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「じいちゃん今日はどうするの?」


ジャックとの狩りにも慣れてきた僕は今日は何をするのかとじいちゃんに確認をする。


「今日俺はちょっと用事が出来たからエイトとジャックは好きにしてていいぞ」


じいちゃんから急に自由時間を言い渡される。


「だって…ジャックどうしようか?」


すっかり仲良くなったジャックの頭を撫でながら聞いてみると、好きにしろとばかりにジャックはゴロンと横になってしまった。


出かけていくじいちゃんを見送ると僕はナナミのところに向かった。


「どうしたの?エイト」


ナナミがいきなり来た僕に嫌な素振りは見せず笑顔で僕に問いかける…ナナミはいつもニコニコしていていい匂いがする。

ナナミのそばに行くと不思議と安心するんだ…


「じいちゃんが今日は好きにしていいって…でも何していいかわからなくて…なんかして欲しいことある?」


どうせならナナミに喜んで貰えることをしたいと聞いてみると


「こんな時くらい自分の好きな事していいのに…」


ナナミは苦笑しながらも僕の頭を撫でた。


「そうねぇ…じゃあエイトとジャックが好きなチーズケーキでも作ろうかなぁ…」


ナナミがチラッと僕をみる!


僕はチーズケーキと聞いてお腹が急に空いてきた。


「食べたい!」


僕がすぐに答えると


「じゃあチーズを取ってきてくれる?」


「チーズ?どこに行けばいいの?」


「前に東の山小屋に住んでるおじさんのところに行ったの覚えてる?」


何度かじいちゃんと行ったところだった。僕はコクコクと頷く。


「あの山爺さんのところに行ってチーズ下さいって貰ってきて欲しいの」


「わかった!」


僕は返事をするや否やジャックの元に走り出した!


「ま、待って!エイト!」


そんな僕をナナミは慌てて止める。


「山爺にこれを持って行って欲しいのよ」


ナナミは棚からナナミお手製のジャムの瓶を取り出した。


「これを渡してチーズと交換してきてね」


「わかった」


ナナミが綺麗に瓶を包むとエイトのカバンにしっかりとしまってくれる。


「はい!これで落とさないよね」


ぽんとカバンを叩くと僕は今度こそジャックの元に走っていった!


「ジャック!お使いに行くよー!」


ジャックは僕の声に気がついてゆっくりと起き上がった。


「ナナミがお使い終わったらチーズケーキ作ってくれるって!」


ピクッ!!


ジャックがチーズケーキと聞いてやる気を見せた!


「向こうの山に住んでるおじいさんのところに行くんだよ!」


ジャックはブンブンと尻尾を振ると


「じゃあそこまで競走ね!」


僕が走り出すとジャックがすぐ後ろから追いかける!


「気をつけてねぇ~」


ナナミが後ろから手を振って声をかけて来た、僕はナナミに手を振り返して山爺の家に向かった。

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