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ジャックはエイトの服をかじったまま気を失った…。


「ジャック!」


エイトは動かなくなったジャックをみて身体を触る!


どうにか動いている鼓動を感じるとホッとしてカバンから布を取り出すとジャックにかけた。


「待っててね!絶対じいちゃん連れてくる!」


エイトがジャックから離れようとすると…


ビリ…


ジャックはエイトの服をいまだに離していなかった…


エイトは自分の服を破くとジャックを一撫でして、岩場の小さな窪み見つけながら下へ下へと降りて行った…




(うっ…)


ジャックは腹の痛みで目が覚める!


気を失っていた事に気がつくと…


「あいつがいない…」


エイトの姿が無いことに気がついた…身体には布がかかり顔のそばにはエイトの破れた服が落ちていた…


「あいつ…本当に行ったのか」


下を見るとエイトの姿は見えないが見える岩に血の様な跡がみえる…


「まさか…あそこに落ちたのか…」


さらに下にはエイトの物と思われる破れた服のもうな物が引っかかっている。


(あいつも死んだのかもな…なら俺もここで死ぬしかねぇな…)


ジャックは痛みに顔を顰めると…そっと目を閉じた。




「……!……!」


ピクッ…


何か自分を呼ぶ声にジャックは気がつくと


「ジャック!ジャックー!」


エイトの心配そうな叫び声が聞こえてきた


(あいつの声が聞こえて気やがった…とうとうお迎えが来たか…)


ジャックが目を開くと…


「ジャックー!」


目の前には顔をぐちゃぐちゃに汚したエイトが泣きながら抱きついてきた!


「痛てぇ!」


「あっ!ごめん!あれ?ジャック喋れるの?」


(あっ!)


ジャックがしまったと顔を背ける…


「ジャック!じいちゃん連れてきたよ!もう大丈夫だよ!」


エイトは構わずにジャックに話しかけると


(えっ…)


見るとエイトの後ろに険しい岩肌に普通に立っているカズキがジャックを見下ろしていた…


「じいちゃん!ジャックを助けて!僕を庇って怪我しちゃったんだ!」


「わかったからエイト落ち着くんだ、また落ちたらどうするんだ」


カズキはエイトを抱き上げると


「ジャック、よくエイトを守ったな」


カズキはエイトと同じようにジャックを抱き上げると


「よっ!」


ぴょんと飛び降りた…


「じいちゃん!」


「ひぇ!」


エイトはカズキにギュッと抱きつき、ジャックはヒューと身体に寒気が走る…


カズキはスっと地面に着地した…。


(あ、あの高さから…飛び降りたのか?)


ジャックは上を見上げるが自分達がいた場所は見えなかった…


カズキはジャックをそっと下ろすと回復魔法をかける…


「さぁどうだ?」


カズキがジャックに声をかけるとジャックは身体の痛みが無くなりスクッと立ち上がった!


「よ、よかった…」


エイトは元気になったジャックを見るとバタンと倒れ込んだ…

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