65 【開拓VRβ版実況17】 霧の森の魔王様
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在バランス確認という名目で大規模βテスト実施中だ。
不具合や説明不足をチェックするために運営がベータテスターに実況を推奨しているが、ネタバレ防止などで強制的に実況を停止する事もある。現在のエンジがそうなっている。
第一定都から南の岬を回ってたどり着く西の大河のほとり、瘴気にあふれる霧の森。
偶然が重なった結果、なぜかこの森の住人との交渉をエンジがすることになった。
霧の森の住人、動物の頭蓋骨らしいものを被った人物のあとについて霧深い森を進む……。
身長は高い。マントに隠れてはっきりしないが、体格はアードットを細くしたような感じだろうか。顔は陰になっていて見えないが、下あごの輪郭は見えるのでどうやら人らしい。
強制的に配信が停止されているので視聴者の茶々入れもなく、非常に心細い。
前を歩く人物が話しかけてきた。
むしろ気さくに話しかけられて逆に驚いた。
「すまなかったね/6
この森に/3 耐えられそうなのが/2 /01 そなたしかいなかったのでね/3 」
「この森ですか/1 ?/6 」
「森の外だと/5 落ち着いて/6 話ができないのでね/2 」
この森の霧は瘴気だ。
しかし、今のところエンジは体調に異常は感じない。
一方でエンジは魔物の感知がうまくいっていない。魔力の流れが強く、どこかに向かって強く引っ張られている感覚だ。
「耐えられるとはいっても/2 /7 毒には/1 違いない。/3 手短に済ませよう。/2
ここだよ/5 」
案内されたのは森の中の少し開けた場所。
細工の施されたいぶし銀色のガーデンテーブルと陶製の円柱型のガーデンチェアが置かれている。
瘴気によって曇天のような明るさだ。
「……ここには/5 他の方は?/1 」
「だいぶ前に/5 引っ越してしまって、/2 ここには/5 私だけだね/1 」
この人は一体どういう人物なのか?しかしまだ、無用の詮索は禁物だ。
エンジはエプヴィルから預かった手紙を渡す。
「大まかな希望は/1 聞いている。/2 この森の周囲の/3 開拓だろう。/2
私としては/5 特定の場所まで/3 手を付けないなら/2 /05 問題はないんだ/2 」
相手は手紙をパラっと流し読みしてこちらを向いたようだ。
「ただ、/7 ある日/5 急に/6 焼き討ちに遭ったとあっては/2 /01 たまらないのでね。/2
ほら/6 今日も/5 来ていたろう/2 」
第二定都の砲撃の事だろう。
「それについては/5 申し訳ありませんでした/6
彼らは/1 いつも/5 あんな砲撃を/3 しているんですか/2 ?/6 」
「今日の威力は/1 少し驚いたね。/3
そのおかげで/4 そなたの存在に/3 気付いたのだがね/2 」
船を動かしたのが見えたのだろうか……。エンジの目が泳ぐ。
「魔力の感知には/3 自信があるのでね/2 /7 あの魔力の性質を見るに/4 そなたなら/5 多少の瘴気は/1 大丈夫だろうと思ってね/3 」
ばれていた。
配信が非公開状態になっていてよかったとエンジは思う。
「あの船と/1 違い/3 /7 そなたらが/1 友好的なのは/3 /01 見て取れた/2 ええと……/6 名前は/1 何だったか/63 ?/6 」
「僕は/1 第一定都の/9 エンジ・ノチリスノイラと/3 申します。/2
あなたの事は/5 何と/63 呼べばいいですか/2 ?/6 」
相手は一拍押し黙り、答えた。
「エンジ/1 それに答える前に/5 一つ/3 聞かせてほしい。/2
魔物について/5 どう/63 思う/2 ?/6 」
自己紹介の前にする質問にしても奇妙な話だった。
しかし、ここでその質問をしてくるという事はこのNPCにとって重要なことの可能性が高い。
視聴者たちの分析では、特定の情報に対する対応によって、NPCの好感度にクリティカルに影響する可能性がある。
慎重に答えを用意する必要があった。
「………………一般的には/6 危険な生き物です/3 」
「……うむ……/6 」
「ですが/7 」
急いで続ける。
「先生に/3 教えてもらった/2 ところによると、/04 人や/1 生き物が/1 魔力の蓄積によって/4 魔物化する/2 ことも/01 あるそうです。/2
僕も/5 少し前に/5 魔力の蓄積を/3 心配されたことがあるので、/2 /04 そこまで珍しい現象では/1 ないのかもしれません/2 」
骨の被り物のせいで口元しか見えず。相手の反応はわからなかったが、身振りで先を促された。
「体内の魔力が/1 結晶化するときに/2 /05 脳を/3 傷つけて/2 /04 人格が/1 変わってしまう/2 という事例も/01 あるそうですが……/2
もし/6 魔物化した後も/5 理性が/1 残っていたら……/2 /7 やみくもに/6 危険視する/2 のは/01 よくないかな/3 とは/03 思います/2 」
長い沈黙。
背中を冷や汗が伝う。
NPCの求めていた答えではなかったんだろうか、今からでも魔物の危険性について付け足すべきか。
そう思った所で向こうが口を開いた。
「……その考え方は/3 /7 そなたらのうちの/5 大勢が/01 持っているのかな/2 ?/6 」
「いいえ/6 全体から見れば/5 大学の講義を/3 聴く/2 人は/01 少ないです/3 」
まだ正解が分からない。鼓動が早い。
「その理屈を/3 理解できる/2 ものは/01 多いのかな/3 ?/6 」
「多くの人が/1 新しい事、/3 初めて聞くことも/3 理解して/2 受け入れてくれます/2 」
アードット達だってそうだ。スライム養殖がスムーズに進んだのは彼らの理解のお陰だ。
少しの沈黙、そして
「ふむ、/6 では/7 さしあたって/6 エンジに/5 私の正体を/3 明かそうか/2 」
髪の色がスーッと淡くなっていき、すとんと相手の体が地面に埋まったようになる。というか、縮んだ。
え?、と思う間にローブをほどいて出てきたのは、少女といえる体格で、レースで飾られた絹のゆったりしたドレス。服の袖から覗く手は透けるような白色。
そして、頭蓋骨を外す。現れたのは絹のような金髪と、その頭から生える魔石でできた赤い角。
魔石の生えた金髪の少女がほほ笑んだ。
「私は/1 /7 数百年前に/5 この大陸に/5 落ち延びた/2 王族の末裔。/03
民からは/5 霧の森の魔王と/3 呼ばれていたよ。/2
よろしく/6 エンジ/1 」




