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「お前ら出てこいよ」


ラルクが何もない森の方に声をかけると…ゾロゾロと小汚い男達が姿を現した。


「誰?おじさんの友達?」


にやにやと笑いながら近づいてくる男達にエイトが興味深く見つめる。


「こんな品がない知り合いなんていないよ、こいつらは多分盗賊だろう…大方匂いに釣られて来たんだろ」


「ふん!この人数を前に大した余裕だな!その子供と飯と有り金全部寄越せば見逃してやるぞ」


ニヤニヤと笑いながら煽るように持っている剣を舐める。


「あっ!」


エイトが思わず声をあげると…


「どうした?」


ラルクがエイトを見る。


「あのおじさん…危ないよ…剣を舐めてる。舌が切れちゃうよ?」


心配そうに見ていると


「ありゃわざとやってるんだよ」


「えー!?なんで?なんでそんな事するの?」


エイトがわけが分からないと大声で聞くと、当の本人は気まづそうに剣を下ろした…周りでは仲間達がくすくすと笑っている。


「それにあのおじさん達も顔になんか汚いの塗ってるよ?なんで洗わないんだろ?」


顔に泥を塗っている男達がサッと顔を隠す。


「あれも迫力を持たせるためにわざと塗ってるんだろ」


ラルクが淡々とこたえると…


「お前ら…馬鹿にしやがって!もう許さん!男は殺せ!子供は生け捕りにして売るぞ!」


一際泥を塗りたくっている男が叫ぶと一気に襲いかかってきた!


「えー!僕馬鹿になんてしてないのに…」


心外だとエイトが頬を膨らませる!


「エイトは煽りの名人だな」


ラルクは笑いながらも剣を抜くと


「エイトも戦えるか?」


「う、うん…でも僕人と戦ったことない…じいちゃんとしか」


「なら大丈夫だな!」


ラルクはそこら辺にあったちょうど良かそうな木の枝を足で蹴るとエイトがサッと掴む。


「エイトはそれを使え。いいか頭を狙うのは止めておけよ」


「わ、わかった!」


エイトが緊張した面持ちで木の枝を掴むと


「ジャックはエイトを助けてやるんだ」


「言われなくてもわかってる」


ジャックはいつの間にかエイトのすぐ側に来ていた。


「よしさっさと終わらせてエイトのうまい飯を食うぞ!」


ラルクが笑いながら剣を振るうと…


ビュン!


剣を振る音と共に風圧が男達を襲う!


半分近くの男達が吹き飛ばされると…


「はっ?」


あまりの出来事に男達が立ち止まった。


「お、お頭…あいつヤバくないすっか?」


何を逃れた男達が後ずさりすると…


「馬鹿野郎!相手一人だぞ!ここで逃げてどうする!お前はあの男を相手しろ、俺は子供を攫う!そしたらとんずらだ!」


男達は二手に別れると一斉に襲いかかった!


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