25 【開拓VRβ版実況6】深夜の不要不急の外出?
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
― これ、/5 犯人が/1 居るの/2 屋根ぐらいの高さあるよな/5
― 忍者でも/1 降ってきたんかね/2 ?/6
やられた時のリプレイが始まったが、視聴者も困惑気味だ。
プレイヤーが倒されてしまった時のリプレイ映像は大抵犯人視点から始まる。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
現在、不具合や説明不足をチェックするためにベータテスターに実況を推奨している。
夜の街を一人歩いて帰っていたら急に背後から攻撃を受けて倒されてしまった。
倒されたエンジはおろか視聴者にも何が起こったかよくわからなかったため、倒された時のリプレイを見守る。
リプレイ映像中のエンジは、犯人の下でステッキを両手に構えて周りをきょろきょろ見回し始めた。
― 何かに/4 狙われてる/2 って感覚は/01 あったから/2 /04 足を止めて/2 周りを/3 確認したんだっけ/2
― さっさと走り抜けちゃえば/2 /05 よかったかもね/6
― 見える範囲には/5 人は/1 居なかったんだよな/2
― 犯人、/1 看板の上に/5 載ってね/2 ?/6
― 看板の上に/5 腹ばい/2 とか/7 看板に/5 懸垂して/2 上から覗いてる/2 感じ/8
― 何で/6 そんな無茶な/9 体勢/3 ?/6
― リプレイ映像だから、/4 別に完全に/6 犯人の視野を/3 再現してるわけじゃない/2 んじゃないの?/6
犯人の視点は、そのまま宙を滑空してエンジの背中に向かっていく。
― ええ?/6
― とんだ/2 ?/6
― 上で/5 待ってて/2 /7 ターザンロープみたいにして/9 通行人に/3 ドロップキックかましてる/2 って事/8 ?/6
― どんな/6 強盗だよ/1
― これ、/1 凶器の/4 カメラワークか/3 ?/6
視点が変わってエンジの横に移動し、リプレイのエンジが上を見上げると後ろから何かが彼の背中にぶつかった。
エンジの背中にぶつかった謎の物体は、衝撃のせいかぶらぶら揺れている。
― 振り子?/1
― ボール/3 入れた/2 透明ビニール袋/01 みたいな?/6
― さっき/5 誰かが/1 言ってた/2 こんにゃく?って/03 これ/1 ?/6
― 俺の知ってるこんにゃくと/3 違う/2 /7 しっぽの/1 ついた/2 でっけぇ/6 玉こんにゃくみたいな/03
そしてズルッと何かが上からエンジの横に落ちてきた
― ギャッ/6
― スライムじゃん!/1
― こんなに/6 でかくなんの!?/2
― こいつ/5 動きは/1 ゆっくりだけど/2 /7 どう/6 やったんだ/2 今の攻撃/3
― 腕(?)を/3 エンジの後方の看板の上に/5 伸ばして引っ掛けておいて/2 振り下ろしたら/2 ……まぁ/6 振り子みたいに/6 背中に/3 ぶつけられるんじゃないか?/2
― 側溝の方に/5 引き込もうとしてるけど/2 /7 これ/5 エンジ/3 食われない/2 ?/6
― 弾かれてるから/4 大丈夫なんじゃないかな?/2
スライムはちょこちょこ手(?)を伸ばしてきたが、エンジの近くに行くとつつかれたカタツムリの角のように引っ込む。
エンジのそばで帰還の魔法陣が光り始めると、スライムはするりと重心を預けていた側溝の中に潜んで見えなくなった。
「ぼっちゃま!/1 夜に/5 お一人で/5 外を/5 出歩くなど!/2 せめて/7 人を/3 お付けください!/2 」
― いつもの/6
― 心配かけて/4 ごめんね/6 ばあや/1
リプレイが終わると自室でばあやのマリノキアさんに怒られた。
― スライム盛/3 見た/2 後の/05 大スライムである/1
― あそこに/3 引きずり込まれたらと思うと/2 /7 ……わりとまじで/6 こわかった/3
― 放っておくと/2 /7 あれが/1 あふれてくるって事だよな/2
― 定都の危機なのだ/3
― これ/1 汚水との/9 関連イベントなん/3 ?/6
― 完璧な流れで/4 トラウマを/3 製造したけど/2 /7 ただのエンジの神引きな/3 気がする/2
― しかし/7 夜とはいえ/5 小柄な成人男性ぐらいあるスライムが/1 町中/5 うろついてんの/2 ?/6
下手すると/6 マジで/6 子供とか/1 食われるぞ/2
― やめて/2
視聴者のコメントで昼に見た汚水だまりを思い出して胸のあたりに不快な感触を感じる。
「っ!/6 マリノキアさん/1 今から/5 馬か/3 馬車を/3 手配できますか/2 ?/6 」
― どこ/63 行く/2 気?/6
「こんな夜中に/5 どちらへ/6 おいでになるというのです/2 !?/6 」
「街中で/5 毛布ほどの大きさの/9 スライムに/3 遭遇しました/2 /7 開拓者ギルドに/5 スライムへの注意を/3 出してもらいたいんです/2 」
― 危ないっちゃ/6 危ないけど/3 明日でよくね/5 ?/6
― 多分/6 今/5 真夜中だぞ?/5
― この世界では/5 街中に/5 スライムぐらい/1 日常茶飯事なのでは/3 ?/6
― 開拓者ギルドも/1 たまに/6 見回りしてるらしいし/2 /7 貴族の仕事かね?/3 狩猟者に/3 任せていいんじゃない/2 ?/6
― どこ/5 行ったか/2 /03 分かんないし/2 /7 夜中に/5 スライム/3 探すわけにもいかないだろうし/2 /7 深夜に/5 急行する/2 必要性/01 あるかっていうと……/2
視聴者の反応とは裏腹に、それを聞いたマリノキアさんは背筋を伸ばしててきぱきと応答する。
「かしこまりました/6 馬車を/3 ご用意いたします。/2 しばし/6 お時間をいただきます/2 」
「えっと……/6 気を付けて/2 」
― これは/1 正解の対応なのか/3 ?/6
― マリノキアさんなら/1 間違ってる時は/5 非常識ですよとか/03 言ってくれそうな気がするんだよな/2
― まがりなりにも/9 成人男性/3 倒せる/2 魔物が/01 町中に/5 居る/2 ってのは/05 普通に/6 やばいんじゃないか/3
― 街に/5 治安とか/9 魔物の浸透とかの/9 隠れパラメータ/01 ありそうなんだよな……/2
― 内憂外患/6
ランプの小さい灯りが道を照らす。開拓者ギルドに向かう馬車の中でエンジは少し困っていた。
「でも/7 証拠がないんですけど/2 /7 信じてもらえるでしょうか/2 ?/6 」
「映像を/3 提出すればいい……です/2 」
御者をしていたジェクルさんが口を開いた。
「え?/6 」
「特級市民は/1 戦闘データなどを/3 映像で/4 保持してr……います。/2
特級市民は/1 そうやって/4 魔物の情報を/3 提供することでも/2 /04 収入を/3 得られる……ます/2 」
特級市民、いわゆるプレイヤー達の事だ。
「そんなシステムが……/1 ありがとうございます/6 ジェクルさん/1 」
「……わたしは/5 言葉遣いが/1 悪いので/3 /7 す……ご無礼お許しください/2 」
― 君/1 寡黙キャラかと/3 思ってたら/2 /7 言葉遣い/3 気にしてたんかい/2
― マリノキアさんに/3 よく/6 怒られてんのかなぁ……/2
― 気にしなくてもいいのに/2
― 狩猟者三人組なんて/1 初対面で/5 いじめてきたぞ/2
エンジも思い切ってジェクルさんに言葉遣いを気にしなくてもいい事を伝えたが。
「だけd……/7 ですが/7 今のうちに/5 言葉遣いを/3 正したい……ので/2 /04 」
との返事だった。
「旦那/1 どうしたんでぇ/6 」
「迷子にでもなったんすか/3 ?/6 」
「いつのまに/6 外に/3 出とったんかいな/2 」
ギルドで狩猟者三人組に言われて慌てて否定する。
「帰り道で/5 大きめのスライムに/3 遭遇しました。/2
映像データを/3 提出して/2 /7 できれば/5 警戒してもらいたいんです/2 」
「スライムって/1 町中にかい/5 ?/6 」
開拓者ギルドのカウンターに居たのはいつもの受付けのミルウェさんでなく恰幅の良い女性だった。
受付に行くとヘルプキャラのハロウさんが『開拓者ギルドに戦闘データを提供しますか?』と聞いてくる。
データを確認した受付の女性は「ふーんこりゃ厄介だね」とつぶやいた。
「なんか/6 やばいんすか/3 ?/6 クルムドスさん/1 」
近くに来ていたカーマンが女性に尋ねる。
「大きさが/1 ノチリスノイラの坊ちゃんを/3 すっぽり/6 包める/2 ぐらい。/03
最初から/5 看板の上で/5 待機して/2 /7 獲物を/3 待ち構えている。/2
坊ちゃんが/1 特級市民と/3 /03 気付いてか/2 /05 覆いかぶさるのでなく/2 体を振り子にして/4 攻撃している。/2
重心を/3 側溝に/5 預けて/2 /7 いつでも/5 トンズラできるようにしている。/2
スライムにしては/5 かなり/6 危険だよ。/2 /7 大きいし/3 なにより/6 狡猾だ/3 」
― おばちゃん/1 何者だよ/3
― 引退した/2 狩猟者とかかなぁ……/01
「俺/1 チビどもの様子を/3 見るんで/2 帰るっす/2 」
「わしも/1 行くわいな/2 」
「一般人が/1 降ってこられてたら/2 /05 死んでたぜ/2 旦那/1 」
「う……/6 気を付けます/2 」
― 何で/6 覆いかぶさられなかったんだ/2 ?/6
― 特級市民だと/5 倒れた/2 時に/05 無意識に/5 魔法で/4 防壁を/3 張ってるから/2
というのは/01 建前で/3 /7 VRで/5 特定の身体接触表現や/1 拘束表現は/1 原則/6 禁止だから/2
― え?/6 VRって/5 そんな/6 表現に/3 厳しいん?/2
― 昔/5 VR痴漢とか/1 問題になったよね/2
― VRの/5 感覚再現性が/1 高くなった/2 今、/05 触っただけで/4 性犯罪や/3 トラウマ/3 想起しかねない/2
― WotFは/5 かなり/6 身体接触の刺激を/3 自重してる気がする。/2 /7 全年齢向けに/3 なるんじゃないかな/2
攻撃は/1 別として/3 /05 今の所/5 エンジの感覚が/1 ある/2 状態で/05 NPCが/1 体に/3 接触してきた/2 事/03 ないでしょ/2
「そういえば/6 」
ハグなどはおろか、握手や背中を叩く、肩に手を置くなどのスキンシップも皆無だ。
― ケビンが/1 子供を/3 汚水から/5 引き揚げれたから/2 /04 PC→NPCは/1 ある程度/6 接触できる/2 と/03 思う/2 けど/7
NPC→PCは/1 相当制限されてる。/2 PC→PCも/1 無理じゃないかな/2 ?/6
― 貧民街に/3 行くとき/2 /05 三人組が/1 誘拐とかを/3 仕掛けてくることはないと/2 /03 思った/2 根拠が/01 これ/3
― じゃあ/6 あの強盗/1 どーやって/4 エンジを/3 連れてくつもりだったの/2
― イベントキャラだからなー/3
― 途中で/5 パニくって/2 攻撃してくるとか/2 /7 適度に気絶させて/2 運ぼうとして/2 失敗とか/2 /7 そういう行動を/3 とってたと思う/2
家に戻ると、深夜にもかかわらずマリノキアさんはエンジ達の帰りを待っていてくれた。
「街を守るための/4 ご立派な行動でございましたよ/2 エンジ様/1 」
― 大急ぎで/6 開拓者ギルドに/3 通報は/2 /01 正しかったっぽい?/3
― こういう/6 微妙なラインを/3 決断するの/2 ゲームでも/5 精神的に/5 何かしんどい/3
― わかる/6 /7 現実でも/5 よくあるからかなぁ/3
― 大げさって/3 言われるの/2 /01 つらい/2
― 大げさって/3 言われた上で/2 /05 空回りに終わった/2 時とか/05 しんどい/6
― しかも/7 やらなかった/2 時に/05 限って/2 大惨事が/1 発生/2
― この話/3 やめよう/2
ようやく一息ついたので、ログアウトのために自室に上がる。
― エンジが/1 見つけた/2 川底の/5 でかい生き物の/9 気配/01 ってあのスライム/3 ?/6
「もっと/9 大きかった/6 気もしますけど/8 」
― でも/7 頭上のスライムを/3 発見できない/2 程度の能力だしな/01
「そう/3 言われる/2 と/04 自信はないです/2 」
エンジだって『気配を感じる』なんて少年漫画みたいな能力を持ったのはこのゲームが初めてだ。