137 【開拓VRβ版実況32】 行方
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
「みなさん/1 無事だったんですね!/3 」
「そりゃ/1 こっちの/5 セリフだわいな/3 」
「また/6 爆発したらしい/2 旦那が/01 何か/3 言ってらぁ/2 」
― 三人とも/1 痩せたなぁ/3
― 無精ひげ/1 ボーボー/3
― あのワニのせいで/4 ガチ/6 籠城してたのか/2
視聴者の皆も久々に顔を見た狩猟者三人組に感慨深げだ。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
音信不通になった第二定都の様子を確認するために向かっていたところ、河に居た巨大なワニ型の魔物に襲われた。
岸に引き付けて何とか時間を稼いでいる内にエンジは生き埋めになっていたが、無事に救助された。援軍も到着し、そろそろ決着がつきそうな気配だ。
「ザスフームさんも/1 ありがとうございました/6 」
「俺だけ/1 瓦礫から/5 抜け出せたものの/2 /7 本当に/6 困りましたよ。/3
狼の魔物/1 大量に寄ってくるし/2 」
がれきから抜け出せたザスフームは近くに様子を見に来ていた第二定都の人達を見つけたものの、開拓者とNPCだと言葉が通じなくてものすごく困ったらしい。
「最終的には/5 第一定都で見た顔の人に/5 エンジさんの名前/3 出して/2 ついてきてもらったんですよね/2 」
その第一定都で見た顔の人がアードット達だったらしい。三人組は開拓者ギルドによくいるので見たことぐらいはあっただろう。
― あー/6 開拓者だと/5 言葉/1 通じないんだ/2
― 地味に/6 きついんだな/3 /03 言葉/1 通じないのって/2
エンジが助けられている頃、戦闘は終了したらしく、複数の船がめいめい水上に浮かんでいた。
「ラッタマーシの所から/5 はるばる/6 よう/6 来てくれたのう/2 」
第二定都のギルドマスター、マファイロさんは無事だった。
第一定都の開拓者ギルドマスター、ラッタマーシさんがジジイと言っていたように白髪白鬚にゆったりとしたガウンのご老体だが人望厚く、騒動の最中も住人にかくまわれていたようだ。
無事だった第二定都の開拓者ギルドで人心地着く間もなく、合流したエプヴィル、パークサズラムと一緒に方々に連絡を飛ばすことになった。
「今回は/5 フロードの備蓄から/5 出しますけど/2 /7 エンジさん/1 帰ってきたら/2 /05 不足しそうな物資の/3 輸入お願いします/2 」
「あ、はい/6 わかりました/6 」
パークサズラムの通信で後方支援のドーエク達と連絡をとる。
帰ったら書類に埋もれる事が決まったようだ。
続けてパークサズラムが必要なものの手配を頼んでいる。
「ウォンバーネフと/3 ホテル船も/3 呼んでくれ。/2
病人らしいのは/1 こっちで/5 隔離はしてあるが/2 /7 病人怪我人が/1 複数いる。/3
護衛船団も/3 つけてくれ/2 」
「護衛船団?/6 」
パークサズラムのコメントが気になる。あの巨大ワニの他に脅威が居るのだろうか。
「ワニ型の魔石は/3 回収したが……/2 /7 あれだけ巨大な魔物の核にしては/5 密度が/1 低いらしい。/3 /7 狩猟者達が/1 倒せたかどうか/2 怪しいと/03 言っている/2 」
「えっと?/6 」
「巨大な魔物だったからな/3 /7 爆発にでも/3 紛れて/2 /04 本体が/1 逃げたんじゃないかと/2 /03 危惧している。/2
核になる/3 魔石が/1 あれば/2 /05 長期間かけて/5 再生するらしい。/2
今日明日にでも/5 戻ってくるわけではないだろうが/2 /7 念のためだ/6 」
― パニックホラーの/5 続編/1 あるかも/2 エンドじゃん/01
― 何とも不気味だな/3
何はともあれ、第二定都の祝勝会だ。
ご飯と休憩で英気を養ってもらわないと復興もおぼつかない。
ゲームの仕組み上、貴族のプレイヤーが積極的に動かなかったためお金の流れが徐々に、しかし長期間ほぼ完全に停止してしまったらしい。街の荒廃に加え、魔物の襲来により、第二定都の傷跡は大きい。
「第一定都で/5 風邪が/1 流行った/2 時も/05 死ぬかと思ったがよぉ/2 /7 第二定都では/5 もっとひでぇ病気が/1 わんさと/6 出てたんだ/2 」
アードットが街を案内しながら教えてくれる。
エンジ達は小雪のちらつく中、街のお祭りの喧騒とは離れた場所で、開拓者と一緒に荒れ果てた病院を修理中だった。
ちなみに屋内だが破れた屋根から雪が降り込んでいる。
ウォンバーネフのジーハ第三十七医療会社が所有していたが、ずいぶん前から治安の悪化で管理できなくなり荒れ果ててしまったらしい。
― 狩猟者を/3 警備に/4 雇ったりはせんかったの?/2
― 狩猟者プレイヤーが/1 暴れてたのにか?/2
― 第二定都/1 マジ/6 世も末/6
「アードットさんも/1 カーマンさんも/1 お祭り/3 行ってきてください。/2
体を/3 休めないと/2 」
「今/5 ベクローが/1 行ってるっす/2 」
「交代で/4 休むんだから/2 /04 気にしねーでくれ/2 旦那/1 」
貴族は絶対に一人で歩かないでくれ、と釘を刺され、こうして三人組が護衛を買って出てくれている。
「俺らも/1 いるんだから/2 休んでてもいいのになぁ……/2 」
一緒に居るロアセフィが呟いた。ガナフドラも警備に出ているので、本来心配はないはずなのだが……。
「市壁が/1 保ってなきゃ/2 /05 食われてたなぁ/2 」
開拓者に建物の傷みを調べてもっている間、遠くにそびえる市壁を見ながらアードットが呟いた。
「そんな状態だったんですか?/3 」
「貴族っつーか、魔力の強い奴が死ぬと/5 血の臭いで/4 興奮状態になった/2 魔物が/01 集まってくるって/2 /03 言われててな。/2 暴動の最中に/5 魔物まで/1 乱入してきてなぁ/2 大わらわよ/6 」
「さすがに/6 あのデカブツは/1 街に/5 入れなかったっすけど/2 /7 旦那らが/1 来るまで/2 /05 街の周りを/5 うろついてて/2 /7 たまったもんじゃなかったっすよ/2 」
エンジ達が来るまで、狩猟者が魔物の数を減らしつつ魔石を回収し、開拓者がその魔石で市壁を補強したりして何とか持ちこたえていたという。
巨大なワニ型の魔物が見当たらなくなったので狩猟者達がパーティを組んで外に偵察に出てきた時にちょうど工場の爆発が起きたらしい。
― そういや/6 狼も/1 めっちゃ居たな/2
― もしかして/6 これが/1 プレイヤー/3 殺しの/2 抑止力になってるのか。/03
ロスト=死とすると/5 /7 プレイヤーが/1 殺されると/2 /05 魔物が/1 寄ってくるのかも/2
― そもそも/6 血は/1 出ないでしょ/2
― 表示はされないけど/2 /7 毒に/3 浸かった/2 魔物の足だって/01 ケロイドになったりはしてないよ/2
― 点滅する/2 テクスチャみたいな/06 ダメージ表示になってたな/3
― 北西の平原のプレイヤー/1 大量ロストは?って/2 /03 思ったけど/2 /7 あれは/1 BANなのか/3
― そうなると/5 北西の毛玉は/1 粛清された人の魔力に/3 惹かれてきたのかも?/2
「だから/7 街中で/5 貴族/3 殺す/2 時は/05 気をつけなきゃならねーんだ/2 」
事もなげに物騒なことを教えてくれるアードットにカーマンがチョップをかまして話は打ち切られた。
一方でジェンシールは主にガナフドラ第一警備に囲まれて第二定都の開拓者ギルドに居た。
第二定都のNPCの住民感情が分からない以上、下手に出歩くのは危険だという判断だ。
「お主/1 ジェヴィ・ノチリスノイラ爵と/3 仲が良かったかのう/3 ?/6 」
唐突にギルドマスターのマファイロさんから声をかけられてジェンシールが飛び上がる。
「は、はい!/6 ジェヴィちゃんが/1 何か?/3 」
「彼女の行き先を/3 知らんかのう?/2 」
「え?/6 帰ってきてないんですか?/2 」
「うむ/6 北の平原から/3 帰ってきた/2 貴族たちの/09 中には/5 /01 居らんでのう/2 」
開拓者ギルドに居たプレイヤーが顔を見合わせた。
彼女の強烈な言動は記憶に残りやすく、皆何かしらで知っていた。
特にガナフドラ第一は彼女が原因で社屋が吹っ飛んでいる。
「船ごと/5 行方が/1 分かんないの/2 ?/6 」
「帰ってくる途中で/5 ワニに/4 食われたとか/2 ?/6 」
「貴族が/1 街の外で/5 長期間/5 生き延びれるとは思えないんだよな/2 」
「何人ぐらい/6 連れてるか/2 /03 分かる/2 ?/6 」
「……人は/1 その時々によって/5 違います……。/3
使い捨ててるというか……/2 」
聞いていた皆の間で、あー、という表情が広がる。
「NPC/3 使い捨てても/2 /05 限度があるからな/3 /7 食い物は/1 必要になるんだし/3 」
「ガナフドラでも/5 貴族を/3 連れてる/2 時は/05 数十人規模に/3 なるから/2 /7 そんな量を/3 買い出しに来てたら/2 /05 気付くと思うんだよね/2 」
「船ならなおの事/5 船員が/1 必要だし/2 」
「あとは……/7 凄腕らしい魔法使いのNPCが/1 ついてます……/2 」
しかしそのNPC一人で何かができるとも思えず、とりあえず気をつけようかという事で終わったのだった。




