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ダレンはなんだかいい匂いで起こされた…
「うーん…何かしら…」
毛布から顔を出すと明るい日差しが顔を直撃する。
眩しさに目を細めて周りを確認すると…
「あっ！ダレンさんおはよう。体調はどう？朝ごはん作ったけど食べられそうかな？」
エイトが笑顔で挨拶をする。
「お、おはよう…」
ダレンは起き上がって周りをよく見てみるが何かが来た形跡も争った感じも見受けられなかった。
本当に誰も来なかったのかしら…
いつものあいつらなら必ずその日に報復に行っていたはず…
おかしい…と首を傾げていると
「なに変な顔してるんだ、食べるのか食べないのか？」
ラルクが声をかけると
「私も食べていいの？」
「もちろんだよ」
エイトが頷くと
「作ったエイトがこう言ってるんだ。俺は構わない」
「別に食わなくてもいいけどな！」
ジャックが噛み付くと
「ジャック、意地悪しないであげてよ。ジャックの分は多めにしてあげるからね」
エイトがみんなの分をよそうと
「はい、ダレンさんにも」
ダレンにも器を持っていく。
「ありがとう…」
ダレンが受け取ると
「どういたしまして」
エイトが満足そうに頷く、自分の分もよそうと
「じゃあいただきます！」
「「いただきます」」
エイトの掛け声にラルクとジャックが続くと…
「いただきます…」
ダレンも小さな声で返した。
ありがとうもいただきますも他の人と食べるのも…久しぶり
ダレンは器に口をつけてスープをすする…すると優しい味が体に染み渡っていく。
「美味しい…」
思わず声が漏れると
「でしょ？これ僕がナナミに最初に食べさせてもらったスープなの！疲れた体にはこれが一番いいんだって」
エイトが笑いながら説明する。
「そう…」
ダレンはあまりの美味しさにあっという間に飲み干してしまった。
「俺は肉がよかったな」
ジャックが物足りないと言うと
「じゃあ夜はお肉料理にしようね」
「本当か！？」
ジャックは機嫌よく尻尾を振ってエイトのそばに寄り添っている。
片付けをしているエイトを見つめていると、ラルクがそばに寄ってきた。
「あいつら…本当に来なかったのね」
ダレンが聞くと
「まぁ来れねぇだろうな」
ラルクがニヤッと笑う
「どういうこと？何かしたの？」
ダレンがじろっと見つめると
「教えて欲しかったら俺の質問に答えろ」
ラルクの言葉にダレンは頷いた。
