92 【開拓VRβ版実況24】 衝突の兆し
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
「西の大河の北。/5 ここ、第一定都から/5 北の絶壁を挟んだ向こう側、/5 ここから北西にあたる地点に/5 広大な平原が/1 確認されました/2 」
「きゅーい」
エンジがいつものようにキューイと一緒に会社に顔を出すと。秘書のエオフォンファードさんから第一報を受けた。
西の大河の北。つまりエンジたちが今いる第一定都から北西。
そこに広大な草原が発見された。
― 地図で/4 見る/2 と/05 だいぶ遠いな/3
― これ/1 現実時間で/4 何時間ぐらい/5 かかるん/2 ?/6
― 南回りで/4 西の河港まで/3 長いと二、三時間ぐらい/5 だから……/04 川上だし五時間ぐらいじゃね/2 ?/6
― 北の絶壁/3 攻略したいな。/2 ショートカットできそう/2
― 絶壁を/3 越えても/2 /05 高山が/1 あるやろ/2
― 第一定都の川ってさ、/1 源流/1 北の山/5 ?/6
視聴者も一緒に地図を確認する。
「現在/5 開拓事業との契約に即して/4 河港に適した土地の一画を/3 買い上げました。/2
いかがいたしましょうか/6 」
― 契約……?/3
― 最初期に/5 遠征費/3 出す代わりに/2 /7 川沿いの土地/3 優先して買う/2 みたいな契約/03 してなかったっけ?/2
― 遠征費/1 ものすごい/6 かかるんじゃないの/2 ?/6
― エプヴィルさんとかに/3 聞いてみた/2 方が/01 いいんじゃない/3 ?/6 最前線/3 分かる/2 のは/01 あの人でしょ/3
「そうですね/6 」
「きゅーい」
「思いがけず/6 癒しが/1 来てくれたな/2 」
「荒んでるんで/4 もふもふさせてください/2 」
「きゅー」
ガナフドラ第一警備の人間は疲れ切っているようだった。
キューイはおとなしくなでられている。
イドレードやエフジドルダ、イグドナといった狩猟者の面々がキューイを触りにやってくる。
「にゃんことか/3 飼えないかなぁ……/2 」
「放し飼いにすると/5 生態系に/5 何か/3 やらかしそうで/2 /04 怖いですけど/2 」
「きゅーい」
「魔物って/3 捕まえて/2 飼えないのかなぁ……/2 」
「きゅー」
「魔石か/3 生餌が/3 必要そうなんで/2 /04 維持コストが……/3 」
難儀な話をしている。
「今、/5 よろしいですか?/6 」
「頼むから/6 聞いてほしい/2 」
エプヴィル達が荒んでいるその理由。
北の平野に開いた港で、ボヤ騒ぎが頻発しているのだという。
― どこが犯人だ/3
― 第何定都なんだ/3
第二定都の治安が悪化しているというのは風の噂で聞こえてくるためか、視聴者も断定気味だ。
「北の平原は/1 見晴らしもよく、/3 強力な魔物も/1 いない/2 ために/04 第二定都と/1 第一定都が/1 先を争って/6 開拓している/2 」
エプヴィルの説明によれば、早くも河港を想定した地域に第一定都の区画、第二定都の区画、モザイク状態の区画がまじりあっているらしい。
「第二定都は/1 放火に/3 どう/64 対応してるんですか/2 ?/6 」
エンジの質問にエプヴィルが答える。
「あっちが/1 開拓してる/2 町も/01 同じぐらい/6 燃えてる/2 」
― え?/6
― 向こうが/1 嫌がらせに/4 火を点けてるんじゃないの?/2
エプヴィルが疲れたように続けた。
「生活に困った末の/4 NPCの強盗が/01 多いようだ/3 」
― エンジが/1 ゲームスタート時に/5 遭遇した/2 強盗と/03 似たような感じ?/6
― 放火って/1 証拠隠滅目的かなぁ……/4
「エンジさん/1 あっちに行くことがあっても/5 絶対/6 第一定都と同じ感覚で/4 出歩かないでくださいね/2 」
イドレードが強調する。
― 怖いわ/2
― 意外にNPCの犯罪/1 多いのね/3
― 治安のパラメータは/1 あるな/2 これは/4
他には第二定都で醸成された不満がこっちに噴き出すこともあるらしい。
「むしろ/6 お金とか/3 払って/2 /04 こっちに/5 攻撃するように/2 /03 仕向けてるっぽいですね/2 」
― 迷惑!/2
― 人を/3 集めて/2 警備や兵隊に/04 っていうのは/01 どの時代も/5 多かったけど……/3
― でも/7 こっち/3 殴ったからって/2 /05 向こうの/5 生活は/1 良くならないからな/3
― これもう/6 武力革命/1 秒読みだろ/2
「一方で/7 第二定都側に/5 犯罪事件があるたび/5 犯人のNPCを/3 公開処刑しているって/2 噂も/01 あります/2 /7 向こうの区画に/3 近づけないんで/2 /04 分からないんですけどね/2 」
― 恐怖政治かよ/3
― 向こうの開拓者ギルド/1 血の海になってそう/3
― ※流血表現の/1 ない/2 ゲームです/01
― この世界の処刑って/1 魔法で/4 ボンでしょ/2
「それって……/1 運営に/3 通報とかは……?/2 」
エンジが以前砂浜で危害を加えられそうになった時は、相手プレイヤーは強制退場させられていた。
「状況に寄りますけど……/4 NPCを攻撃している限りは/5 プレイヤーが/1 罪に問われることはめったにありません/2 /7 特級市民の身分は/1 強いんですよ/3 」
「え……/6 ひどい……/3 」
― じゃあ/6 この街の人達/1 どれぐらい/6 肝が据わってんだよ/3
― エンジ達が/1 強権を傘に着て/4 悪さしてない/2 証拠でしょ/03
― アードット達は/1 初対面で/5 あんなだったけどな/3
― ケビン君が/1 強盗団を/3 躊躇なく/5 殴った/2 のも/01 もしかして/6 その辺……/4 ?/6
― あれは/1 おたずね者だろ/3
― 生きて/2 捕まってただろ/2
「後は/7 プレイヤーによる/4 犯行と思しき/3 火災が/01 何件かある/3 ので/04 通報はしているが……/2 」
― そっちは/1 少ないんだ/3
― 目的を/3 持った/2 嫌がらせが/01 多いんだと/03 思ってた/2
― わざわざ/6 BANの危険を/3 冒してまで/2 /05 鉄砲玉する奴は/1 少ないでしょ/3
「大体/6 向こうはまだ耕す土地を/3 持ってるんだから/2 そちらの/3 開墾から/2 /05 始めればいいのに/2 /7 何だって/6 第一定都に/3 対抗するんだか……/2 」
ため息をついてイドレードが見つめるのはガナフドラにある立体の地図模型。西の大河の向こうにある第二定都のある平野と森の広がる土地。
第一定都の断崖に比べれば登れないこともない斜面に囲まれ、高山地帯につながっている。
「それを/3 言ったら/2 向こうだって、/01 何故/6 自分たちの倍以上も/6/9 時間がかかるところを/05 我らが/1/9 やってきて/2 /7 土地争いに/3 加わるのか/2 と/03 思ってるやも知れんぞ/2 」
第一定都は南の岬を回って北の平原まで五時間かかる事もある。
西の河港を使えるようになればまた違うが、第一定都~西の河港間はまだ整備中だ。
現在、北の平原は第二定都の勢力が圧倒的だ。
エプヴィルとイドレードが「情報を漏洩させないために動画の投稿の自粛」とか、「ごつめの建物を建てて万が一の時の防衛を」、とかを話している。
― このゲーム/1 いつから/5 こんなに/6 殺伐としてきたんだ/2
― 足引っ張り合ってんじゃねーか/2
― 争え……/2 もっと争え……/2 /06
― 競争原理って/1 何だっけ?/3
― 健全な争いを/3 誰が/1 監視するというのだね/2 ?/6
― 何事も/1 バランスだけど/3 /7 極端な話をすると/5 公平な競争を/3 させようとしたら/2 /05 締め付けが/1 きつくなって/3 /04 新規の/3 参入や/2 自由を/3 阻害する/2 /7 放任主義だと/5 ルール無視した奴が/1 独り勝ちする/2
― ここを/3 争うの/2 /05 うまみが/1 すくねぇなぁ/3
― でも/7 ここを/3 とれないと/2 /05 この先に/5 進めないからさ……/2
― 物資輸送の護衛を/3 ガナフドラに/5 頼んだ方が/2 良さそうね/6




