74 【開拓VRβ版実況18】 治安
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在大規模βテスト実施中だ。
不具合や説明不足をチェックするためにベータテスターには実況を推奨している。
街の南にある海岸で魔法の練習をしていたら妙なプレイヤーに絡まれた。
エンジは現在、波打ち際で三人組に囲まれている。
金髪、青髪、茶髪など、ゲームでよく見る感じの若い男のアバターだ。
「おたくが/1 貴族のエンジ/3 ?/6 」
「おい/6 シカトすんな/2 」
「褐色美少女はないわ/3 /7 ミルフマさんみたいなら/6 分かるけど/2 」
怖くて下を向くしかないエンジ、このゲームでは比較的小柄なので、ちょっと体格の良いプレイヤーに囲まれると非常に怖い。
― なんだこいつらは/1
― まだ/6 褐色美少女/3 言ってんのか/2
― 情報の/3 収集と/2 分別と/2 認識に/2 /03 困難のある/2 人達/01
― 馬鹿で情弱で勘違い野郎って事?/1
― 暴言判定に/3 引っかからないように/2 言葉/03 選んでるのに/2 /7 お前……/1
― ID:1m86a846s!/1 応答しろ!/2 ID:1m86a846s!/1
くそっ/6 情報の/3 収集と/2 分別と/2 認識に/2 /03 困難のある/2 人達に/03 関わったばっかりに!/2
― ID:1m86a846sは/1 一時BANされちゃったかな/2
― 意外と/6 きゅーさんは/5 暴言判定/1 厳しいんだよね/3
― 常習犯じゃなければ/5 一時米停止だけで/2 閲覧はできてると思うよ/2
「おい/6 聞いてんのか!/2 」
怖くて小さくなっていたエンジだが、先の視聴者のやり取りに気が散っていて聞いていない。
― とりあえず/6 通報したけど/2 /7 対応に/3 時間かかると思う/2 視聴者の第三者通報だし/4
― ログアウトしちゃおっか。/2 ケビンくんとかに/3 連絡して/2 迎えに来てもらうとか/2
― 街の近くとはいえ/5 外でのログアウトは/1 おすすめしない/2
― 今/5 狩猟者プレイヤー/1 ほとんど/8 霧の森のそばに/5 行ってるんだよ/2
― 出払ってる時を/3 狙ってきたのか/2
― ここで/5 ログアウトして/2 リスキルで/4 ハメ殺される/2 と/01 困る/2
― システム上/5 プレイヤーキルできんやろ?/2
― うっかり/6 キャンプファイアーに/3 巻き込むとか/2 色々/6 あるお/2
その時、チンピラプレイヤー達の背後から少し甲高い声がした。
「おい/6 お前ら、/1 えんじのだんな/3 困らせんな/2 」
― え/6
― え/6
― えーと/6 君/1 レオワー君か。/3 前に/5 素足で/4 毒蛸/3 蹴った/2
― ちょとまて/2 関わるな/2
チンピラプレイヤーがレオワー君を一瞥する。
「は?/6 んだよ/6 NPCか/1 」
「どーりで/6 何/3 喋ってるか/2 /03 分からねーと思った/2 」
― そーいえば/6 狩猟者/1 開拓者は/1 NPCの言葉/3 分かんないんだっけ/2
― 結構/6 よく忘れる/2 その設定/03
― よし/6 レオワー君/1 そのまま逃げろ/2 /7 大人を/3 連れてくるんだ/2
「お前らが/1 何/3 言ってるのか/2 /03 わかんない/2 けど、/7 そういうの/3 分かるんだからな!/2
えんじのだんな/1 困ってるだろ!/2 」
― そりゃ/6 こんだけがっつり/6 囲まれてればね/2
― あんま刺激すんな/2 逃げろ/2
ガラの悪い三人組がレオワー君を無視してエンジに向き直った瞬間、一人の後頭部に何か当たった。
「って!つべて!/6 なんだこれ氷?/6 」
― さっきの塩と氷か/3
― まだ/6 持ってたんかい!/2
「っの!/6 」
レオワー君の体が宙を舞った。逆上したプレイヤーが蹴り上げたらしい。
「おい/6 騒ぎ起こすなよ/2 」
「NPCなら/5 数人/3 殺した/2 程度じゃ/06 何も/3 起こりゃしねーよ/2 /7 実証済みだろうが/2 」
荒くれ者のプレイヤーが気をそらした隙に、エンジは慌ててレオワー君に駆け寄った。
― 狩猟者プレイヤーだと/1 /7 攻撃力/1 かなり強いぞ/3 大丈夫か?/6
毒蛸にやられた時の事を思い出して、横たわったまま動かないレオワー君の体の魔力を見る。
蹴られたと思しき腹部に瘴気みたいな大きな塊が見え、魔力が怪我に集まっているが、体中の魔力が薄くなるぐらいになってもまだ瘴気は大きくなっていく。
おそらくこのままではまずい。
エンジは慎重に外部から自分の魔力を注ぐことにした。
拒絶反応のような現象が起こらないとも限らないが、事は一刻を争う。
濃くなりすぎないように魔力でレオワー君の全身を覆い、瘴気を取り除いていく。
「そのNPC/3 砂漠に/5 捨てろ/2 」
リーダー格と思われる青髪のプレイヤーが他の二人に促す。
「は?/6 何で/40 そんなめんどい/3 」
「必要なら/5 そいつが/1 拾いに行くだろ/2 」
エンジは目が合って慌ててレオワー君を庇おうとする。
― こいつ/1 やっぱり/6 確信犯でからんできたのか/2
― PK目的か/4
― ん?/6
「お前らかぁ?/1 うちのチビどもが/1 世話になったのは/2 」
エンジの上から声が降ってきた。
「アードットさん!/1 」
― アードット!?/6
― いや/6 気持ちは嬉しい/6 けど/7 被害者が/1 増えるだけだろ。/2 この前の/5 強盗団相手にも/5 ケビン君の方が/1 強かったろ/2
― 多勢に無勢でもある/6
― あかーん!/6
アードットはつかつかと荒くれ者のプレイヤー三人の前に近寄る。
「何言ってんのか/3 わかんねんだよ/2 」
「やんのかコラ……!/6 」
魔石を構えたプレイヤーが動き。ほぼ同時に鈍い音が三つ轟いた。クリティカルをあらわす赤いエフェクトが閃く。
そして崩れ落ちた。
荒くれプレイヤー三人が。
― え?/6
― は?/6
― え?/6
― 勝つの?/6
― え?/6
そしてまたほぼ同時に三つ鈍い音が響いた。
アードットの拳がへたり込んでいた三人の脳天に炸裂したようだ。
― 横から/5 見てた。/2 顎、/5 みぞおち、/5 こめかみに/5 キレーに入って/2 ノックダウンした/2 上に/7 脳天に/5 ゲンコツよ/2
― はあぁ!?/6 なんで?/6
「ケンカは/1 慣れてるんでなぁ/2 /7 最近/5 鈍ってるけどよぉ/2 」
倒れたプレイヤー三人に言い捨てるアードット。
荒くれプレイヤーの周りに魔法陣のようなものが浮かぶ。
― 拠点に/3 戻るの?/2
― いや/6 いつもの/6 ゲームオーバー時の表示と/3 違う……?/2 いつもは/5 普通の赤/3 あんな赤黒くないはず/3
― エンジ/1 レオワー君/1 大丈夫?/6
慌ててレオワー君を見ると、おなかの瘴気の気配は薄くなり、顔色もよくなりつつある。
レオワー君の目が覚めるまで、アードットは横に居てくれた。他の子も心配してついていてくれる。
遠くの浜辺に居たウェンカとリスジェイアもやってきた。
「お助けできず/4 申し訳ありませんでした/6 回復薬は/1 必要ですか/3 ?/6 」
「でも/7 通報したし/2 /7 一部始終/3 見てたからね!/2 運営さんに/1 何か/3 言われたら/2 /05 証言しに行くからね!/2 」
「リスジェイアさん、/1 ウェンカさん/1 本当に助かりました/6 ありがとうございます/6 」
― この二人の通報で/4 対応してもらえたのか/2
― 普段から/5 回復薬/3 持っておこうな/2
「そうですね/6 」
リスジェイアから借りた回復薬をちょっとずつレオワー君に飲ませながらエンジは頷いた。
レオワー君が回復したところでゆっくり歩いて帰る。エンジも開拓者ギルドまで行くことにした。
ヘルプキャラのハロウさんに赤黒い帰還魔法陣エフェクトについて聞いてみた
「問題行動が/3 発見された/2 プレイヤーが/01 強制退去させられる/2 場合、/05 赤黒い魔法陣のエフェクトが/1 表示されます/2 」
― てことは/7 一安心でいいのか?/6
ギルドに着いたエンジはドーエクから話しかけられた。
「今度/5 第二定都から/5 いらっしゃる/2 ミルフマ・ウェルクルスさんの事で/05 予定を/3 合わせたいのですが/2 」
― 第二定都/1 今/5 一番聞きたくない名前なんだけど/3
― ミルフマって/1 誰?/6
― さっきの三人組が/1 名前/3 出してなかったっけ/2 ?/6
― うげぁ/6
エンジから若干血の気が引いた。




