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唖然としているジャックを無視してエイトはカバンにオークをしまい終えると…


ジャックの後ろから何かが飛んでくるのが見えた!


エイトはジャックに飛びつく!


(な、なんだ!)


突然飛びつかれて二人はバランスを崩すとジャックが先程まで立っていたところに大きな木が突き刺さった…


二人が唖然とすると


「ぐぅおおおおー!」


木が飛んできた方から雄叫びが聞こえる!


エイトとジャックはバッと振り返ると…そこには先程のオークの倍の大きさのハイオークがエイト達を睨みつけていた!


(あれは!ハイオーク!)


ジャックは素早く立ち上がるとエイトを咥えてハイオークから逃げるように駆け出した!


(俺じゃハイオークには勝てない!どうにか回り込んでカズキの元に向かわないと!)


咥えていたエイトをポンと背中にほおり投げるとエイトがしっかりとジャックに抱きつく!


ジャックはさらに加速するが…


「ジャック!右に避けて!」


エイトの言葉に右に走るとすぐ横に木が突き刺さる!


どうやらハイオークが走りながら木を投げつけているようだった。


「次は左!」


エイトの言葉を頼りにジャックは右に左に避けながら森の中を走り抜ける。


「大変!今度は両側に来たよ!」


エイトがチラッと後ろを見ると慌ててジャックに叫ぶ!


前には大きな岩が行く手を塞いでいる…


(くっそー!)


ジャックは渾身の力を込めて前に飛び上がると岩を飛び越えた!


「「あっ…」」


無事岩を飛び越えた先は…谷底が待ち構えていた…


「あーーーーー!」


「キャーーーーン!」


ひたりは真っ逆さまに下に落ちて行く…


(や、やばい!死ぬ!)


ジャックはどうにか足場を探す!岩肌に前脚を引っ掛けて勢いを殺すと


ドンッ!


岩から生える木に身体を打ち付けてどうにか止まる…


「ジャック!」


エイトがぐったりとするジャックに声をかける。


(グッ…脚と脇が…)


岩に爪を立てた時に前脚を負傷し、木に思いっきり腹を打ち付けてジャックは肋骨を折っていた…


「ジャック…ど、どうしよう…」


エイトは下を覗くが飛び降りて行けるような高さではなかった…足場はジャックが打ち付けた木だけ…


(ここまでか…さすがにもう動けん…)


ジャックは痛みで息が荒くなる…


(そのうちカズキが見つけに来るかもしれんが…それまでもつか…)


苦しそうに息をするジャックをみてエイトは覚悟を決める!


「待ってて、ジャック!僕下に降りてじいちゃんを呼んでくる!それまで頑張って!」


(やめろ…ここから無傷で降りられるわけない)


ジャックはチラッと下を見つめる…


(こいつが怪我…下手したら死にでもしたらどっちにしろ…)


ジャックはエイトの服を行くなとギュッと噛み付いた…


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