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超人達の警察学校  作者: ことなり
新しい日常へ
4/14

能力

洲神 玲奈[スガミ レイナ]

性別 女性

身長 130センチ

体重 ???

年齢 16

特徴 朝に弱い、茶髪のツインテール

能力 ???


サラナル情報ノ収集ヲ求ム

どうしてこうなったの?

さっきから青年とお父さんが話をしているが着いていけない。

というか受け入れられない。


「あ、あの!」


声をかけると、二人とも話を辞めてこちらを向く。

少しばかり静寂が訪れ、深呼吸をして聞いてみる。


「ようするに・・・私が超人ってことですか?」


こんなにも、ハイ、と答えて欲しくない質問は無い。

お願い・・・違うと言って!


「はい、その通りです。」


「そんな・・・」


希望とは裏腹にあっけなく青年から告げられる。

目眩がする。受け入れられない。

さっきまでただの女子高生だったのに。


「私、どうなるんですか?殺されるんですか?」


私は泣くのを堪えながら聞いた。

対して青年は素っ頓狂な顔をしてこちらを見る。

そんなに変な事を聞いたのだろうか?

次の瞬間


「ぷっ、あっはははははは!」


と笑い出した。

何がおかしいのだろう?

私はかぁっと顔が熱くなるのを感じた。


「な、何がおかしいんですか!」


「いやー失礼!そんなこと聞かれると思ってなかったんですよー。」


いつのまにか口調が軽くなっている。


「で、でもだいたいの人はそう思っていると思いますよ?」


今度はお父さんが質問した。

その通りだ。


「確かに超人に対する偏見は根強いですからねぇ、わからないことばかりでしょうし、1つずつ説明しましょう。」


質問しろ、という意味だろうか。


「じゃあ死刑とかはないの・・・?」


「ありません。いきなり能力が目覚めたからといって即死刑、みたいなことはあり得ませんね。」


「わ、私能力に目覚めた覚えないんだけど!」


「それは自分の能力を理解できていないから、たまたま使っていないだけです。」


わけがわからない。


「もっとわかりやすく教えて下さい!」


「そうですねぇ、例えばここにガスコンロがあります。あなたは火を起こせますか?」


「馬鹿にしてるんですか!?そんなの簡単ですよ。つまみを押してひねればいいだけなんだから。」


「そうですね、では質問を変えましょう。ここにガスコンロがあります。しかし、あなたはこのガスコンロ自体を知りませんでした。火を起こせますか?」


「それは・・・」


難しいかもしれない。

ガスコンロ自体を知らなければ、これが火を起こす道具だと気付かないかも。

でも・・・


「起こせる、と思う・・・」


「それはどうしてですか?」


今度は逆に質問された。

どうしてかと聞かれるとなんといったものか・・・


「色々試すうちにそこにガスコンロがあればそこに辿り着きます。それに火を起こす方法自体は簡単だから、ガスコンロも色々やったらやっぱり火を起こせると思います。」


「そうですね、そしてあなたはこれ以降、ガスコンロを使って火を起こせるようになりますね。」


そういうことか。


「つまり、超人が能力を使うには人がガスコンロを使うことくらい簡単、ってこと?」


「そういうことです。万が一能力を誤発させた場合、超人でない人間に危害が及びます。意味、分かりますよね?」


ここで私は察した。

想定できる最悪の結末。


「私が・・・お父さんを殺すかもしれない・・・」


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