表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
181/181

181 【開拓VR実況】 まだ見ぬ果て

※お使いのパソコン・情報端末は正常です。

 セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。


 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。

 開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。



「珍しく/6 出先で/5 生産系の能力を/3 使う仕事が/2 /01 来た/2 」

 ダグザドルが防寒用のジャケットから綿を引っ張り出している。


「人間の/3 造形できる人/2 /01 いる/2 ?/6 」

「調査隊の中に/5 ドール/3 又はフィギュアを/3 フルスクラッチできる方は/2 /01 おられませんかー/2 」



 北西の平原の更に北、山岳地帯。


 調査隊が北西の街を壊滅させた魔物の小型のものに遭遇したのだが、どうやら向こうに敵意はなく、人に火が点いてると思って消しに来てくれたらしい、という事が判明した。


「気付いちゃったんだけど/2 」

「なんだよ/6 」

「ここに来て/6 北西の平原の/5 壊滅だけは/2 /05 第二定都の奴が/1 悪くなかった可能性が出てきた/3 」

「深く考えないようにしよう/2 」

 北西の街も夜に灯りが点いているのを火事と誤認された可能性がある。

 そうなると、第一定都が平原に進出していても同じように被害を出した可能性が高い。平原を占拠されたのは逆に幸運だったと言える。



 そして今回、小型の魔物の説得には成功したが、いかんせん群れへの情報の伝達が遅い。

 すでに後からやってきた事情を知らない毛玉に三回ぐらい松明を吹き消されているし、ランプが五個ほど犠牲になっている。


 そんなわけで生産系のスキルを持っている人を中心に、説明用の立体物を作ることにした。

 氷を持っている毛玉の魔物と、炎に当たる人間の小さなジオラマの予定だ。


 魔物が立体物を理解できるか分からないが、ダメで元々、と、移動できない夜の間に作業に取り掛かっている。


「推測ですが/2 /7 山火事とかを/3 防ぐための/2 /04 性質なんだと/3 思います/2 」

 オージハッドが一角を指して言った。

「このきのこ、/1 山火事の後に/5 生えると/2 /03 言われていますし/2 」

「ああ/6 なるほど/6 」

「て事は/7 この辺/5 乾燥する/2 時期が/01 ありそうだな/2 /7 火の扱いには/1 気を付けたほうがよさそうだ/2 」



 そうこうしている内に、小さな立像はある程度の形ができたらしい。

「立像は/1 これでいいとして/3 /7 氷と/3 炎/3 どう/4 表現する/2 ?/6

 俺たちの木彫りの文脈/1 通じるか/2 ?/6 」


 謎の生物が木彫りの彫刻を炎や氷と認識できるかどうかだ。


「そういえば/6 地元に/5 炎を/3 かたどってるのに/2 /7 うんこと/3 呼ばれる/2 オブジェが/01 あるな……/2 」

「あー……/6 」

「氷も/1 透明の方が/3 いいだろうし……/6 」


「ガラスとか?/3 」

「一回/5 街に/5 戻る?/2 /6 材料/3 必要だし/2 /7 ここじゃ/5 加工できないでしょ/2 」

「いや/6 加工はできる/2 」

「材料と/1 生産系スキルが/1 あれば/2 /05 変形魔法で/4 できる/2 」



 製作チームの話し合いを見て、エフジドルダとイグドナが顔を見合わせる。

「えー……と/6 アクリルなら/1 あるよ/2 」

「そうだね/6 」

 そう言って二人は自分の大きめの腕輪を外した。


「え!/6 だってこれ/1 エフジドルダさん達の私物ですよね!?/3 」

「……ここで/5 説得できた方が/2 /01 安全、/3 /7 周囲には/5 未測量地帯も/1 多いし、/3 /7 味方は/1 多い方が/3 いい/6 」

「おそろじゃないなら/5 持ってても/2 仕方ないかなって/6 」

 こうしてイグドナの透明な腕輪は氷に、エフジドルダの赤い腕輪は炎に変形したのだった。



「ぴや」

「ぴや」


 この毛玉の魔物が立体物を認識してくれるか心配したが、杞憂だったようだ。


 焚火にあたり、ランプを掲げる人間と、氷にくっついたり手に持ったりする毛玉の魔物のオブジェの対比をよく理解して、積極的に仲間に説明してくれているようだ。

 炎と氷にはイグドナとエフジドルダのアクセサリーを変形したものが使われている。

 器用に二足歩行する毛玉の手、というか前脚の中で朝日に照らされてきれいな炎と氷に見える。


「まぁ/6 ある程度意思の疎通ができる/2 生き物の演算人格の/5 認知系を/03 わざわざ/6 構築するのは/2 /01 めんどくさいだろうし/3 」

「メタだなぁ……/3 」


 そうして仲良くなった毛玉の何匹かが、山を行く一行についてきた。

 途中で帰って行ったり交代したりしているので、ついてきたいわけではなく見張りかもしれない。


「一匹/3 連れて帰りたい……/2 」

「気持ちは/3 分かる/2 /7 ペット/3 欲しいよな/2 」


「スライムに/5 自分の魔力を/3 与えて/2 育てると/2 /05 ペットの魔物に/3 なる/2 」

「キューイって/1 そういう……/3 」

「魔法特化した人じゃないと/5 無理だろ/3 」


「ところが/7 最近/5 本国から/5 魔力を/3 充填できる/2 魔石が/01 販売されてな/2 」

「高いけど/3 」

「魔法関係のほとんどは/1 本国(運営)じゃないと/5 作れないから/2 」

本国うんえい/1 ずるい/3 」


「まぁ/6 帰還魔法や/1 通信魔法は/1 絶対に/6 本国うんえいしか/5 付与できないし/2 」

「ゲームシステム上の通信魔法や/1 ヘルプの自動人形や/1 帰還魔法は/1 本国の一部で/5 秘匿されてる/2 魔法技術っていう/09 設定なんだっけ/3 ?/6 」

「そう、/6 だから/7 強制ログアウトとかも/3 レジストできない/2 って理屈/03 」

「ちなみに/6 船でも/1 飛行機でも/1 新大陸から/5 一定以上/5 離れると/2 /05 暴魔海域に/4 押し戻される/2 /7 本国の管制を/3 受けてない/2 船は/01 迷う/2 っていう設定/03 」

「試したのかよ/2 」

「だって/7 ガナフドラだし/4 」

「バグっても/5 知らねーぞ/2 」

「普通に/6 離島とかも/1 あるからなぁ/2 」



 そんなことを言いながら、調査隊は山を登る。



 峰を越えると、一気に展望が開けた。

「わぁ……/6 」


 一面に広がる沃野と巨大な地溝。そのはるか遠くに雲がかかった山々が青く見える。雲は自分たちの眼下にも広がり、あまり遠くは見通せない。

 前人未到の領域だ。





「報告は/1 以上です/3 」

 イドレードは第一定都の開拓者ギルドで報告を完了した。


「よく無事に/6 済ませたものだ/2 /7 北西の街が/1 襲撃された/2 理由が/01 分かったのも/2 大きい/6 /7 本当に/6 助かったぞ/2 」

「襲撃された理由が/1 分からないままだと/2 /05 あの辺りに/5 街を/3 作れなかったわねぇ/2 」

 エプヴィルとイオナが地図を見ながらため息をつく。


「イグドナさんと/5 エフジドルダさんにも/5 お礼/3 言ってくださいよ。/2 お陰で/4 助かったんです/2 」

 イドレードが促すと、代わりにイグドナ達が返事した。

「私達/1 ドーエクさんから/5 お礼のプレゼント/3 もらったもーん/2 」

「うん/6 」

「相変わらず/6 手回しがいいな/3 」

「それほどでも/6 」

 パークサズラムのコメントに笑顔で手を振るドーエク。



「そうなると/7 次は/5 草原の裂け目辺りを/3 目指すことになるか/2 」

 エプヴィルの言葉にイドレードが手元の資料をまわす。

 簡易な地図に距離が書かれていた。

「学者さんに/4 各目標物の/9 おおよその距離を/3 調べてもらいましたので/2 /04 参考にしてください/2 」


「わぁ~……/6 すごい広いんですね……/3 」

 地図を見たエンジが思わずつぶやく、第一定都と西に広がる平野の何倍だろうか。

 ミルフマやジェンシール、ウォンバーネフも隣から地図を覗く。

「輸送が/1 大変そうですね/3 /7 頑張りましょう/2 エンジさん/1 」

「やる事/1 多そうですね/3 /7 燃料の増産は/1 できるかなぁ……/2 」

「未知の土地には/5 未知の病原体が/1 居る事があるから/2 /04 気をつけたいね!/2

 この前/5 西に行った調査隊が/1 大変だったんだよ!/3 」

「きゅーい」



 貴族の面々が概略の地図を見て作戦を練り始めたところで、イドレードはギルドマスターの居るカウンターに、注文がてら移動していた。

「……そういえば/7 ギルドマスターは/1 彼らを/3 知ってたんですよね?/2 」

 酒場の隅で相変わらず三人で酒盛りしているNPC狩猟者三人組を振り返ってちらりと見る。


「あいつらを/3 新大陸に/5 連れてきたのは/2 /01 俺だ。/3

 やらかしてたところを/3 とっ捕まえてな。/2

 蛇の道は蛇ってやつだ/6 」

「はぁ/6 違いない……/3 」

 カウンターを向いていたイドレードは背後から視線を感じた。

 ラッタマーシさんがカウンターから否定するようにそっちに軽く手を振る。

「あんま/6 気にすんな/2 お互いにな/6 」

「そうですねー/6 」

 イドレードとしては興味本位なのだが、探りを入れてると思われたら困る。



 その時、開拓者ギルドの扉が開いてケビンが満面の笑みで入ってきた。


「エンジー/1 /7 南の島/5 おもしろいもの/3 見つけた/2 」



 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 新大陸はまだまだ広い。






戦闘不能貴族も忙しい??VR開拓ゲームβ版実況中


https://ncode.syosetu.com/n5123ft/



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] またあっという間に読み返してしまいました。 ほんとおもしろい。この作品大好きです。 話の間やこの先を想像して、楽しませていただいています。
[良い点] 完結お疲れ様でした、 [一言] 次回作も期待してます。
[一言] 終わってしまって悲しいです、次回作も期待しています
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ