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「まずはあの村長は何者だ」


「何者でもないわ、ただの村長よ…まぁ私もそんなに詳しくはないけどね」


「ただの村長があんな悪どい連中とつるまんだろ?」


「あら、それって私の事?」


「そうだな、お前も含めてだ」


ラルクが頷くと


「はぁ…多分だけど、村長のバックには大きな後ろ盾がいた事は確かね…何度か調査が入りそうになったんだけどことある事に中止されたり、来てもお咎めなしでそのまま帰っていったわ」


「そうか…」


「私の考えだけど…あれは国からの援助を受けてると思うわ」


「何故だ?」


「定期的に送られてくる積荷があるのよ…それにこの国の紋章が付いていたの」


「何が送られてきてる」


「金と魔道具、魔石に武器よ。なんで国からそんなもん送られて来るのかしらね」


ダレンが肩をすぼめると


「あのくそ野郎…」


ラルクの顔がけわしくなる


「あら、国に恨みでも?」


ダレンがラルクの表情を見て笑う。


「この国は腐ってる…」


「そうね、それは否定しないわ…いつからこうなってしまったのかしら…」


ダレンの言葉にラルクは口を噤んだ。


何か知っていそうなラルクの様子だったがダレンは深くは追求しなかった…


「それで?お気に召す答えが聞けたかしら」


「ああ…そうだな。これであとは森のアレを壊せば依頼は完了だ」


ラルクが頷くと


「森のアレ?森に何かあるの?」


「お前はもういいだろ。これ以上首を突っ込む前に何処かにいけ」


「あら…冷たいわね。一夜を共にした相手に」


「ふざけんな、ただ同じ場所で寝てただけだろうが!」


ラルクが鳥肌が立つと


「冗談はこれぐらいで…次は私の質問に答えてちょうだい!」


「あっ?ああ…あいつらが襲って来なかったわけか」


「ええそうよ!あいつらのねちっこさは私がよく知ってるわ、なんで昨日のうちに襲ってこないってわかったの?」


「その様子だとそいつらはここに来ようとはしてたみたいだな」


ラルクが笑うと


「ただ…来ることは出来なかったけどな」


「どういうこと…」


「ここに来る前に…襲われたんだよ」


「襲われた?誰に」


「お前も会っただろ?」


「えっ…あの人が…あいつらを?一人で?」


ダレンはカズキに押さえつけられた首をさする…


「エイトに危害を加えたからな、まぁ当然の結果だろう」


ダレンはごくんと唾を飲み込む。


「でも…さすがにあの人でも…きっとあの男はかなりの人数と手練た男達を集めたはずよ…」


「それでもカズキには敵わない」


ラルクは自信満々に答えた。

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