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76 【開拓VRβ版実況19】 第二定都のミルフマ

※お使いのパソコン・情報端末は正常です。

 セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。


 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。

 開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。


 現在大規模βテスト実施中だ。

 不具合や説明不足をチェックするためにベータテスターには実況を推奨している。



 そしてここはWotFとは全く関係のないチャットゲーム。


 四畳半のコタツで首に赤茶色の風呂敷を巻いたタヌキが昼寝している。コタツの上に何かの予定時刻らしきものが書かれたスケッチブックが置かれている。

 スケッチブックの時刻は次回の配信予定時刻。

 ここはWotFのベータ版プレイヤー、エンジのチャットルーム実況だ。


 ゲームをしていないときなどに、チャットゲームの実況を実況サイトに流しておくことで、視聴者同士がコメントで会話できる仕組みだ。


― エンジ達/1 何の話/3 してんのかな/2


― こう何度も/6 配信中断される/2 と/01 イラつかない?/2

― 第二定都が/1 できてから/2 /05 配信中断/1 増えたよなー/2

― 囚人のジレンマってやつ。/1 /7 情報統制/1 良くない。/3 今からでも/5 第一定都の人達は/1 配信中断/3 やめるべき。/2 どんどん/6 ギスギスしちゃうよ/2

― 第二定都が/1 キナ臭すぎるねんて/3

― 今回の/5 ミルフマさん/1 絶対/6 美人局つつもたせとかでしょ/3

― 二定で配信してる人/1 ほとんどいないんだよな/3

― すぐそうやって/6 第二定都のせいに/4 する。/2 第一定都より/6 後進なんだから/3 /04 進捗を/3 秘密にしたりするのは/2 /01 当然なのに/3


― ジェーン・オーツ(1780~1862)/6 さんへ/05 ID/1 見えてますよ/2






― ジェーンが/1 静かになるまでに/2 /05 七コメ/3 連投してました/2

― 嘘偉人ネタが/3 分かる/2 ってことは/01 だいぶ歳食ってそうだな/3


― 乙 慈円の方なら/3 知ってた/2

― バレバレーノの方なら/3 知ってる/2

― ジェーンへ/5 連投は/1 うざいから/3 /04 やめろ/2


― 黙って/2 蹴れ/2

― それな/6

― ごめんなソーリー/6

― ゆるしてちょんまげ/6

― お目汚しつれいしまうま/6




 チャットルームで視聴者が仲良くおしゃべりをしていた頃の開拓VRゲーム。

 煉瓦の少し古風な家々が立ち並ぶ第一定都の一角にあるガナフドラ第一警備会社の会議室。


「お願いします/6 助けてください!/2

 第二定都/1 治安悪いし/3 怖いんです!/3

 プレイヤーが/1 NPCを/3 理由なく/4 殺害しても/2 /05 みんなで/1 見て見ぬふりとか/2 /01 普通にあるんですよ/2 」


 開口一番に半泣きで訴えられた内容だ。


 彼女はミルフマ・ウェルクルス。ウェルクルス第四十七工業会社社長。貴族のプレイヤーだ。

 長身で、淡い色で揃えられたふわりとした帽子にテーラードスーツとスカート、日傘がよく似合う。

 濃い黒い肌に、ウェーブのかかった黒い艶やかな長髪、茶色よりも黒と言っていい瞳。恋愛小説だったら黒曜石と評されるだろう。


 なるほど、似た雰囲気の女の子を想像してエンジを見にきたらさすがにがっかりするかもしれない。



 彼女はβテスト第一陣を見て、和気藹藹わきあいあいとした雰囲気と自由な創造性に惹かれて来たのだが。

 第二陣のプレイヤーが集まった第二定都が何をどう間違ったか修羅の街と化していたという事を涙ながらに語った。


 エンジの他、エプヴィル、ドーエク、イオナ、パークサズラムという、第一定都の街周辺を拠点にしている貴族のプレイヤーも集まって話を聞いている。


 集まったメンバーは、配信を一時停止して秘密の会議をしているのだ。

 エンジは実況を見てくれている視聴者に謝りどおしだが、「情報戦たのしす」と逆にねぎらわれた。



 先日から第二定都の人間に大砲を撃たれたりプレイヤーキルされかけたりしている。

 そのためエンジは今日会うのが第二定都の人と聞いて億劫だったが、こういう人がいるとなると捨て置けない。


「何とかして/4 助けてあげましょうよ。/2 せめて/6 こっちに/3 引っ越すとか/2 」


 エンジのコメントにドーエクとパークサズラムは冷静だ。

「助力は/5 やぶさかではないのです/6 が、/7 具体的にというと/5 色々な困難が/1 あります/2 」


「ウェルクルス第四十七は/1 工業会社だ。/3

 工場を/3 建てるのに/2 /04 大きな土地が/1 必要になる/2 」


 イオナも既に色々とチェックしているようだ。

「工業製品の/3 開発製造に/2 大きな補正が/01 かかるのよね、/2 /7 ぜひとも/6 提携したいところ/2 だけれど……/7 工場の出す瘴気は/1 結構危険で/3 /7 健康被害が/1 発生するみたいなのよ……/2 」


「そうだな/6 第二定都のNPCが/1 困窮している/2 一因は/01 工場の瘴気による/4 健康被害だと/03 思われる/2 」

 イオナのコメントに対してパークサズラムは厳しい事を言う。

「う……/6 私、/1 このゲームに/3 向いてないんでしょうか……/2 」

 それを受けてミルフマがしょげてしまった。エンジは慌てて元気づける。


「そんなことないですよ。/3 

 皆手探り状態なのは/1 同じです。/3 皆で/4 解決していきましょうよ。/2

 第一定都も/5 まだ/6 課題は/1 多いんですよ/3 」

「工業は/1 重要な産業よ。/3

 うまく運用させられないなら/5 困るのは/3 私たちだわ/1 」


「わ、わかりました。/6 がんばります!/6

 えっと……/6 ウォンバーネフさん/1 ……第二定都の医療会社の貴族のプレイヤーさんなんですけど/3 /7 植物が/1 瘴気を/3 吸い取って/2 緩和してくれる/2 って/03 言ってました/2 」


 初耳といった風に皆で顔を見合わせるとパークサズラムが答えた。

「医療会社だと/5 そういった知識が/1 手に入るらしい。/2

 しかし/7 第二定都では/5 公園を/3 作ろうにも/2 /05 賛成も/3 資金も/3 得られなくてな……/2 」



 エプヴィルとドーエクが地図とにらめっこしはじめる。

「それを/3 考えると/2 /7 ……木があって/3 土地が空いているのは/3 /01 霧の森の河港か……/3

 しかし/7 まだまだ/6 開拓に/4 時間がかかる/2 上に/7 霧の森の主にも/5 事情を/3 説明せねばなるまい/2 」

「あの辺りの瘴気は/1 全て/6 霧の森に/3 向かうのでしたか/2 」

「そうだ/6 」


「単純な引っ越しでも/05 莫大な/6 土地と/1 金と/1 環境への配慮が/1 必要だ/2 」

「うう……すみません……/6 」

 パークサズラムが思わずため息をつき、ミルフマがうつむいた。


「それに/7 第一定都に/3 逃げたとなると……/2 」

 パークサズラムの言葉にミルフマが更にうつむく。

「第二定都に残った関係者に/5 何かしらの/9 報復が/1 あるか/2 ?/6 」

 エプヴィルの問いかけに更にうつむく。


 エンジが平和ボケしているというべきか第二定都が異常事態に見舞われているというべきか。


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