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エイトはダレンに言われがまま部屋へと入ると


「お口の中は大丈夫?ちょっと見せてみなさい」


エイトの口を開けさせて中を見るとやはり殴られた拍子に口の中を切ったようで傷がついている。


「やあねぇ…人の物を傷つけて…」


ブツブツ言いながらエイトの傷を確認すると


「まぁこのくらいならすぐに治るでしょ」


ポンポンと軽く頬を叩く。


「それで…この腕輪だけどどうしたの?何処で手に入れたの?」


ダレンは先程壊した腕輪をエイトに見せると


「あっ!腕輪!」


エイトはじいちゃんからの腕輪を返してもらおうと手を伸ばす!


しかしダレンはサッと避けると


「誰から貰ったのか教えてくれたら返してあげるわ」


ダレンがにっこりと笑う。


「聞いて…どうするの?」


エイトが伺いながら聞くと


「そりゃ会いに行くわ!こんな凄いもの持ってた人気になるもの~それにとっても強そうな気がするのよね~」


ニコニコと笑っている。


「それで?あなたにこれをつけた人がいるはずよ、こんな物あなたを守る意外の目的でつけるわけないものね~」


ダレンはご機嫌にエイトの頬を撫でると


「知らない…」


ぷいっと横を向く。


「あら…あなた私のさっきまでの行動見てなかったの?そんなことすれば…殺すわよ…」


ダレンからの殺気にエイトはビクッと怯えるがぐっと耐える!


「し、知らないし知ってても教えない!」


キッと睨み返すと


「ふふ…あの馬鹿共よりよっぽど骨がありそうね」


何故か反抗的な態度なのにダレンはニコニコと笑っていると…


「そうだ!じゃあこの腕輪のことは忘れてあげるから私の下で働かない?」


急にそんなことを言われてエイトはびっくりしてダレンを見つめる。


どうかしら?と首を傾げて見つめる姿はお願いをする普通の女性のようにしか見えなかった。


「ご、…」


エイトは声を発すると…


「ごめんなさい…それも出来ない。僕は帰る所があるんだ…」


そう言うとダレンの顔が悲しげに歪む。


「そう…なら…」


私のものにならないなら…壊してしまおうかしら…


ダレンはエイトの細い首をじっと見つめると手を伸ばした…

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