147 【開拓VRβ版実況35】 演算人格の証明
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
第二定都の復興祭り。何かと無茶できる公式ミニゲーム、箱庭ゲームだが、ドッペルゲンガーゲームではなかなかの苦戦を強いられていた。
「答えを/3 教えてくれれば/2 /05 我らが/1 やるが/2 ?/6 」
「お気遣い/1 ありがたいっすけど……/6
言った手前/4 俺が/1 やるっすよ/2 /7 確証が/1 あるわけでもないし/2
……旦那方の誰かが/1 魔物かもしれないし……/3 」
ゲーム外の知識を使っても判別できなかったエンジ本人とエンジの演算人格。
魔物が化けている方を倒さないといけないのだが、どちらが本物か分かるかもしれない、と、NPCのカーマンが言う。
他に適当な方法も思いつかなかったため、カーマンに任せる事になった。
「万が一/6 討ち漏らした時のために/5 イグドナは/1 エンジ殿を/3 見張ってくれ。/2
我らは/1 お互いを/3 見張る/2 」
「あいあいさー/6 」
推理が詰まった時にプレイヤー間で後腐れ無いようにNPCが二分の一の確率で攻撃を加えるという内容である可能性もなくはない、いわゆる『お任せ』とか『ランダム』という選択肢だ。
怯える小動物のようなエンジ二人の前にカーマンが立つ。
「最初から/5 ステッキ/3 持ってたのが/2 /01 そっちの旦那で/3 /7 その旦那に/4 襲撃されて/2 /04 帽子が/1 とれたのが/2 /01 こっちの旦那なんすよね?/3 」
「はい……/6 」
「そうです……/6 」
「……間違ってたら/5 すいません/6 旦那/1 」
予備動作はほとんどなかった。見ていた人はカーマンのマントが一瞬揺らめいただけだ。
代わりに帽子がとれていた方のエンジが「え……」と小さく呟いてゆっくりと後ろに倒れる。
後ろに倒れたエンジが敷物のトラ宜しく、真っ黒な毛むくじゃらの獣に変わった。
残っていたのはステッキを持ったエンジ。
「正解っすか……/3 はぁ~/6 」
流石に力が抜けたのかカーマンが座り込んだ。
「カーマンさん!/1 」
硬直が解けたエンジは飛びつこうとしたようだが。
「うおお!/6 旦那!/1 刺さる!/2 あぶねぇ!/3 」
カーマンも確信はなかったらしく、ナイフはマントの下で抜いたままだった。
妥当な判断ではあるが、エンジが心なしか顔色が悪い。
その時、少し遠く林の中から現れたのは。
「あら/6 ずいぶん遅くなっちゃったみたいね/3 」
「ええー……/6 イオナさん/1 二人いるんですか……/3 」
やってきたのはイオナ、ザスフーム、イドレード。
「増えちゃいましたね/2 」
「しかも/7 最後の一匹が/1 出てきてないのが/2 /01 心配だわ……/3 」
軽口を交わしつつも緊張した空気の漂うイオナとドーエク。
「エンジ殿/1 魔物の/5 魔力感知/3 できるだろうか/2 ?/6 」
「だめです/6 /7 どっちのイオナさんも/5 同じに/3 感じます/2 」
「だめか/6 」
「まぁ/6 作戦通りに/3 話しに行きましょう/2 」
「……そうね/6 」
イオナとドーエクはやってきたばかりのイオナの方に歩いていく。
「作戦が/1 あるんですか/2 ?/6 」
エンジが思わずエプヴィルに聞く。
「いや/6 我は/1 聞いてないな/2 /7 彼女らだけで/5 立てたものだろう/2 」
イオナとドーエクは、もう一人のイオナと向かい合った。向こうのイオナの横にはイドレードとザスフーム、何事が起こるのかと身構えている。
イオナ二人は穏やかに喋りはじめた。
「正解が/1 生き残ってるし/2 /7 おあつらえ向きじゃない/3 ?/6 」
「そうかしら?/6 最後の一匹が/1 どこに/5 居るか/2 /03 分からないのに/2 /7 早計じゃない?/6 」
「心配ないわ/3 /7 ここで/5 一匹/1 確定すれば/2 」
後から来たイオナが短銃をこめかみに当てた。
「イオナさー……!?/1 」
イドレードが反応する前に響く銃声。
撃ったのはドーエク。
そのドーエクは真っ黒い魔物の腕に胴を薙ぎ払われ、倒れる間もなくHPが全損し、帰還の光に変わっていく。
「おや/6 相打ちですか/2 」
散り際、面白そうにそう呟いた。
イドレードの反応は早かった、ドーエクが攻撃を受けた瞬間に、魔物に一太刀入れる。
「……倒した……?/6 」
その一撃で魔物は地面に倒れて動かなくなった。
先に居た方のイオナが正体を現してドーエクを攻撃し、イドレードに切り伏せられるまで、ほぼ一瞬の出来事だった。
「どういう事だ?/6 」
後から追いついてきたエプヴィルがイオナにたずねる。
「私は/1 こめかみに/5 銃を/3 当てるから/2 /05 当てなかった方を/3 撃つ/2 という取り決めを/03 ドーエクと/5 しておいただけよ/2 」
「無茶だろう!/3 ええと……先に/6 魔物が/1 銃を/3 抜いていたら/2 /05 どうする?/6 」
「魔物は/1 お互いが/1 誰に/3 化けているかを/2 /03 知らない。/2
それなら/7 私達の作戦を/3 知っていても/2 /05 自己保存を/3 最優先にし/2 /7 早期決着を/3 極力/6 避けると思ったのよ/2 」
「あー……/6 それで/4 イオナさんが/1 銃を/3 あてた瞬間/2 /05 魔物は/1 真っ先に/6 ドーエクさんに/3 攻撃したんですね……。/2 銃を/3 抜かなかった/2 自分の方が/01 撃たれるから/2 」
合点がいったイドレードにイオナが続ける。
「魔物の体力が/1 減っていたのも/2 /01 ドーエクの置き土産だと思うわ。/3 /7 発砲してたみたいだから/2 」
「それに、/7 間違って撃っても/5 もう片方も/3 撃てばいいじゃない。/2 連射式の魔法銃が/1 できたから/2 /04 できる作戦よ/03 エプヴィル/1 」
製造元のガナフドラの社長ににっこり笑いかけるイオナだ。
「魔物より/6 こわい……/3 」
ザスフームがぼそっと呟いた。
「ドーエクさん!/1 」
エンジは遠くからドーエクがクリティカルダメージの赤いエフェクトを散らすのを見た。
魔物は残り一匹。
不意にエンジは広場の外の森から高速でこちらに接近してくる気配を捕らえた。そしてこちらを狙うぞわっとする気配も。
場所は自分たちの背後。ちょうどアードットが立っている所。
「アードットさん!/1 」
注意を促すために振り返ったエンジは一瞬状況がよく分からなかった。
自分に向かって振り下ろされる拳。
すべてがスローモーションになったような気がした。
気付いてとって返すカーマンは間に合わない。
拳を振り下ろすアードット、と、全く同じ姿のバケツヘッドが背後の森から飛び出して来てアードットにドロップキックをかましたのがエンジから見えた。
森から突っ込んできたアードットのドロップキックによって、先に広場に居たアードットが吹っ飛ばされ、更に後から来た方は追撃とばかりに絞め技を食らわせる。
見る間に締められているアードットの方が黒い毛むくじゃらの魔物に変わっていくのを、エンジは茫然と見ていた。
「旦那!/1 下がって!/2 」
エンジが茫然としている横をカーマンが走り抜け、アードットを振りほどいて立ち上がろうとする魔物の頚を切りつけ、赤いクリティカルを叩き出した。が、魔物はまだ倒れない。
「人型の魔物なら倒せるって/3 言っときながら/2 これは/01 ふがいねぇな/3 」
言いながらカーマンが魔物の反撃を避けた瞬間、アードットの拳が魔物の後頭部にクリティカルを叩き出し、魔物は倒れ伏した。
「俺が!/1 本物だぁ!/3 」
立っているアードットが、肩で息をしながら親指で自分を示す。
これがイオナの方とほぼ同時進行で起こったのだ。
全員が混乱して呆然としている間に、プレイヤーの勝利でミニゲームは終了した。




