超常現象解決部! 発足編
鍛冶ガール!~戦国時代にタイムスリップして世界を救う美少女物語~の完全新作にして続編となります!
舞台を現代に移し、咲良達6人の美少女の活躍を是非ともご一読下さいますよう!
新年度もスタートし、新たな学舎で新たな生活を始める者、学年が上がり、下級生を得て色めき立つ者。
そして最高学年となり、次のステージを見据えながらも最後の一年を有意義に過ごそうとする者。
はたまた全てに当てはまらない者達が膝を交え、青春期という名の高校生活を送るその舞台は、三条市にある三条南高校。
ここには一風変わった能力を持つ美少女らが在籍しているわけで。
小春日和のとある放課後、昼食後に永遠と惰眠を貪っているのは二年生の一ノ門咲良である。
長く厳しい冬を終え、新たな生命の息吹を感じつつも、窓側の席を宛がわれた彼女にとって、その気候はなんとも心地よく、そのつもりはなくとも、ついついヨダレを垂らすほどに眠り呆けてしまっていたのだ。
机に頭を垂れ、力なくだらりと両腕をぶら下げ、膝上20センチの短いスカートからは、その自慢の美尻。そしてそこから延びる脚がその柔らかさを強調するかのようなしなやかさであった。
「咲良~!? まったく……いつまで寝てる気なのよ」
呆れ果てたように溜め息をつき、腰に手を当てて、その抜群のスタイルを誇張したのは咲良の親友・大町茜であった。
咲良程ではないにしても、短いスカートからは陸上で鍛え上げた脚線美が思春期真っ只中の男子生徒を虜にしてやまない。
整った顔立ちと、雫も滴るような美しきフェイスによく似合うボブヘアーは完璧か。
週に一度は愛の告白を受ける程であると言えばご納得頂けるかもしれない。
「おい! 茜ぇ、早く校長室に行かないとまた怒られんぞ」
そしてどこまで気持ちよく眠っているのか、茜の目覚ましにも無反応な咲良を、共に現実世界に引きずり戻そうとする凛々しい男子学生。
名を小滝軍司という。
剣道にその身を捧げる軍司は、肩に竹刀袋を引っ提げ、短髪後頭部をポリポリ掻きながら、相変わらずのマイペース咲良をその有り余る腕力にものを言わせて叩き起こした。
「ふぇ!? ……なんだ、もう放課後か。んじゃー帰ろっかなぁ。茜はどうせ部活っしょ?」
大きく両腕を広げ、伸びをした咲良の胸元は自称発展途上であり、申し訳程度に前面に突起していた。
ボーイッシュという言葉がよく似合うヘアスタイルと、黙って淑やかにしていれば、それなりに可愛い部類に入るのだが、そんなことはお構いなしのヨダレと、頬っぺたには机と密着させ続けたが故の赤みを帯びていた。
そんな咲良を見下す訳ではないが、周囲を魅了してやまないバストを手挟むように腕組みした茜は呆れという名の溜め息をより一層吐くと、念を押すように言ってのけた。
「あのねぇ、今日は呼び出しくらってるでしょうが!」
そう、今日この三人は放課後、校長室に招集されていたのだ。
呑気な咲良、しっかり者の茜、そして少し強面の軍司の3名は、寝ぼけ眼に加え、幼児のように目を擦る咲良をしっかりと左右から拘束すると、滅多に足を踏み入れたことのない、いや、一度も覗いたことさえない校長室に向かって歩き出すのであった。
「ふぁ~~~ん……お腹すいたなぁ」
お昼の弁当の後、睡眠をとっていただけの咲良ではあるが、しっかりと空腹を訴えていくのであった。
つづく