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「メガホック程度このくらいの年の子なら狩れるだろ?」


カズキがラルクの驚きがわからずに首を傾げる。


「あー…」


ラルクは頭を抱えた…


「そうだな…お前は普通じゃねぇもんな。しかもナナミもだし…」


ラルクがブツブツと何かを呟いていると何かを決心したように顔をあげる。


「よし!やっぱり俺が少し預かる!ちょっとはこの世界の常識を教えてやらないと駄目だ!」


「じょ、常識は教えたぞ…」


カズキが不安そうに言うと


「お前のは常識じゃない!」


「えっ…」


「いいか!お前も王都を出てから人目を避けるように森で暮らしてたからわからんかもしれんが、そんなに戦える子供なんていないんだよ!」


衝撃の告白にカズキが狼狽える。


エイトはそんなカズキの様子に


「ラルクおじさん!じいちゃんを虐めないで!」


カズキを庇うようにエイトが眉をあげてラルクを見つめる。


「じいちゃんは悪くないもん!いつも僕に知らない事をわかりやすく教えてくれるんだ!僕はじいちゃんから教えてもらって嫌な事なんてひとつもないもん!」


よく分からないがじいちゃんを否定された気がしてエイトは言わずにはいられなかった。


そんな真剣なエイトの姿に…カズキは胸が高鳴り目をうるませる。


ラルクはエイトを見つめると…


「ブッ!」


驚いた顔から一気に笑いが込み上げてきて止まらない。


腹を抱えて笑っていると


「わ、笑わないで!」


エイトがポカポカとラルクを叩く!


「悪い、悪い!いやお前は本当にカズキが好きなんだな…ありがとうな」


ラルクが涙を拭きながらエイトを撫でる。


「ムー…」


エイトはなんだかスッキリしなくて頬を膨らませるとカズキが後ろからエイトを抱きあげた。


「エイト、俺の為に怒ってくれたんだな!お前はいい子だ。ラルクはちょっと意地悪なんだよ、あれだな、好きな子をいじめちゃうタイプだ!」


カズキがからかうように言うと、エイトは少し考えて…


「ラルクおじさん…じいちゃんと僕が好きって事?」


じっとエイトに見つめられラルクはなんだから頭の後ろが痒くなる…ガシガシと頭をかくと。


「あーあー!そうだな、お前らの事が好きで心配なんだよ」


エイトの瞳に嘘は言えずに投げやりに答えると、エイトはカズキからおろしてもらいバツの悪そうな顔をしているラルクに近づくと


「僕もおじさん好きだよ」


ニコッと可愛くラルクに笑いかけた。

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