表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
61/122

61

「やっぱりな…」


ラルクはエイトの後をこっそりとつけていた…


昨日の夜に何処かに行っていたのはわかったがまさか手当てをしていたとは…


「エイトはお人好し過ぎる!」


ジャックは気に食わないのかガチガチと歯を鳴らしていた。


「エイトが許したんだ…それにあいつらも考えを改めたみたいだから…今回は見逃してやろう」


「ふんっ!」


不機嫌そうにジャックは盗賊達を見ると


「ほらエイトよりさきに帰ってないと心配されるぞ」


ラルクが走り出すとジャックが後を追う、少し遠回りをしながらもエイトより先に前に道に出ると…エイトが軽く走りながら追いついた。


「おまたせ!」


笑顔のエイトにラルクはポンと頭を撫でると


「鍋はあったのか?」


「うん!大丈夫だよ、またたくさんスープ作るからね」


「ありがとうな、じゃあ今日のうちに目的の所まで行くぞ」


「わかった!」


ラルクがエイトとジャックを見ると先頭で走り出した。


ラルクの後を着いて行きながらジャックがエイトに話しかける。


「エイト…なんであの人間共を助けたんだ」


ジャックにいきなり聞かれてエイトが慌てると


「えっ!ジャックなんで!?あっ!しっ!しぃー!」


ラルクおじさんに気づかれないように声を下げると


「気づいてたんだ…」


「そりゃ夜中にゴソゴソ動いてればな」


「お、おじさんも気がついてるかな?」


「さぁ?何も言ってこないなら大丈夫じゃないか?」


ジャックがとぼけると


「おじさんに言ったらまた冒険者になれないって言われそうだし…」


「確かにエイトは甘ちゃんだな!殺そうとした相手の手当てするなんて…」


まぁ俺も似たようなものだが…


「うっ…ごめんなさい。でも痛いのって…凄く悲しくて辛いから…」


「お前のその甘さに助けられるやつも多いとは思うがそれが通用しない相手だっている!だから行く時は俺にも声をかけろ。するなとは言わないから俺も連れて行け」


「えっ!」


「わかったな!」


ジャックはそれだけ言うと話は終わりだとばかりに脚を早めてラルクの方へと行ってしまった…


エイトはジャックの優しさに心がポカポカして仕方なかった…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ