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29 【開拓VRβ版実況8】魔物と魔石と魔力の害

※お使いのパソコン・情報端末は正常です。

 セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。


 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 

 魔法のある十九世紀ぐらいの文明のある世界で新大陸を開拓していくゲーム。

 現在βテスト中。不具合や説明不足をチェックするためにベータテスターに実況を推奨している。

 

 エンジは教授にお願いしていた実験の進捗を確認しに大学に来ていた。

 

 校門を入ってすぐ、エンジはある人物に気付く。

「あ……/6 」

 向こうから歩いてくるのは人魚の血を引く貴族、サリーリルカだった。

 川と海の汚染に心痛める学生のNPCだ。

 向こうもエンジに気付いたようだったが、以前の様に睨まれはしなかった。


 声をかけてみる。

「あの……/6 川の汚染/3 何とかしてみよう/6 と/03 思うんです。/2

 何か/6 アドバイスとか/1 あったら/2 /05 教えてください/2 」


 すれ違って振り返らずに彼女は返事を返してきた。

「そう……/6 良い事だと/3 思うわ/8 ……あなた達の為にも/5 」

「そうですよね……/6 何か/6 大きな魔物が/1 街の川の中に/5 いるっぽいですし/2 」


 それを聞いた途端、驚いた表情をして彼女は振り返った。青いウェーブがかった髪が揺れる。

「信じてくれる/2 の……!?/6 」

 泣きそうな顔でそう言った。


 彼女は慌てながらも懸命に言葉をつづった。

 彼女は魔力の感知能力が跳び抜けて高く、本土の街中でいち早く都市の河に潜む巨大な魔物の存在に気付いたらしい。

 それを伝えたけれど都市化や人族の移住に反対するためのでまかせととられて邪険に扱われたのだそうだ。


「この街にも/5 ……この街にも/5 同じような、/6 いえ、/6 もっと危険な/6 魔物が/01 居るのよ……/2

 信じてくれたのは/2 /01 魔物を/3 感知できる/2 テリューナル先生/03 だけだった!/8

 どうしようもなくて/6 不安で/4 押しつぶされそうだった……/6 」

 手で顔を覆ってうつむくサリーリルカ。


― 本土でトラブルって/1 これか/3

― え?/6 よその都市の下水にも/5 化け物みたいな魔物/1 住んでんの/2 ?/6

― 巨大なって/3 言うからには/2 /05 看板の上のスライムじゃないな/3

― 頭を/3 なでてあげて/2

― きーす/2 きーす/2

― 抱きしめてやれよおおぉぉ/2

 視聴者から数多のアドバイスが降ったが、何か自分のキャラではない気がする。


「街の全員に/5 関係がある/2 事ですから/04 僕も/1 がんばって/6 解決していきます。/2

 よろしくおねがいしますね/6 」

 手を差し出すとサリーリルカは握手をしてくれた。

「よろしくね/6 」

 友情が芽生えたようだ、しかし


― 握手は/1 制限されてないんだな/2

― NPCからの/5 接触が/3 制限されてる/2 とはいえ/7 握手/3 拒否されたら/2 /05 逆に/7 情操教育上/5 よくないでしょ/3

― NPCの好感度と/5 情報の/5 相互作用が/1 ありそう。/2 サリーリルカは/1 川に居る魔物の話題で/4 クリティカルに/6 好感度に/3 直結するぽく見える/2


 サリーリルカの挙動からNPCの演算人格がどういう判定を行っているのかを分析する視聴者達のコメントが若干生々しいのだった。



 去り際、サリーリルカが振り向いて言った。

「あのね/6 エンジは/5 体の中の魔力が/1 濃くなりすぎてる。/2

 ちゃんと/6 魔法を/3 使わないと/2 /05 ダメよ/6 」

 そう言った彼女の後姿を視聴者と一緒に見送る。


― 何だか/6 クラスメイトに/4 生活習慣病を/3 指摘されたような/2 /06 悲しい気分に/3 なったな/2 /7 折れの/69 被害妄想だろうか……/3

― 運動不足/3 指摘する/2 みたいな感じだったな/8

― メタボ/9 ワイ/1 わかる/2 その気持ち/3

― 高脂血症か/3 通風か/3 糖尿病か/3 って感じだったよな/8 、/7 魔力なのに/1


― AIだから/4 悪気は/1 ないんだろうし……/2 /7 彼女は/1 魔力感知に/3 たけてる/2 って/03 言ってたから/2 /04 普通に/6 指摘しただけなんだろうけど……/2

― 字に起こすと/5 あんまり/6 問題ないんだよな。/3 なんだ/6 あれ/1

― 言い方?/6

― 好感度の急上昇で/4 態度が/1 バグったとか/2 ?/6



 教授の研究室では相変わらず大人しいスライム達が水槽で元気そうにしていた。

 実験の事以外に、魔力の溜まり過ぎについて聞いてみる。


 研究室の教授は教授の体格にあつらえられた小人用の椅子に座り、話をしてくれた。


「体内の魔力が/1 濃いと/3 /57 何が/1 起こるか/2 と/37 言いますと。/2

 端的に言えば/6 心臓が/1 魔石化し、/2 死亡します/2 」

― えええ/6

― 魔力って/1 コレステロールの仲間か何か/3 ?/6

― 魔力に/5 気体液体固体の三態/1 ある/2 って話/01 、ここで/5 つながるの/2 ?/6


「そして/7 生体と魔石の/3 説明/2 よりも/06 、/7 魔物の事を/3 ご説明しなければなりません/2 」

 そうして長い個人授業が始まった。



「生き物は/1 体内に/5 液体の魔力、フロギストノールを/3 維持することで/2 /47 身体の構造を/3 保っています。/2

 植物が/1 気体の魔力、フロギストンや/3 水に化合したフロギストンを/3 吸収して/2 /47 フロギストノールに/3 変換する事が出来ます。/2 生き物は/1 そのフロギストノールを/3 摂取しているわけですね/2 」

 この辺は授業でやったところだ。

 要は人間が利用できない魔力を植物が変換して使えるようにしてくれている。


「まず/7 私たち人間が/1 普通に/6 死んでしまうと/2 /57 体を/3 構成している/2 魔力の結合が/1 途切れて/2 時間が経つと/5 消滅してしまいます/2 」

― そーいえば/6 そんな話が/1 あったような/2

― 他の生物も/5 ?/6

― ギルドのメニューに/5 肉/1 あるじゃん/2


「植物や/5 一部の動物/9 特に/6 草食動物は/5 魔力の結合の他に/6 体内の/5 物質同士の/3 結びつきが/2 /17 強いので/3 /47 長く/6 残るのです。/2

 一方、/6 魔物の体の/9 一部は/5 魔力による結合が/1 強いので/3 /47 長く/6 残ります。/2

 そのため/4 古代は/5 両者の違いが/1 分からず/2 /7 草食動物は/1 魔物なのか/3 という議論が/01 起こり、/2 /7 地域によっては/5 肉食を/3 禁じていました/2 」

― ご都合主義設定だなぁ/3

― まーた/6 歴史/1 入る/2


 人が物を作るようになったのは、何かを遺したいという欲求からとも言われていますね。と、教授は歴史の講釈を切って魔物の話題に入る。



「一方、/7 魔物の発生方法には/1 いくつか種類あります。/3

 一つは/5 最初から/5 体内に/5 魔石を/3 持つ/2 魔物種として/05 存在するもの/2 /7 自己の保存を/3 強く/6 魔力に/4 寄っている生物を/2 /05 そう/3 呼びます/2

 一つは/5 スライムが/1 体を/3 形作るのに/2 十分な/9 成分を/03 取り込んで/2 /47 変化する/2 方法。/01

 一つは/5 普通の生物が/1 /7 生体内の魔力が/1 濃すぎる/2 時に、/57 体内の魔力が/1 結晶として/6 析出し始め/2 /7 心臓を/3 魔石化し/2 、/7 魔物化する/2 方法/01 」


― これ、/1 もしかして/6 プレイヤーにも/5 起こるの/2 ?/6


「生体内の/5 魔石化によって/2 /47 魔物化した/2 生物は、/01 見た目では/4 分かりません。/2 /7 本人にも/5 おそらく/6 変化した/2 自覚は/01 ありません。/2 

 しかし、/7 心臓が/1 魔石化した/2 ため/47 脈は/1 無く。/2 /7 体内で/5 魔力を/3 生成できずに、/2 /7 周囲から/5 魔力を/3 吸収します。/2

 魔力で/4 体を/3 構築し/2 /7 それを利用して/4 変形、/2 再生する/2 など、/7 生物には/5 ない/2 能力が/01 あります/2 」


― エナジードレインと/1 変化か/1


「昔は/5 魔力の強い貴族の家系で/5 度々/6 あった/2 現象の/03 様なのです。/6

 ある日、/5 突然/6 倒れてから/2 、/57 どうにも/6 様子が/1 おかしい/2 ということで/7 調べてみると/2 ……という/7 魔物化と/3 思われる/2 話は/01 いくつか/6 残っております/2 」


― 伝奇ものの現象の正体が/3 説明されるやつ/2 /03 好き/2

― この世界の瀉血は/1 魔物化の/9 緊急避難として/4 存在してた可能性がある/2


「魔物化した人間は/1 外部から/5 魔力を/3 吸収しようとします。/2

 好戦的になる。/2 生物を/3 襲う。/2

 魔力が/1 結晶化した/2 際に/57 脳を/3 損傷して/2 /47 人格の変化が/1 みられる/2 事もあります/8 」

― なるほど/6 魔物化だわ/3


「昔は/5 体内フロギストノールの結晶化などの原理は/01 分からず。/2

 一般には/5 吸血鬼と/3 呼ばれていたようです/2 」


― やっぱ吸血鬼とかなんだ/1

― レイス/1 吸血鬼/1 ゾンビ/1 あたりだよな/2

― このゲーム、/1 何が/6 致命的って/3 /7 設定が/1 細かすぎて/2 /7 ついて来てくれる/2 人/01 少なそう/2 って事だぞ/03


「そうした/6 体内フロギストノールの/1 結晶化によって/2 /47 生まれた/2 魔物、/01 特に/6 人に/3 起こった/2 ものを/03 /7 不死者と/3 呼んでいるのです。/2

 死者の心臓に/5 魔石を/3 埋め込んで/2 人工的に/04 魔物を/3 作る/2 ネクロマンシーと言う/9 技術も/01 存在します/2 」

― 不死者と/3 ネクロマンサーの/3 実装/2 フラグじゃん/01


 肝心のエンジの健康状態はと言うと。幸い魔力濃度はまだ心配するほどではないとのこと。

 対処法は魔力を体の外に出すしかなく、魔法を使う以外にないという事だった。



― 不死者/1 かっこいい/3 から/04 もうなっちゃえば/2 ?/6

「システム上/5 分からないことが/1 多すぎる/2 ので/04 今は/5 ちょっと……/2 」

 視聴者の軽い提案に若干困惑する。

 

― 魔力を/3 消費するなら/2 /05 ギルドの裏庭を/3 貸してもらえば/2 /01 いいかな/3 ?/6

 

 スライム養殖が一段落したらギルドで魔法の練習が必要そうだ。


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