必要な道具。
毒がある植物に触れると、「ンメェェェ」と鳴く。
レベルの低いものはそれなりにしか教えてくれない。
擬態がうまい植物には騙されてしまう。
<クーンの採集セット>
ハンマー、手袋、ルーペ、スコップ、つるはし、ランタンなど、鉱物採集の際に使う道具。
人体に有毒なガスが発生する気配を察知したら「クーン」、「キューン」って音を発する。
レベルの低いものはそれなりにしか教えてくれない。
警告音の直後に有毒ガスにまみれることもある。
<バウワウの見張り番>
魔物が近づいて来ると知らせる。
レベルの低いものは気配を隠すことに長けた魔物には太刀打ちできない。
<ホウホウの探知>
敵の能力を調べる消費アイテム。
敵の能力が分かったら「ほうほう」と納得してあげるのはお約束。
<カアカアの斥候>
離れた場所に入る敵の様子を空から探る。
障害物もなんのその。光るものがあればそちらに引き寄せられる。
<チュウチュウの斥候>
離れた場所に入る敵の様子を探る(地上)。
障害物もなんのその。隙間に潜り込む。
食べ物に弱い。
良い匂いを嗅ぎつけると、引き寄せられ、役に立たなくなることもある。
<オウオウの斥候>
離れた場所に入る敵の様子を探る(水中)。水の中でも自由自在。
魚の群れを見つけると、そちらに引き寄せられるので、役に立たなくなることもある。
<ウッキウキのポーション>
状態回復の消費アイテム。
不快な気分から解放されご機嫌に。使いすぎ、粗悪品に注意。中毒性を発揮する場合も。
<ホケキョの呼び寄せ>
美しい鳴き声で魔物を呼び寄せる。
素材集めの時に使用するが、誘引しすぎに注意。
レベルが低いと、中々集まってくれない。
<パオンの圧縮機>
すり鉢とすりこ木では扱えない素材を圧縮したり粉砕する際に用いる。
場所を取る上、重いので取り扱いが面倒……
難しく、すり鉢に無理やり突っ込む錬金術師が後を絶たない。
<ブルルの荷車>
軽量化して運べる荷車。ニンジン型かリンゴ型の所有者証を身に付けること。
たまにへそをまげられ、うんともすんとも動かなくなることがある。
所持媒体を決める時には慎重に。
なだめすかす必要があるので、いち早く傾向を掴んで対策を練る必要がある。
相性が合うと機嫌よく働いてくれる。
<クルッポの通信機>
つぶらな瞳が可愛らしい、ハトの姿をした通信機。
羽根をぴんと伸ばして、空中から飛んでくる情報をキャッチする。使っていないときや収納時は羽根は身体に沿って折りたたまれる。
離れた場所の相手と連絡を取り合える。レベルが低いとタイムラグがある。
一時間後に返答が返って来たという報告もあるが、
使用魔力が大きいため長時間繋いだままでいることは現実的でなく、
ガセネタであると推測される。
なお、動力源である餌は魔力が籠ったパン型のものである。
ちぎってあげた方が可愛い食事風景が見られる。
そのままやると、クチバシでむしりとって食べるので、ちょっと怖い。
呼び出し音は「クルックー、ポッポー」。
<ガアガアのボート>
櫂を使うものと足漕ぎボートがある。
あまりにも速度を出しすぎると転覆する恐れがある。
カップルで乗ると破局すると言われているが、検証は進んでいない。
続報が待たれる。
<コッコの時計>
時間を測ることに特化した時計。
一時間内を細分化して測る。秒数まで測ることができる。
<コケコッコの時計>
所定のボタンを押さないと、「コケコッコッコ」というアラームが徐々に激しくなり、
最終的には「コッケェェェェッコッコッコォォォオオオ!!」
という命タマを取られるんじゃないか、という勢いになる。注意が必要だ。
想像してみてほしい。
ご自身が可愛い女の子にあーん、と美味しそうなものを差し出されている際、
あるいは「食べても食べても太らない美味しいもの」が並べられ、
「いただきます!」となったときに、
突如として「コッケェェェェッコッコッコォォォオオオ!!」が響いて来るのだ。
むろん、上記の出来事は夢だ。
だが、夢の中でくらいは楽しんだって良いではないか。
ちなみに、<コケコッコの時計>は錬金術師が改良を加えようとしたが、
酔いどれ亭主を持つおかみさんたちの頑強な反対にあって断念せざるを得なかった。
酔ったのは自己責任。ちゃんと翌日いつも通りに仕事に行けと言うのである。
正論だ。
そのため、ごくまれに<コケコッコの時計>の鳴き声が朝もやに沈む町中に響き渡ることもある。
それだけ、魔道具は身近なものであり、エンドユーザーの声に忠実なのだ。
決して、強者(この場合、おかみさん連合)に屈したのではない。
お間違えの無きよう。
随時更新していく予定です。