99 【開拓VRβ版実況25】 止めの一撃
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
第一定都の街の北の絶壁を気球で調査していたところ、崖上に生息していた巨大なクマの魔物に目をつけられてしまった。
街の防衛のために有利な状況を構築しつつ攻略中だが、魔物の強力な防御力の前に苦戦を強いられている。
魔物の突進で簡易砦が揺れる。
「後ろを向いた今が/5 チャンス!/3 」
砦の外で近接戦闘に加わっていたイグドナが魔石で攻撃しようとする。
しかし、巨体に似合わぬ素早さで横に飛びのいたため、魔石の爆発は辺りを揺らしただけだった。
― 速いぞ/3
― 銃/1 当たるのか?/2 これ/5
― スピード/1 上がってない?/2
― HPが/1 五分の二切って/4 激昂状態なんじゃないか/3 ?/6
視聴者がざわめく。
おそらく激昂状態らしく、銃弾にひるまずに突進をかけ、腕を振るうようになった。
素早さも高く、近接戦闘員が危険な状態が続く。
砦の壁も少しずつ壊れ始めている。
「狩猟者!/1 砦内に/3 戻れ!/2 魔石で/4 攻撃支援せよ!/2 」
開拓者!/1 適宜/6 壁の応急処置を/3 頼む!/2 」
「外すわけにはいかんな……/2 」
魔物の動きを見てエプヴィルが呟く。
「当てる自信は?/3 」
「五分五分だ/6 」
エプヴィルの返事を聞いてドーエクも渋い顔だ。パークサズラムも顎に手を当てて考え込んでいる。
「ここに居る全員/1 ちょっといいか?/6 作戦が/1 ある/2 」
パークサズラムに呼ばれて、簡単な作戦を説明をされた。
「エンジ殿/1 本当に大丈夫なのか?/3 」
「外の魔力を/3 集める/2 時間が/01 あれば/2 /05 一回ぐらいなら/5 」
「俺が/1 やるんですよね/2 ?/6 責任重大かよ、/3 バサップさん/1 代わってくんない/2 ?/6 」
「ザスフーム/1 頑張れよ/2 」
「くそう/6 言葉が/1 通じてない/2 」
バサップのサムズアップを見てザスフームがぼやいた。
― 魔力使いきった人が/1 少ないんで/3 /04 分かんないんだけど、/2 /7 エンジ/1 回復早くない?/3
― 外部の魔力を/3 利用してるからか/2 ?/6
― 少年漫画とかで/5 見た/2 能力/01
クマの魔物は屋上に居る獲物が一か所に集まっていることを感知していた。
素早く真下に回り込んで屋上に飛びつこうと身を沈める。
「今です!/5 」
かけ声とともに魔物の体が浮くはずもない宙に浮いた。
同時にエプヴィルが屋上から身を乗り出し、照準を正確に魔物の眉間やや下に合わせて引き金を引く。
貫通ダメージなのか、クリティカルの赤い光が真上を向いていた魔物の頭頸部に複数閃く、狩猟者達には魔物の体力ゲージ全てが赤く染まり、続いて赤く染まったバーが削れていくのが見えた。魔物は何もできずに浅い落とし穴に落下していく。
― 孔明の罠/6
― つられクマー!/6
― 誰か/1 今です!って/3 言ってたもんな/2
魔力を使い果たしたエプヴィルは屋上から乗り出したまま下に落下しそうになったが、周りに居た狩猟者に掴まれ、屋上に引っ張り戻される。
ダメージが入りそうであれば緊急避難的に接触できる仕様のお陰のようだ。
引っ張られたはずみで数歩後ろに下がったところに倒れた。
そしてあんなのがあるなら早くやれ、と、びしばし寸止めで突っ込まれている。
横には同じく地味に魔力を使い果たしたエンジが倒れ。キューイはきゅーきゅー落ち着きなく駆け回って騒いでいる。
皆で屋上の端に集まることで魔物をおびき寄せ、エンジの魔力でザスフームが落とし穴をあけて一瞬だけ機動を奪い、その瞬間にエプヴィルが最大火力を叩きこむというシンプルな作戦だった。
イグドナは何の気なしに屋上から魔物を見下ろしていた。横にキューイが来て、きゅいきゅい鳴く。クマの魔物はピクリとも動かず、体力の全損を示す真っ黒いバーが表示されている。
体力バーが全損で真っ黒………………おかしい。
魔物が倒れたら即座に消滅してバーも消えるはずだ。
気付いた瞬間、イグドナはとっさに腰のナイフを抜いた。
動かなかった魔物がぎょろりと目をむく、さっき当てられた強力な咆哮が響き。屋上に居た全員が驚いて顔を上げる。
同時に魔物は落とし穴の底を蹴って屋上に飛び上がってきた。
強力な突進と腕の力で屋上の両端が粉々になり。同時に凶悪な牙が最も近い距離に居たイグドナに迫る。
状況にもかかわらずイグドナは冷静だった。来ると分かっていた。逃げる間もない。それならば
「ずぇりゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!/6 」
一矢報いるつもりでナイフを口腔内に叩き込んだ。
― わずかに残っていた/2 HPで/04 動いたか/2
― エプヴィルの見立ては/1 かなり正確だったんだな/3
― とどめは/1 確認しないと/2 ダメね/03
― 高いとこから/5 落ちて/2 /04 死んだと思われた/2 やつは/01 大抵生きてるの法則/3
― ちがうそうじゃない/6
― ゲームの/5 死体蹴りって/1 生死確認には/5 有効なんだよな/2
イグドナの攻撃が有効打として当たった瞬間、魔物は一部の爪や牙などを残して霧のように霧散した。本当にわずかなHPが残っていただけだったらしい。
― あのまま暴れられたら/5 二、三人/1 死んでたかもしれん/2
― イグドナさんに/3 感謝/2
― 口/3 切っただけで/2 /05 死ぬの/2
― ゲームだから/5
― リアルでも/5 口の周囲は/5 でかい動脈や/1 重要な神経が/1 ごちゃっとしてる/2 から/7 割りばしや/3 歯ブラシ/3 咥えて歩き回ったら/2 /01 あかんで/3
一方のイグドナはというと、あまり嬉しくないようだ。
「せっかく/6 華奢で/6 かわいい/6 猫耳娘なのに/1 クマ殺しとか/3 嫌だー/6 」
エプヴィルは回復薬をゆっくり飲んでいた。ようやく地上まで降りてこれたところだ。
「エンジ殿は/1 回復薬は/1 いいのか?/3 我、/1 飲まんと/2 /05 一歩も動けんぞ/2 」
「僕は/1 大丈夫です。/3 あと/7 一気飲みすると/5 体に/3 悪いらしいですよ/2 」
「ああ/6 体内の魔力濃度の話であるな/3 」
パークサズラムは鳩のエフェクトだらけになっていた。各方面に警戒解除のお知らせをとばしているらしい。
そんな時、エンジからは通りをやってくる珍しい取り合わせが見えた。
「ドーエクちゃーん!/1 応援に来たんだけど/2 /7 もしかして/6 終わってる/2 ?/6 」
「フーガスさん、パムーリンズさん。/1 ご足労おかけしました。/2 /7 幸いにして/6 無事/6 収拾がつきました/2 」
第一定都に魔物出現の報を聞いて、わざわざイオナの農園から応援に来てくれたらしい。
「あとねー!/7 こっちの子が/1 話があるって/2 」
「あ!/6 サリーリルカちゃんだ!/3 」
「お久しぶり、/6 イグドナさん/1 」
一緒に来ていたのは第一定都のNPCの貴族、サリーリルカだった。二人とは街の入り口で会って一緒にここまで来たらしい。
「先ほど/5 教授の下に/5 通信魔法が/1 きたわ。/2 /7 気球の話は/1 こちらで/5 いいの?/6 」
パークサズラムが飛ばしていた鳩は教授のところにも行っていたらしい。
「気球/3 見なかった/2 ?/6 」
イグドナの問いに、サリーリルカから思いがけない冷や水が浴びせられる。
「ええ、/6 南西の砂漠に/5 落ちたの/2 」
ニスミハの乗った気球が飛ばされた先、第一定都の南西の砂漠は前人未到の未測量地帯だった。




