35 【開拓VRβ版実況9】 不毛の地に潜む
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
「ファンタジー環境問題wwww/1 」
― わろてるばあいちゃうぞ/6
「すいません、/6 真面目な話なのは/1 分かるんです/2 けど/7 字面が……/1 フスッ/6 」
― まぁシュールだよね/6
― セージド君、/1 笑いの沸点/1 低すぎない/2 ?/6
他プレイヤーであるセージドはエンジの実況の視聴者コメントを見れないのだが、微妙に会話が成立してしまっているのがジワジワくる。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
魔法のある十九世紀ぐらいの文明のある世界で新大陸を開拓していくゲーム。
現在ベータ版が稼働しているが、複雑なシステムと説明不足によりたまにプレイヤーに困惑を引き起こし続けている。
セージド、マルシールアが測量したのは生産職に致命的に役に立たない不毛の地。
エンジは二人に土地の買い上げを提案されたので何かに使えないか、現地にきてみた。
そして先ほど、エンジが視聴者に提案されたのが、町のゴミ問題を解決するためにここにゴミ処理場を作る事だった。
「しかし/7 そんな仕組みに/3 なってたんですね/2 」
「えーと、/6 つまり/7 最弱のスライムが/1 ゴミの成分と/3 魔力を/3 吸収して/2 大きくなって/2 /7 魔物に/3 なる……/2
だから/7 町中のゴミや/4 排水で/4 魔物の食物連鎖が/1 発生してしまう……と/2 」
二人はよく噛み砕いて理解してくれたようだ。一緒に色々考えてくれる。
「水に/3 流しても/2 /05 人知れず/6 街の川底で/5 でっかくなってる/2 ってのは/03 怖すぎるな/2 」
「学者さんの話では/4 スライムを/3 管理して/2 増殖させれば/2 /05 資源として/4 回収できる/2 のではないかという事です/8 」
「うーん、/6 上手くいくかどうか/1 あやしいんですよね/2 」
― 採算性に/5 問題ありそうだよねー/3
― でも/7 ツクリタケも/3 ばふんで/4 増やしてたし……/2
― きのこは/1 にげない/2
― 魔物化しない/2
「そっかー、/6 俺、/1 /7 土地に関しては/3 余裕ある人に/5 押し付ける/2 ゲームだと/03 思ってた。/2 /7 有効利用かー/2 」
とても正直なセージドだ。
― 押し付けんな/2
― 土地/3 探してるの/2 /03 知ってて/2 /7 声かけてくれたんちゃうんかい/2
― 素直で/1 よろしい/3
夕方。西日の中に砂に半ば埋もれかけた赤茶けた岩のシルエットが立ち並ぶ。
― きれい/6
― 結構好き/6
日が沈む前に、足場のしっかりした岩の地面の広がっているところを見つけてここで夜を明かすことにする。
エンジたちは地図を広げた。セージドが説明してくれる。
「俺たちが/1 測量した/2 のは/01 この海岸沿いですね。/3
今/5 ここです/5 」
セージドが示す通り、地図上でエンジたちの現在地が光っている。南の端まであと少しといった所だ。
基本的に測量した地点に魔法のピンを立て、そのピンを結んだ三角形を計算すると測量完了となり、測量された場所は全て自動的にプレイヤーの持っている地図に載る。
一方、測量魔法を使わなくても遠くの山頂のような目印を使ったり、磁石を使ったり、星の位置を使ったりと、昔ながらの方法を利用してある程度の精度の地図を作ることはできる、たまに新しい開拓地の地図がぼんやりしているのは魔法のピンではなくそういった測量をした地域の様だ。
貴族であるエンジも測量ができるはずだが……数学の知識が必要なので改めて説明しろと言われたら冷や汗をかく。
一応学者と貴族はヘルプのハロウさんが計算を手伝ってくれるらしい。
街の西、川に沿って広がる草原はずいぶん遠くまでマッピングされているが、街の南はセージドとマルシールアが測量したわずかな海岸沿いの岩と砂の土地のみ。
街の南西には未測量の砂地が広がっていた。
「ここから西の方は/1 見ての通り砂漠で/3 /7 体が/1 埋まるんですよ/2 」
「体が/1 埋まる/2 ?/6 」
「そうなんです/6 流砂よりも/6 水に近いです/3 」
― なんじゃそら/6
― ファンタジー砂漠/3
― そんな砂/1 怖いわ/3
― この辺に/5 動物や/1 魔物が/1 居ない/2 理由って/01 もしかして……/6
空が暗さを増していく。この世界で日が暮れる光景といえば常に部屋の中から見ているだけだったエンジには新鮮だった。
「僕/1 外で/5 夜を明かすの/01 初めてなんですよ/2 」
― スライムに/4 殴られて/2 /04 強制帰宅になったもんな/2
「へー、/6 プラネタリウムみたいだけど、/6 夜空/1 綺麗ですよ/3 」
「まぁ/6 ここは/1 平和なものですよー。/3 リアル時間で/9 40分間/5 休憩しててもいいかも/2 」
「簡易キャンプっていう/1 /7 40分間/5 魔物を/3 寄せ付けない/2 スキルが/01 あるんです/2 けど、/7 念のため/6 使っておきますか/2 ?/6 」
「簡易キャンプ/1 ?/6 」
― 誰でも/1 使える/2 /7 パーティー単位で/5 使える/2 結界みたいなスキル。/01
主に/6 拠点以外での/5 休憩に/5 使うみたい/2
― これは/3 NPCも/1 使えるんだよな/2
視聴者も解説してくれる。
「宣言すれば/4 ほわーって緑に光るエフェクトが/1 出ます。/2 /7 効果範囲は/1 精々/6 半径十メートルぐらい/3 ?/6 」
「えーと、/6 簡易キャンプ/2 」
「……変化ないですね/2 」
「簡易キャンプ/1 」
「……バグかしら/1 ?/6 」
「簡易キャンプ!/6 」
― 貴族のスキルに/5 簡易キャンプって/1 あったっけ/2 ?/6
久々のヘルプシステム。ピエロ人形のハロウさんを呼ぶ。
『貴族は/1 簡易キャンプの/9 スキルを/3 持っていません/2 』
効果の無いスキル名を叫ぶのは割合恥ずかしい。たまらずに二人に背を向けて砂浜にのの字を書くことになった。
― しかし なにも おこらなかった/6
― むなしくこだました/6
視聴者が追い打ちをかけてくる。
「すいません/6 私たち/1 貴族の人と/5 パーティー/3 組むの/2 /01 初めてで/2 」
「開拓者も学者も狩猟者も/1 持ってたんで/2 、/04 つい/2 」
― 貴族って/1 本当に/6 町から/5 出ない/2 設計なのな/03
三人が交代で休憩したが、拠点からログアウトせずにVR機を外した場合、ゲーム中で熟睡している状態扱いされるのは初めて知った。
晴天とはいえ、夜は暗い。崖から落ちたりすると普通にダメージになると聞いて、エンジはじっとしている事にした。
しかも暗さによって衝突ダメージに上乗せされる補正があるらしく、夜だとちょっとした段差を踏み外しても軽いダメージ扱いされる事もあるという。
今転んで街に戻るのは避けたいところだ。貴族の弱さだとそういう事故も起こりかねない。
二人のどちらかがゲームを中座して休憩している間、エンジは魔力感知を最大にして周囲の警戒に当たってみる。
三人分の食料を用意してきてくれていたのに感謝しつつ、自分の分のパンをもぐもぐしながら警戒に当たるが、二人の簡易キャンプのスキルが効いているのか、魔物が寄ってくる気配は……
「ん?/6 」
エンジの魔力感知に違和感が引っかかる。数十メートル向こうにある西の砂地の方からだ。
エンジは近くに置いていたステッキを掴みなおした。
「どうしました?/6 」
一緒にいたマルシールアに尋ねられる。セージドはVRを外して休憩中だ。
「あっちに/5 何か/1 来てます/2 」
「魔物/1 ですか?/6 」
「多分?/6 でも/7 これ以上/5 近付いてくる/2 気配が/01 ないんです。/2 姿も/1 見えないし/2 」
「えー/6 何か/6 気持ち悪いですね。/3 簡易キャンプの/9 スキル外だから……/5 /7 スキルに/3 妨害されて/2 /04 近づいてこない/2 ってわけでもないし……/03
セージドが/1 来たら/2 /05 相談しましょう/2 」
― マルシールアさんも/1 知らないの/2 ?/6
― 確かに/6 正体が/1 分からん/2 やつ/03 気持ち悪いね/2
― なんだろ?/6
しばらくしてゲーム内に戻ってきたセージドと話し合った結果。とりあえず近づいて見てみようという事になった。
「エンジさんは/1 簡易キャンプ内に/5 」
「念のため/6 後ろも/5 警戒お願いしますね!/2 」
「はい/6 」
エンジを見張りに残し、セージド、マルシールアが西の砂地に近づいていく。
何かが居るはずの砂地は静かだ。
「なんだろなー/6 全然/6 動いてるの/1 見えないし/2 /7 保護色の魔物とか/1 ?/6 」
「だったら/7 気を付けないと。/2 エンジさん/1 いるし/2 狩猟者/1 居ないし/2 」
「灯り、/3 もう少し前に/5 出しますかー/2 ?/6 」
「お願いしまーす/6 」
エンジは松明のような火の玉をセージドより数メートル前に移動させた。
自分の魔力をコントロールできるようになったので長時間光を放つ炎を圧縮できるようになってきた。
セージド達が砂漠の縁に近づいたころ、エンジは気付く。
「複数/1 いる……?/2 」
砂地の中で活発に動く複数の気配。
遠くの方で何かが砂を噴き上げた。
「お、/6 あっちに/5 何か/1 いる/2 ?/6 」
セージドがそちらに気を取られた瞬間。
「さがって!/2 」
エンジは何かが一直線に向かってくるのを感じ取って叫んだ。




