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18 【開拓VRβ版実況5】実況視聴者に解説してもらう

※お使いのパソコン・情報端末は正常です。

 セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。


 開拓VRゲーム。Walkers(ウォーカーズ) on(オン) the() Frontier(フロンティア)。略称WotF。

 現在βテスト中。不具合や説明不足をチェックするためにベータテスターに実況を推奨している。


 ジョブ特権のような形で、ゲーム内の大学の授業を受けられることになった。

 しかし、視聴者コメントに気を取られて授業の中身が頭に入ってこなかったエンジ。

 見かねて、授業を見ていた視聴者が解説してくれることになった。



 ちなみに、ゲーム内で見ると、エンジは現在、教室に座りながら虚空を見つめている形になる。



◆学生―  とりあえず/6 名前/3 付けた。/2

― 解説/3 お願いします/6

― よろしく/6 >◆学生 /1

― よろ~/6


― 解説の人が/1 うんこナウから/5 ハンネに/3

― お下品に/6 ローマ字読みするのは/03 やめなさい/2

― unknown、/1 アンノウンな/1


◇学生―  どうも、/6 ◇学生 です/1

◆学生―  分/6

◆学生―  身/6

◆学生―  の/6

◆学生―  術/6

■学生―  私が、/1 本物の■学生 だ/3

▲学生―  だまされるな!/6

◆学生―  ククク……/6 誰が/1 本物の◆学生 か/3 分かるかな/2 ?/6

◆学生―  ↑ヤメロ/2 邪魔すんな/2

― ↑やめたげて/2


 解説者さんは◆学生というハンドルネームを付けることにしたようだ。

 チャットではハンドルネームの重複は可能なため、成りすましは全く防げていないが、IDをポップアップさせることはできるしエンジの実況を見ている人は少ない。

 全員が悪ふざけでもしない限りはある程度効果はあるだろう。


◆学生―  この世界のフロギストンは/1 ファンタジー理論。/3 フロギストン=魔力と/3 思っていい/2 

◆学生―  周囲のフロギストンと/5 共鳴・共振などで/4 簡単に/6 圧縮・拡散・流動・摩擦などを/3 起こし、/2 魔法現象を/3 発生させる/2


― はぁ/6

― 設定が/1 無駄に/6 細かい/2

― 何となくは/6 分かった/2

― つまり/6 フロギストンは/1 魔力/3


◆学生―  フロギストンには/5 水蒸気・水・氷の様に/6 三態が/1 ある/2

 主に空気中にある/5 気体の/9 フロギストン、/1 主に生体中にある/5 液体の/9 フロギストノール、/1 固体の/9 フロギステン/1

 他の物質とも/3 化合して/2 どこにでもある。/5


― 細かい/3

― 水みたいなもの/6 って事でいいの?/3

― 魔力が/1 物質と/3 化合とな/2 /06


◆学生―  気体のフロギストンは/1 魔素まそ瘴気しょうきとも/3 呼ばれていた/2

 多分/6 エンジが/1 魔法を使う時に/5 見える/2 モヤみたいなやつ/3

 気体の状態だと/5 生物が/1 ほとんど/6 利用できないので/2 /04 濃度が/1 濃すぎると/3 /05 体に/3 悪いっぽい。/2

 気体の状態では/5 主に植物や/1 スライムが/1 吸収して/2 利用する/2

◆学生―  液体のフロギストノールは/1 アクアヴィータ、アクアヴィテなど、生命の水とも/3 呼ばれていた/2

 血液などに/3 混ざっていて/2 生命維持に/3 関わっている。/2 植物や/5 動物に/5 多く/6 含まれる/2

◆学生―  固体のフロギステンは/1 魔石とも/3 呼ばれていて/2 /7 魔法を/3 使うための/2 媒体や/04 /7 燃料なんかに/4 使われる/2

 安定しているが/3 /7 魔法として/4 発動すると/2 /05 爆発的に/6 魔素に/3 変換される/2

 主に/6 魔物の体内から/5 採れるが/2 /7 魔物は/1 三態のどの状態も/3 取り込む/2


― 魔力の気体が/1 体に/3 悪い/2 って事は/05 /7 この世界の/5 瘴気説は/1 魔素の害として/4 生き続けるのか/2

― アクアヴィータ/3 どっかで/5 聞いたような。/2


― リアル11世紀ごろ/5 錬金術師が/1 酒を/3 蒸留器に/5 ぶち込んだら/2 /05 でてきた/2 /7 体が/1 ポカポカする/2 液体を/05 生命の水と/3 名付けました/2

― 蒸留酒/1 

― 錬金術師って/1 実在したの/2 ?/6

― 魔法使いみたいな錬金術師は/1 実在しない/2


― 大昔は/5 全ての物は/5 地水火風の4つが/1 混ざって/2 /04 できてると/03 考えられてて。/2

 じゃあ/7 その成分を/3 いじって/2 やれば/05 金とか/3 作れるんじゃね/2 ?/6 

 って/7 いろんな物の成分を/3 分析したり/2 合成したりしてた/2 人達が/01 錬金術師/3


― アクアヴィータに関しては/5 錬金術の人は/1 /7 ガチで/6 生命力に関わる液体を/3 抽出したと/2 思って/2 /03 名付けたから/2 /04 創作では/5 液体状の神秘的な何かとして/1 /05 よく出てくるよ/2

― その生命の水に/5 薬草とか/3 漬け込んだ/2 薬が/01 リキュールである/3

― 酒じゃん/1

― 酒です/1

― リキュール自体は/1 /7 もっと昔に/5 アルコールに/5 薬効成分を/3 溶かした/2 水薬として/03 あったぽい/2

◆学生―  そういえば/7 この世界の/5 回復薬の/9 主原料は/1 アクアヴィータ、/1 この世界の分類でフロギストノールらしい/3


― フロギストンの液体に/5 アルコール基の接尾辞っぽいのが/1 付いてるの/2 /7 元ネタが/1 蒸留酒だからなのか?/3

― いつから/5 この世界の物質の命名規則が/1 IUPACに基づいていると/03 錯覚していた/2 ?/6 /06

― じゃあ/6 フロギステンは/1 何だって話/6

― stenが/1 たしか/8 北欧の方で/5 石の意味/3 だから/04 それに/3 かけてる/2 ?/6

― 科学的組成じゃなくて/3 通称なんじゃないの/3 ?/6

― そもそも/6 魔力は/3 化学物質の仲間として/3 /06 考えていいもんなのか/2 ?/6


◆学生―  フロギストンは/1 軽いので/3 /04 上空に/5 上がっていくが/2 、/7 大気の対流/4 や/7 空気、雨、日光、雷などと/3 化合かごうすることによって/2 /04 地上に/5 戻ってくる/2

― 日光や雷と/3 化合とな/2 !?/6

◆学生―  化合した/2 フロギストンを/03 エネルギー固定状態、/3 カロリックと/3 呼ぶこともあるらしい/2 /7 主に/6 アイテムに/5 魔力を/3 組み込むときに/2 /05 用語として/4 使われるのかな/2 ?/6

― カロリックも/1 あるのか……/2

― カロリック/1 なに?/6

― リアル歴史で/5 言う/2 熱素/3

― フロギストンが/1 否定された後/2 /05 じゃあ/6 熱って/1 何?/3 っていうのを/03 説明するために/2 /04 考えられた/2 /7 原子に/3 こっそり/6 ついてくる/2 熱の原因に/3 なる/2 謎粒子/01

― もちろん/6 今は/5 否定されてる/2


◆学生―  フロギステン、つまり魔石は/1 護身用なども兼ねて/4 王侯貴族の身を/3 飾っていた。/2

 小さい魔石は/1 魔物を/3 引き寄せる/2 石として/04 忌み嫌われ/2 捨てられていた。/2 魔石の利用が/1 一般家庭に/3 普及したのは/2 最近の事/5


― 魔物引き寄せる大きい石/3 持ってたら/2 /05 貴族/1 狙われるだろ/2

― その前に/5 投げたりして/2 注意をそらすんちゃうの?/2


◆学生―  体内のフロギストノール、つまり魔力や/4 魔導回路を/4 介して/2 /7 周囲のフロギストンを/3 共振や/4 共鳴によって/4 操って/2 起こす/2 現象を/05 魔法と言う/3

 起こる現象は/1 /7 ハロウさんの/1 言ってた/2 通り/03 、/7 圧縮=熱、流動=風、水流、摩擦=電気で/3 ほぼ間違いない/6


◆学生―  拡散による/4 爆発と/5 冷却は/5 使い分けが/1 難しくて。/2 

 魔法が自動化する前は/5 冷却魔法の上手い人は/1 兵站へいたん担当として/4 時に/6 攻撃魔法使いよりも/6 戦場で/5 重用されたとかなんとか/2


― 無駄むだこまかい設定/6

― こーいうの/3 好き/2

― 失敗して/2 飯/3 爆発させてた/2 やつが/01 居ると思うと/2 笑う/6

― 出先で/5 兵糧が/1 木っ端みじんに/3 なったら/2 /05 笑い事じゃないが/3

― だから/7 重用されてたんだな/2

 

― 魔導回路って/1 何?/6

 

◆学生―  魔法を/3 発動させる/2 回路を/01 魔導回路/3 /7 それを/3 組み合わせて/2 目的の動作をする/2 回路のことを/01 魔導機構という。/3

 要は魔法陣、/1 /7 エンジの手袋に/5 ついてる/2 ソレ、/03 /7 魔道具/3 作りたい/2 学者ジョブの人は/01 必修ぽい/2

 魔法の自動化も/5 これを/3 使う/2


◆学生―  人に限らず/6 生物は/1 経験的に/4 魔法を/3 会得えとくしたけど、/2 /7 使いこなせる個体は/1 少なかった/3

◆学生―  人間の魔法使いは/1 一騎当千なので/3 /04 古代から続く王や貴族は/1 魔法で/4 武勲ぶくんを/3 立てたものが/2 /01 多い/3

― エンジも/5 魔法の才能/3 あるんかな/2 ?/6

― あいにく/6 血統ではなく/3 キャラメイクで/4 決まるのだ/2


◆学生―  今は/5 魔法技術が/1 確立したので/2 /04 一般人でも/5 才能が/1 あれば/2 /05 魔法は/3 使える/2

 魔石が/1 あれば/2 /05 魔導機構、魔法の自動化装置で/4 誰でも/1 ほぼまちがいなく/6 魔石に相応する規模の/9 魔法を/3 使える/2


― 庶民が/1 魔法を/3 使うの/2 、/03 貴族とかは/1 反発しなかったの/2 ?/6


◆学生―  薪が/1 足りなくなった時に/2 /05 暖房用の炎の魔法が/1 一般社会に/5 解放された/2

◆学生―  それと/7 対魔物戦用に/5 強力な軍隊が/1 必要になったので、/2 /04 権力者は/1 むしろ/6 魔法技術研究を/3 保護した/2

― 何で/6 また急に/6 手のひら返し/2 ?/6


◆学生―  都市化と/4 高層化によって/4 人口密集地帯で/5 ゴミが/1 大量に/6 出る/2


― うん/6 ……うん?/6 


◆学生―  小さいスライムは/1 弱いから/3 /04 生物から/5 直接/6 魔力を/3 奪えないので/2 /7 生き物の残滓ざんし、/9 つまりゴミから/5 魔力を/3 回収する/2

◆学生―  ゴミを/3 分解しに/2 /04 スライムが/1 集まる/2 


◆学生―  スライムは/1 共食いして/4 強く/3 大きくなる/3

◆学生―  スライムは/1 一定以上の物質や魔力を/3 取り込むと/2 /7 別の魔物に/3 変化する/2

◆学生―  スライムを/3 食べに/2 /04 弱い魔物が/1 集まる/2

◆学生―  弱い魔物を/3 食べに/2 /04 強い魔物が/1 集まる。/2 強い魔物は/1 普通に/6 人とかも/3 襲う/2


◆学生―  そうした食物連鎖の中で/5 ごくまれに/6 町一つ/3 潰すような/2 超巨大な魔物が/01 出来る/2

― 怪獣じゃん/1

― それを/3 何とかするために/2 /04 一般人の手を/3 借りないといけなくなったのか/2


◆学生―  そんな感じで/6 フロギストン循環について/3 やってた/2

◆学生―  最後に/5 出てきた/2 魔導力学っていうのは/01 魔法を/3 発生させる/2 魔導回路の学問。/01


◆学生―  後で/5 撮ってる動画/3 見直して/2 確認してみて/2

「ありがとうございました/6 」



― しかし、/7 見事に世界観を/3 説明されただけで/2 授業が/1 終わったな/2 

― 魔法は/1 もう/5 開拓者ギルドで/5 習ったもんな/2

― 次/5 どこ/65 行く/2 ?/6



 そう言われてエンジは周囲を見回す。

「ゲームですから/4 新しく/6 入れた/2 場所には/05 大抵/6 何かしらのクエストが/1 用意されているものだと/2 /03 思うんですけど/2 」

― 急に/6 メタな話/1

― オーガのミーレ君との/3 恋愛イベントです/2

― 冗談でなく/6 ミーレ君に/5 何か/3 聞いてみる/2 とか?/6 親切だったし、/3 学校内の事にも/3 詳しそうだし/2


 ふと、窓際に佇んで外を見ている青い髪の女の子に気付く。授業の始まる前にもああしていたのだ。

 何が見えるのか気になって、エンジも窓に近づく。


 人の気配に気づいた彼女はハッと振り向いた。エンジと目が合う。

 彼女は少し顔を歪ませてにらむ様な顔をしたまま、つかつかと教室を出ていってしまった。


 ミーレ君が近づいてきてそっと教えてくれる。

「彼女は/1 人魚の血を引く本土の貴族なんです。/3 街の排水で/4 海が/1 汚れるのを/2 /03 止めたくて/2 学校に/3 勉強に来てるんですが/2 /7 本国の方で/5 何か/6 トラブルに/3 あったらしくて。/2 あんまり/6 皆と/3 親しくなれないみたいなんです/2 」


 窓の外を見ると、学校のある整えられた街区から、なだらかな下り坂になっており、少し離れた所に見えるのは貧民街だった。


「えーと、/6 /7 次回は/5 あそこに/3 行きたいと思います/2 」




 帰ろうとしたら馬小屋の前でジェクルさんが待っていた。

「……エンジ様は/1 主人ですので……/3 」

 大学の馬小屋に見慣れた子がいたのでエンジが大学に来ていたのに気づいたらしい。

 ジェクルさんと一言も喋らず一緒に帰る。

 気まずい。


 ジェクルさんとしては、エンジが会社やギルドに寄っていたとはいえ、大学の案内もせずに家の主人を置いて授業を受けていたのはなかなかバツが悪かったようだ。

 という事をマリノキアさんに諭された。


 ジェクルさんはもともと寡黙だが、あれから一言も喋ってくれなかったので、気まずい。


2019.12. 一部表現追加、修正、変更


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