57 【開拓VRβ版実況16】 平野の籠城戦
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在バランス確認という名目で大規模βテスト実施中だ。
不具合や説明不足をチェックするために運営がベータテスターに実況を推奨している。
エンジたちは現在。土壁でできた即席の小屋の中にいる。
外では引き続き、狼の魔物と狩猟者が戦っている音が聞こえている。
イオナの用意してくれたお馬さんたちも慣れたものだ、エンジの家の子だったら開拓者が壁を作り始めた時点でパニックを起こした可能性もある。
イオナの経営する農園に行く途中、狼の魔物の群れに襲われたわけだが、打たれ弱い貴族や学者を連れた状態で魔物をあしらう秘策がこれらしい。
「安上がりな小屋だけど。/3
よく耐えてるっしょ/2 」
解説する彼女はイオナの連れてきた開拓者、フーガス。
屋根が無く、四方に土壁があり、一か所だけ小さな出入り口になっている。
確かに、たまにガリガリ壁をひっかく音や、魔物が体当たりでもしたのか何かが壁にぶつかった音が聞こえるが、小屋自体はびくともしない。
体当たりでひびの入った箇所は開拓者がすぐさま修復していた。
― 開拓者が/1 一瞬で/5 拠点/3 生成できちゃうとは/2 /03 思わなかった/2
― 俺も、/1 /7 開拓者は/1 スローライフ系生産職だと/03 思ってた/2
エンジの視聴者も感心している。
「フーガス/1 /7 もっと簡単な/6 立ち木を/3 伸ばして/2 /04 柵を/3 作る/2 魔法が/01 あったでしょう/2 ?/6 」
イオナの問いにフーガスがさらっと答える。
「あれ/1 狼ぐらいだと/5 たまーに/6 ぶち破られる/2 強度だからさ、/03 /04 他所の人も/1 居るし、/2 /05 魔物の数も/1 多いし、/3 /05 せっかくなら/6 いいとこ/3 みせたいじゃん/2 /7 お金は/1 かかるけどさ/2 」
「抜けた!/2 」
「抜けた/2 抜けた!/2 」
「注意!/2 」
― 何だ?/6
「何か来ます!/2 」
「入り口!/5 避けて/2 」
魔力感知で外をうかがっていたエンジと、外の騒ぎを聞き取ったフーガスが入り口に向けて身構えるのが同時だった。
全員が小屋の狭い入り口に注目するのとほぼ同時に、そこから狼の魔物が突っ込んできた。
ダグザドル達、近接戦のできる開拓者が鋤や斧を構えて前に出ようとした瞬間、入り口の側に居たオージハッドがゴルフのスイング宜しく狼の眉間に棍棒を叩きつけ、赤いダメージエフェクトが輝く。
狼は土壁に当たって、牙や爪を残して消滅した。
「……クリティカルですね……/3 」
初めてスライムと鮫以外の魔物を倒したオージハッドが半ば呆然として呟いた。
― 動物愛護団体に/5 文句/3 言われかねない/2 絵面/01 だったぞ/2
― でも/7 現実で/5 人の大勢いるところに/3 襲撃してきた/2 野犬を/03 倒した/2 人は/01 褒められていい/2
― 大型犬とか/1 マジで/6 人/3 殺せるお/2
外の魔物も居なくなったようだ。
戦闘が一段落すると小屋を撤去して再び農場へ向かう。
「この/5 クラック水晶みたいになってる/6 魔石、/01 白いお兄さんの/1 倒したやつっしょ/2 ?/6
小屋のとこに/5 落ちてたよ/2 」
「あ、/6 ありがとうございます!/6 」
オージハッドは初めて自力で仕留めた狼の魔物にちょっと感動していた。魔石を陽光に透かして見たりしている。自分の実力が通用しそうなのが嬉しいようだ。
ガナフドラ第一警備の開拓者ザスフームが、早速パムーリンズにいろいろ聞いていた。開拓者の魔法を利用して戦闘を有利に進める方法を教わりに来ているので熱心だ。
「小屋は/3 残しておかないんですか/2 ?/6 」
「メンテナンスできないと/2 /05 逆に/6 魔物が/1 住み付くこともあるからねー。/2
何より/6 よその土地なんだ/3 ここ/1 」
― 建設禁止のよその土地で/5 これを/3 できる/2 って事は/7 運営が/1 この方法を/3 推奨してる/2 証左だと/03 思うんだ/2
「いやー/6 しかし/7 後ろを/3 気にせず/2 /05 戦える/2 のは/01 強いですね。/3
すっごい楽ですよ/3 」
同じくガナフドラ第一警備から来て狩猟者として外で戦っていたイドレードが先の戦闘の感想を述べていた。
「あら/6 ガナフドラ第一警備は/5 社長も/1 よく/6 前線に/3 立っているらしいじゃない。/2
成果も/3 あげているみたいだし/2 /7 相応の戦術が/1 あったのではなくて/2 ?/6 」
「エプヴィルさんは/1 前線に/3 居るんですか/?!2 」
イオナの発言に反応したのはむしろエンジだった。
たまに町の外に出ているとは聞いていたが、回避も防御も絶望的な貴族が戦闘に出るのは自殺行為だと思っていた。
イドレードが頭を掻きながら答える。
「あー/6 エプヴィルさんはねー……/1
前までは/5 人海戦術と/4 一斉射撃の/4 ごり押しです。/2 /7 エプヴィルさんも/1 たまに/6 その射撃に/5 混ざってたり。/2
貴族の魔力を/3 銃に/5 詰めれるように/2 /7 ニスミハさんが/1 改造してる/2 から/04 強いんだこれが/3 」
「開拓者の能力で/4 即席土塁を/3 作れるようになって/2 /7 しょっちゅう/5 前線に/5 来てますね。/2 それでこんな……と/7 ……それまでは/5 簡易キャンプ使ってました/4 」
一瞬ザスフームが言いかけたことをシーっと遮られたが、ダグザドルが続ける。
「簡易キャンプだと/1 ゲーム内時間で一日一回の/5 使用制限があるからな。/2 それに、/7 こっちを/5 標的に/3 定めた/2 敵には/03 効きづらい/2 」
ガナフドラ第一警備の三人の話を聞いていると、簡易キャンプには使用に制限があったらしい。
街に引きこもってるエンジは知らない事が多い。
「むしろ何故……/6 今まで/5 変形魔法で/4 簡易拠点に/3 気づかなかったのか……/2 」
護衛の苦労を思い出したのか、ちょっと遠い目をしたザスフーム
― 正直/6 視聴者だけど/5 この発想はあった/6
ダグザドルが答える。
「ガナフドラは/5 生産もしたい/2 戦闘要員が/01 集まるから/2 /04 開拓者の基本能力を/3 小物にしか/5 使ってない/2 人も/01 多かった/3 」
「そっか/6 俺も/1 ダグザドルも/1 武器とか小物系だったよね/3 /7 細工が細かいと/5 すごい魔力/3 消耗してくんで/2 びっくりしたもん/2 /7 でかいものを/3 作れると思ってなかった/2 」
― 精巧なフィギュアより/6 でかい豆腐の方が/1 消耗しない感じ?/2
― ポリゴン数かよ/3
― 魔力消費の内訳が分からん内は/5 最良って/3 見極めにくそうね/2
「始まったばかりだもの/4 皆/1 試行錯誤よ/2 」
― 言われてみれば/7 このゲーム/5 βテスト/1 始まって/2 /05 一か月ちょい/5 なんだよな/2
イオナのコメントに視聴者が感慨深げだ。
「非難とかじゃなくて/6 純粋な興味で/4 聞きたいんだけど……/2 」
ガナフドラ第一警備の開拓者の一人、ダクザドルが、即席小屋を建てていたフーガスに質問している。
「あの出入り口は/3 何故/6 作ってるんだ/2 ?/6
小屋は/1 最後/5 撤去する/2 から/04 出入り口は/1 不要だし/3 、/7 今回/5 あそこから/5 魔物が/1 飛び込んできて/2 /04 あわやという事もあったし/6 」
「んー/6 今回は/5 頑丈に/6 作った/2 けど/7 スカスカな壁で/4 防がなきゃいけないことも/2 /01 多くて/3 /7 魔物/1 フツーに/6 ぶち破ったり/2 すり抜けたりしてくる事あんのね/2
そうなった時/5 外から/5 早く/6 駆け付けたり/2 中から/5 脱出したりするためだね。/2 /04
全面/3 壁で/4 覆っちゃうと/2 /05 出入りが/1 必要な/2 時/05 一苦労だかんね/6 」
フーガスはちょっと考えてから付け足す。
「あと/7 外で怪我した狩猟者を/3 避難させて/2 安全に治療できたりするよ。/2 安置ってやつよ/1 」
一応、相応の理由がある様だ。
― 俺/1 護衛の戦術/3 知りたいなら/2 /05 過去動画/3 見ればいいじゃん/2 って/03 思ってた/2 けど、/7 聞かないと/5 分かんない/2 こと/01 意外と/6 多いな/3
― 『見て覚えろ』/6 って/01 教え方としては/5 下の下だからな/3
新人/3 いびるぐらいなら/2 /05 手だけ/3 動かしてろって/2 事なんじゃねーかと/03 思ってる/2
「ん?/6 」
イドレードの側にヘルプキャラのハロウさんが降りている。
会話はこちらには聞こえないが、何か話しかけられているようだ。
「イオナさーん/1 大丈夫みたいです/3 」
「そうなの?/6 無理はしてほしくないわね/3 」
特に何も言われなかったのでエンジには関係ない事だろう。




