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「それで?後は何があったの?」


ナナミは少し落ち着いてエイトに聞くと、エイトは言いずらそうにカズキ達を見つめた。


ナナミは嫌な予感にカズキを見るとカズキが頷き…


「エイトの肉親にあった…」


それだけでナナミは何となくわかった。


「そう…」


ナナミが感情のない声で答えると


「でも僕会えてよかった!ちゃんとさよならしてきたよ。僕はカズキとナナミの子だって…思っていいよね?」


エイトが伺うようにナナミに聞くと


「当たり前でしょ!むしろ返せって言われたって絶対返さないわ!」


離すものかとエイトを抱き寄せる。


「うん!」


エイトが嬉しそうに頷くと


「その方はどうしたのかしら?」


ナナミがカズキに笑って聞くと…


「そうだ…じいちゃん大丈夫だった?」


エイトは心配そうにカズキとジャックを見つめると


「ああ、ちゃんと話したらわかってくれたよ。お前に合わせる顔が無いんじゃないのか?逃げるようにこの町を出ていったぞ」


「あらそう?私も一度ちゃんとご挨拶に言っておけばよかったわ…」


「いいよ!もういいの…あの人に会う事はないと思う。僕の親は二人だから…」


エイトはナナミとカズキの手をギュッと握ると


「じいちゃん…本当に平気?嫌な思いしてない?」


エイトがじっとカズキの目を見つめると


「ああ、俺達は何もしてないよ。安心しろ」


カズキがふっと力を抜いてエイトに微笑んだ。


(俺達は…ね…)


ラルクは苦笑すると


「ほらほら、湿っぽいのは終わりにしてくれよ!エイトも無事だったんだし。せっかく来たお客をもてなしてくれよ!」


ラルクが声をかけると


「そういえばラルクがいたな」


カズキが気がついたように振り返ると


「お前…!俺がいなきゃエイトが大変な目にあってたかも知れないのになんだその態度は!」


「あっ!馬鹿!」


カズキがラルクの言葉に慌てて言うなと口を閉じさせる。


「ちょっとそれ…どういう事?」


ナナミがすっと立ち上がると二人のそばによる…


ジャックはスっと避けるとエイトのそばに来た。


「大丈夫か?」


エイトを三人から離すと


「うん、ジャックも大丈夫だった?」


エイトが心配そうに普通に話しかけてくる。


「当たり前だ、あんなのに何かされるわけないだろ」


ジャックが心外だとエイトを見つめると


「違うよ…ジャックに僕の為に傷付いて欲しくないだけ。でもありがとう」


エイトはジャックをギュッと抱きしめると


「お前…普通に話してくるな…」


ジャックがエイトの様子にホッとするやら肩透かしを食らったような気分になっていると


「だって…僕ずっとジャックと話したいと思ってたから…それに前だってずっと話してるような感じだったからね」


嬉しそうにジャックを見つめる。


「これからもお話できるんだよね?」


エイトの期待するような瞳にジャックは敵わんと笑って頷いた。

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