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86 【開拓VRβ版実況22】 森の主は歌が好き

※お使いのパソコン・情報端末は正常です。

 セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。


 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。

 開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。


 現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。


 西の大河、霧の森の魔王様に工場建設の許可を取り付ける交渉をしに来た。

 第二定都は危険な状態のため、この交渉に成功しないとミルフマの会社、ウェルクルス第四十七工業会社の社員の安全にかかわってくる。


「よく来たね/2 待っていたよ。/2

 あんまり/6 森から離れられないので/4 不便をかけるね/2 」


 森の淵、薄っすら霧がたなびく中。かろうじて顎の輪郭が見えるぐらいに鹿のガイコツを深くかぶり、長身、黒い長髪、ローブで身を包んだ霧の森の魔王様が現れた。

 エンジ達の居る所は、木がなぎ倒された窪みに当たるので一段低くなっている。

 今は倒木も撤去されており、地面も簡単に均されている。


 幸い魔王様はこの場で話をすることにしたらしく。難しい説明はニスミハが引き受けてくれた。


― こんな喋り方なんだー/3

― 見た目に/3 反して/2 結構/6 親しみやすそうな/03


 魔王様が長く喋っているところを初めて見る事になった視聴者の反応がおもしろい。



「工場の建設自体は/1 構わないよ。/2

 魔素量が/1 増えるのは/2 /03 歓迎するよ/2 」


 あっさりと承諾されたが、ニスミハがすかさず予防線を張る。

「ですが/7 私たちの世界……/5 本国では/5 濃すぎる工業の排気により/4 森林破壊が/1 起こったこともあります。/2

 あなたの森に/5 危害が/3 加わらないと/2 /01 保証できませんわ/2 」


― シュバルツバルトとか/5

― それ/1 ブラックホール/3

― シュバルツバルトで/1 合ってる/2


― "Schwarzwald"/1 ドイツ語で/4 黒い森。/3 昔/5 酸性雨で/4 枯死したことがある/2

 "Schwarzschild"/1 ブラックホールの大きさ?を/3 計算した/2 人/03


― あれ/1 人名だったんかいぃぃぃ!/3

― 光が/1 出てこれず/2 /04 真っ黒に/3 見えるだろう/2 から/04 黒なんちゃらって名前で/9 シュバルツシルトなんだと/3 思ってた/2

― ちなみに/6 黒い盾という意味らしい/3 > シュワルツシルト/1

― ドイツ語/1 かっこいいよね/3



 ニスミハの、工場によって森が枯れるかもしれないという回答に魔王様が少し考えて答えた。

「昔、/5 南方の山が/1 噴火した/2 時に/05 瘴気が/1 すごかったんだけど/2 /7 森が/1 枯れるようなことはなかった/2 から/04 大丈夫じゃないかな/3 」

「噴火……/1 」

 ニスミハさんは何とも言えない表情で考え込んだ。


「うん/6 そなたらは/1 きちんと説明を/3 果たした。/2

 その上で/5 何か/1 あれば/2 /05 判断を下した/2 者の/09 責任だ。/3

 安心して/6 工場を/3 作りなさい/2 」

「ええと……/6 」

 思いがけず即決してしまった魔王様に驚いて、ニスミハが周囲を見渡す。


「エンジ様!/1 詳細を!/3 詳細を/3 お伝えしてくださいませ!/2 」

 まさかのエンジに声がかかる。

「えっと/6 」

「エンジ様/1 今のうちに/5 配信を/3 切り替えていただきたいのですわ/2 」

― まだ/6 何か/1 あるの?/2


 エンジにはニスミハの言わんとすることが分かった。

 ミルフマの会社の大引越し計画を秘密裏に魔王様に伝えてほしいのだ。


「魔王様/1 すいません/6 ちょっとだけ/6 お話が/1 あるんです/2 」


 エンジはちょっとステッキによりかかって座り込み、配信をいつものお茶の間に切り替える。



 少し霧の森の奥に行ったところで第二定都には秘密のミルフマの会社丸ごと引越し計画を魔王様に伝える。


「エンジ達は/1 良い子だね/3 」

 事情を聞いた魔王様は理解を示してくれたようだ。


「でも/7 そういう事情で/4 大人数が/1 押し寄せてくるし/2 /7 もしかしたら/6 戦闘が/1 起こるかもしれません/2 」

「心配ないよ/2 /7 攻撃されたら/5 反撃するだけだし/2 」

 それはそれで心配だが、それ以上に伝えられることもないので霧の森を後にする。



 皆のところに戻ってから配信を戻す。

「もし/6 何かあったら/5 言ってくださいね、/2 魔……霧の森の主さん/1 」

「うん/6 その時は/5 よろしく頼むね/2 エンジ/1

 …………ところで/6 もうちょっと/6 お喋りしていいかな/2 ?/6 皆/1 忙しかったりする/3 ?/6 」


― 軽っ!/6


 魔王様の物言いによって、皆、絶妙に力が抜けた。



「そこの傘のそなた/1 ……えーと/6 」

「ミルフマさんですか?/1 」

 ミルフマはステッキに当たる持ち物に傘を選んでいる。


「ミルフマは/1 音楽/3 好きかな/2 ?/6 」

 魔王様の問いかけにミルフマが慌てる。

「え!/6 昨日の晩/5 うるさかったですか!?/2 」

「ちがうよ/6 私も/1 音楽は/3 好きだよ。/2

 エンジにも/5 賑やかにしてほしいって/3 頼んだ/2 のに/7 伝え忘れてるみたいだね/2 」

「すみません……/6 」


― そうなの?/6

「はい……/6 」

 そういう約束だった。


― 森で/5 何/3 話したんだ/2

― 逆に/7 すっごい気になる/3


「それに関しては/5 私が/1 色々/6 秘密にしたせいだけど。/2 /04

 それはともかくとして/7 昔聞いた歌で/5 そなたの歌ってた歌に/3 似たものが/2 /01 あったんで/2 /04 気になったんだ/2 」



 恋人相手に、ナンセンス詩のような、なぞなぞのような、無理難題を歌う歌詞。



「そなたは/1 あの歌を/3 どう/6 思う/2 ?/6 」

「え?/6 」


「いや/6 正解/1 不正解とかで/1 無くて。/2

 どう思う/2 ?/6 」

 魔王様の質問は割といつも唐突だが、もしかしたらとても重要な質問なのかもしれない。


― どれ?/6

― そんなかぐや姫みたいな歌/1 あった/2 ?/6

― あった/2

― 民謡が/1 大本みたいだけど/3 /7 現代も/5 歌い継がれてるよ/2

― 嫌いになった/2 恋人に/05 難題/3 吹っかける/2 厭味の歌/01 じゃねーの/3 ?/6

― 覆水盆に返らず/6 と/03 同じ/6 エピソードだと/03 思ってた/2



 ミルフマは色々考えを巡らせているようで、まずは一言答えた。

「……最近/5 聞いた/2 話では/04 歌詞に/5 出てくる/2 薬草の名前が/01 ある言語で/4 『愛している』のアナグラムなのだそうです/3 」

「ふむ?/6 」

― そんな解釈/1 あんのか/2 ?/6


― 分かった/2 /7 『妖精の夜』のテーマソングだ/1 ゲーム内で/5 実際に/6 歌って/2 /7 そういう解釈を/3 示す/2 シーンが/01 あるんだ/2


― 俺/1 その作品/3 知らんよー/2

― WotFと/3 開発者が/1 一部/6 被ってる/2 /7 あっちは/1 MMOじゃないけど/3


― ミルフマさん/1 めっちゃ/6 有利/3

― 答え/3 知ってんのかよ/2


― 答えなんて/1 ない。/2 ゲーム内の/5 ある謎を/3 解くための/2 /04 重要な攻略ヒントなだけだもん/3

― え/6 じゃあ/6 これ/1 何て/3 答えたら/2 /05 正解なんだ/2 ?/6


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