日常1
「ふぁ〜・・・おはよ〜。」
私は 洲神 玲奈 [スガミ レイナ]。
関東地方に住む、ごく普通の高校一年生だ。
留年しそうだが・・・
少し変わっている事といえば、父子家庭であること。
でもそれを不自由に思ったことはない。
「やぁ、おはよう。」
白髪混じりのメガネをかけた中年男性が台所から顔を出してきた。お父さんだ。
朝ご飯はお父さんの担当だ。
なぜなら私は朝に弱い。
お父さんと何気ない会話をしながら朝食を摂る。
いつもの日常だ。
ふとテレビに目をやる。
いつものニュースだが今日は超人特集のようだ。
「げ!先週見つかった超人って隣町じゃん!」
“超人”
得体の知れない超能力を使う人間達。
私生涯関わりたくないなぁ。
「あ〜、この時ここ通ったなぁ。大人しくしてたし悪い人ではないと思ったけど。」
「えー!お父さんだめだよ!目が合っただけでやられちゃうよ!?」
「ハハハ、流石にそんな超人に会うのはごめんだなぁ。それよりそろそろ着替えないと、補修遅刻するよ?」
「行きたくない〜。」
「やれやれ、春休みに補修なんて玲奈くらいだろ?行かなきゃ留年するんだから行きなさい。」
「は〜い・・・」
私は渋々支度を始める。
ちなみに補修は私含め3人だ。
馬鹿にしないでもらいたい。
お父さんも仕事の準備を始めるみたいだ、よっこらせっと立ち上がった。
身長は180センチくらいか、私から見るとかなりでかい。
何せ私は130センチしかない。コンプレックスだ。
なんでこの遺伝子を引き継がないかなぁ・・・
「行ってきまーす。」
諸々支度を終えて学校に向かう。