64 【開拓VRβ版実況17】 霧の森の住人
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在バランス確認という名目で大規模βテスト実施中だ。
不具合や説明不足をチェックするために運営がベータテスターに実況を推奨している。
拠点となっている第一定都から南の岬を回ってたどり着く西の大河のほとり、霧の森の住人を説得しようとやってきたガナフドラ第一警備と、偶然ついてくることになったエンジ。
なぜか霧の森の住人が『船に居る魔法使い』をご指名だ。
「向こうが/1 そう/3 言うなら/2 /04 メッセンジャー役は/3 お引き受けします/2 けど、/7 何で/6 僕なんでしょう/1 ?/6 」
― そもそも/7 何で/6 エンジの事/3 知ってるの/2 ?/6
― 相手は/1 魔力/3 感知できるってこと?/2
エンジも視聴者も困惑している。
「交渉に応じると言われただけなので/4 何とも/6 申し上げられかねます/2 」
何でと聞かれてもニスミハもエプヴィルも困っているようだ。
しかし昨日の今日でここに来たエンジも交渉担当と言われても困る。
エプヴィルは状況のおさらいをしてくれた。
「我らの目的は/1 この辺りに/5 拠点となる河港を/3 設けることだ。/2 必要以上に/6 開拓する気はない/2 が、/7 森を/3 大きく/6 切り開くことは/2 確かだ。/6
霧の森の住人の/5 土地への意識いかんによっては/4 無理にとは言わん。/2 代価が/3 払えないものもある。/2
理想は/1 河港建設の/3 許可。/2 /7 最低で/6 攻撃されない程度に/6 友好を/3 保つこと。/2
手紙は/3 書いてあるが、/2 /7 古語を/3 話していたらしいので/2 /04 読めないとも限らん/2 」
― NPCは/1 文字/3 読めるの?/2
― NPCが/1 貴族・学者なら/3 /05 読める/2 /7 狩猟者開拓者は/5 情報通信会社に/3 頼まないとだめっぽい……/2
森の住人は/5 知らん/2
「霧の森の中は/1 瘴気が/1 漂ってる上に/2 測量されてない。/2 魔物も/1 凶悪だ。/3
行くのか?/2 」
ダグザドルに言葉をかけられてハッとする。
「あれ?/6 もしかして/6 今/5 一番/6 ロストの危険が/1 高いの/3 /01 僕ですか/3 ?/6 」
― せやな/6
― 霧の森に/5 入ると/2 /05 瘴気で/4 ガナフドラも/1 護衛もできないし/2
「やめる?/2 私/1 エンジさんに/3 ロストしてほしくないよ/2 」
イグドナが声をかけてくる。
― でも/7 話/1 進まないよな/2
「…………とりあえず/7 森の淵まで/3 行って/2 /7 ダメそうなら/5 帰ってきますよ/2 」
― 気の進まないお見合いか/1
― 新しい味のドレッシングか/1
視聴者のツッコミが分かりづらい。
森の中を慎重に進む一行。
銃声が響いて、エンジは突いていたステッキをぎゅっと握る。
すぐ近くの木の上から大きな猿の魔物が落ちて動かなくなった。
「今のところ/5 周りに/5 敵意を持った魔物は/1 いないです/2 」
エンジが周囲の魔力を探査しながら言った。
少し遠くにイノシシの親子みたいな気配を感じるが、銃声に驚いて離れていく。
「エンジ殿の魔力感知のお陰で/4 思いがけず/6 楽に進めるな/2 」
「そうですわね/3 まるで/6 レーダー/1 ……ハッ、/6 レーダー!?/1
何で/6 気づかなかったのでしょう/2 !?/6 /7 これは/1 画期的な発明が/3 できそうですわ!/2 」
― ニスミハさんの変なスイッチが/1 入った/2
― 一人で/5 ぶつぶつ/6 言ってるお……/2 こわいお……/3
― 魔物レーダー/3 期待/2
ぶつぶつ言いながらメモをするニスミハに暖かい目を向ける視聴者も一緒に、一行は森を進む。
魔力レーダーがあったら第二定都の船への奇襲はできなかっただろうな、と、ふと思ったエンジだった。
「そういえば/7 エプヴィルさん達は/1 砲撃/5 大丈夫でしたか/2 ?/6 」
「うむ、/6 ちょうど/6 この森の住人が/1 声をかけてきた/2 時だ/05 」
「会えたんですか/2 」
エプヴィルが頷いて続ける。
「急に/6 向こうが/1 その場を/5 離れるように/2 /03 言ってきてな/2 /7 ダグザドルからの/5 連絡もあって/4 慌てていたら/2 /05 あの轟音だ/3 」
― 助けてくれようとしたの?/2
― いい人ぽい?/3
霧の森に同行していたザスフームが付け足す。
「その後で/5 急に/6 船の魔法使いを/3 連れてこい/2 って/03 言われたんですよね/2 」
しばらく進むと地面は厚く苔むし、地衣類が垂れ下がるのがよく見られるようになり、植生が変わったのかと思うぐらいに風景が変わり始めた。
心なしか白く煙っているように感じる。いや
「瘴気が/1 出てきた。/2
霧の森は/5 正式に/6 ここから/5 ここまで/5 という境界は/01 ない、/2 /7 そろそろ/6 会えるかもしれん/2 」
「! 何か/1 います/2 」
エンジは前方の存在に気付いた。
敵意、とも違うような、しかしぞわぞわする感触がする。
「では/7 霧の森の住人ではあるまいか……/1 」
エプヴィルが言い終わるか終わらないかのうちに声をかけられた。
「待っていたよ/2 /7 ついてきなさい/2 」
見ると、いつからいたのか、前方の霧の中に立つ人がいる。
鹿か何かの魔物の骨だろうか?立派な魔石の角をはやした動物の骨を頭にかぶっていて、顔は見えないが、つややかな長い黒髪が揺れる。
骨による反響か、男性か女性かもよく分からない声色になっている。
両肩にも同じ魔物の骨。こちらには魔石なし。
暗い色の長いマントをまとい、手足はおろか、全身が見えない。
「え…と…/6 こちらの方/1 ですか?/2 」
「声は/1 間違いなくそうだが/3 /7 ……姿を/3 見るのは/2 /01 我らも/5 初めてなのだ。/2 /7 いつも/6 霧の向こうから/5 話しかけてくるのでな/2 /04 」
今初めて姿を現した交渉相手、不安しかない。
不意にスルッと目の前にハロウさんが現れ、エンジは短く悲鳴を上げる。
「ぴっ!?/6 」
『このNPCに/3 ついていく/2 場合、/05 配信、/2 視聴者コメント/2 が/01 中断されます/2 』
― えっ/6
― えっ!?/6 また!?/6
― 今度は/5 ゲームシステムでか/4
― 実況推奨……とは……/1
― 何かのネタバレに/3 なるって事/2 ?/6
システムの追い打ちにより、エンジは固まる。
心なしか黒猫ハロウさんの目が険しい、気がする。
「来ないなら/5 構わないが、/2 /7 話があるのは/1 そなた達だろう/3 ?/6 」
「あ、すいません/6 行きます/2 」
つられた。
― あ/6
― 仕方ねぇなあ/6 逝ってこい/2
― 気を付けてねー/2
『リプレイ配信を/3 中断します/2 』
ハロウさんが言うが早いか、視聴者から見える画像が切り替わる。
視聴者の視点は、帆船が出入りする巨大な港町を見下ろしていた。第一定都ではなさそうだ。
画面下の方にWalkers on the Frontierのロゴと『イベントシーン設定により実況を中断しています。しばらくお待ちください。』というような表記が表示されている。
― これ/1 動作確認部屋の窓から/5 見える/2 景色じゃないかなぁ/03 別視点からの/5
― WotFで/5 実況/3 中断されると/2 /05 この映像が/1 出るのか/2
― エンジが/1 お茶の間に/3 切り替える/2 時間が/01 なかったのね/2
― 良い船だ/6
― 縁起でもない事/3 言うな/2
― エンジ/1 死んでしまうん?/2
― このイベントは/1 なんだろなぁ/63
― 今回は/5 カーマン達みたいな/9 案内人/1 居ないしな/2
― あんときも/5 ドキドキしたよね/2
「エンジ殿!?/1 」
一方の森では思わぬ即決ぶりにエプヴィルも思わず声をかける。
「心配せずとも/2 /7 無傷で/5 返す。/2 私が/1 居れば/2 /05 魔物は/1 襲ってこない。/2 船で/5 待っていなさい/2 」
「大丈夫ですよ/3 多分/6 」
エンジはステッキで足元を探り探り、霧の森に足を踏み入れた。




