59 【開拓VRβ版実況16】 西の大河のいざこざ
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在バランス確認という名目で大規模βテスト実施中だ。
不具合や説明不足をチェックするために運営がベータテスターに実況を推奨している。
エンジがイオナに西の農園に招かれていた所、なんと満身創痍のエプヴィルの一行がやってきた。
どうもエンジたち以外はある程度事情を知っていたようだが……
改めて、イドレードが説明してくれた。
「心配かけると思って/4 言わなかったんですけど、/2 /7 エプヴィルさん達は/1 西の大河から/5 未測量地帯を/3 突っ切って/2 /04 ここまで/5 戻ってきたんです/2 」
さらっと説明されたが、それは大変な事だった。
― まだ/6 誰も/1 やってないんじゃないかな/2
― やってないはず/2 /7 陸路で/4 第一定都から/5 西の大河に/5 行くのも/2 /7 西の大河から/5 第一定都近郊まで/5 戻るのも/2
視聴者もざわついている。
― まぁ/6 実際の距離は/1 よく分からんのだけど/3
― 数時間って/1 ゲーム内時間で/5 どれくらい?/6
― ゲーム内の一日が/1 現実時間の80分で/3 /7 現実時間に/5 四分の三/3 掛ける/2 と/05 ゲーム内日数に/3 なるはず?/2
― 三時間としても/5 丸二日ぐらい?/3
― 人間/1 一日/5 三十キロ/5 進めるっていうけど/2 /7 五十キロ近く/5 歩いて来たの?/2
― この世界の人/1 すげぇ健脚だけど/3
― まぁ/6 道も/1 険しかったり/2 /7 魔物が/1 出たりするから/2
― 未測量地帯って/1 /7 そこで/5 死んだら/2 /05 最悪/6 ロストする/2 奴じゃん/01 /7 何で/6 そんな無茶/3 したの/2 ?/6
なぜそんな無茶をしたのか、その辺もイドレードが知っていた。
「第二定都に/4 船/3 沈められまして。/2 まぁ/6 事情が/1 あるんですけど/2 」
第二定都はベータテストのアップデートで作られた新興の街だ。エンジたちの第一定都から離れているので積極的な連携こそないが、同じ開拓民として反目する理由もないのだが……。
アップデート以来、なぜか第一定都は目の敵にされている。
事の起こりはエプヴィル達が第二定都の船に遭遇する少し前に遡る。
西の大河の沿岸には霧の森と通称される地帯があるらしい。
なぜかいつも瘴気が漂っている地域だ。
ニスミハさんの分析によると、風の影響で周囲の魔素が吹き集まって北の絶壁で止まっている吹き溜まりではないかとの事だが、詳細は不明。
瘴気が固まって大量の魔石が埋まっていると推測されている。
ガナフドラ第一警備の一行は、そんな森の周囲を探索していたところ、NPCに遭遇したという。
「姿は/3 はっきり見えなかった/2 が/7 一人だった。/1 /7 学者のプレイヤーによると/4 古代語を/3 喋っていたらしい/2 」
目撃したダグザドルが補足する。
なんでもその森の住民は、ここ最近、見慣れない民、つまりエンジ達開拓民が森を焼いたり荒らしたりすると言ってかなりご立腹だったらしい。
そんな時に川の方から砲火が響いた。
第二定都の船が霧の森に砲撃していたという。
「あの辺は/5 森の魔物が/1 凶悪だから/3 /04 船から/5 焼き払おうって魂胆だったらしくて/2 、/7 僕らが/1 第二定都を/3 説得しようと/2 船で/4 近寄ったら/2 /05 運悪く/6 大砲で/4 撃たれましてね/2 」
― それは/1 わざとじゃないのか/2 ?/6
いぶかしげな顔で見るエンジやイオナ達に気付いたイドレードは付け加えた。
「不幸な/6 誤射なんじゃないですかね、/2 お互いに/1 」
― あんたも/1 撃ったんかい/2
― 一発/5 撃ち返したぞ、/2 沈めてた/2
― うわぁ/6
― 相打ち/3
「ただ……/7 まさか/6 いきなり撃ってくると思ってなくて……/2 」
三人が沈痛な面持ちになる。
そもそも、イドレード達は森に人が居るので砲撃を中止してくれと伝えに行こうと船を出しただけだ。
第一定都は何かと第二定都に目の敵にされているが、同じ立場の開拓民だ。
いきり立ったプレイヤーが威嚇してくることぐらいはあるかもしれないがまさか何の警告もなしに撃たれると思っていなかったらしい。
「乗っている船が/1 沈むと/2 /05 プレイヤーは/1 拠点に戻されるんです。/2
僕と/5 パーティーを/3 組んでた/2 僕、/1 ダクザドル、/1 ザスフームは/1 第一定都まで/5 戻ってきてたんですよ/2 」
「一瞬で/6 戦力が抜けるのを/3 防止するために/2 /04 ガナフドラが/1 パーティーを/3 細かく分けてたのが/2 /03 裏目に出た/6 」
― それで/4 君らだけ/1 こっちに/5 居たのね/2
「俺らは/1 よかった/3 が、/7 社長たちは/1 置いてきぼり。/2
プレイヤーもいたが/3 、/7 NPCの開拓者や狩猟者たちも/1 一緒だ。/6
第一定都から/5 船で/4 救助に行くには/2 /05 南の海岸を/5 ぐるっと回るから/2 /04 現実時間で一時間以上/5 かかる/2 」
第一定都で復帰したイドレード達は救助の船の手配をしようとしていたが、エプヴィルから自力で帰る旨の連絡が来ていたのだそうだ。
「でも/7 正直助かりました/2 /7 貴族じゃないと/5 船なんて/3 借りられないんですよ/2 」
「俺らが/1 復帰するまでに/5 既にだいぶ/6 時間たってたしな/2 」
思わぬ苦労を聞いた。
それがエンジがログインしてくる数十分前の出来事。
「そうして/7 エプヴィルさん達は/1 未測量地点を/3 突っ切って/2 /7 結局/6 全員で/4 ここまで/5 戻ってきちゃったんです/2 」
― その場で/5 死に戻ればよかったんでないの/2 ?/6
― まだ/6 測量ポイントが/1 繋がってなかったんじゃね/2 ?/6
― NPCは/1 帰還魔法を/3 持ってない/2
― それで/4 ロストしたらだめだろ!/2
― まぁ/6 後から/5 言っても/2 しょうがあるめぇ/6
― 結局無事だったんだしさ/6
― 待ってるのと/2 突っ切るの/2 どっちが/01 安全だったか/3 分からんな/2
エプヴィル達もけして無謀な賭けに出たのではなかったようだ。
ガナフドラ第一警備は第一定都から西に向かって陸路で攻略されている場所のデータも集めていた。
更に、過去に西の大河で遠くの山々などを目印にしておおよその現在地を計測し、西の大河の東岸と第一定都の位置関係もおおよそ把握していたらしい。
「無茶するわね/2 」
そう言ってはいるが、最初に事情を聞いていたイオナは農園に残っていたプレイヤーに連絡して西に捜索隊を出していたらしい。
来る途中でイドレードが大丈夫そうと言ったのは捜索隊と合流できたというエプヴィルからの連絡だった。
「エプヴィルさん達を/3 拾いに行くつもりで/2 /04 エンジさんに/3 便乗させてもらって、/2 /7 ここまで/5 来たんですけど/2 /7 俺ら/1 いらなかったね/2 」
沈没で先に第一定都に戻った三人は苦笑した。
「でも/7 イドレードさん達が/1 体を張って/2 森を/3 守った/2 お陰で/04 霧の森の人には/1 信用してもらえたんじゃないですか/2 ?/6 」
エンジの励ましにもイドレードは悲観的だ。
「いいや/6 向こうは/1 過去に/5 何度も/6 攻撃されてるんです/2 /05 一回で/5 信頼してもらえるわけがない/2 」
「では/6 これから/5 霧の森の人と/3 交渉をするのかしら/2 ?/6 」
イオナのコメントにザスフームがため息をつく。
「そうできれば/5 よかったんです/3 が、/7 肝心のNPCが/1 森に/5 引きこもってるんです。/2 さっき/5 言ったでしょ/2 /7 瘴気の/1 漂ってる/2 森って。/03
魔力操作の得意なニスミハさんでも/1 途中で/5 むせちゃって/2 挨拶どころじゃなくて/2 」
「でも/7 それじゃあ/6 誰が/1 どうやって/6 話に行くんですか?/2 /6 ガスマスクとか?/4 」
「んー……/6 誰かいますかねー/1 」
エンジの質問にイドレードがそっと目をそらした。
2019.12.26 一部表現追加、変更、サブタイトルの数字間違い修正




