131 【開拓VRβ版実況32】 危機一髪
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
― どうしてこうなった/6
― 今北産業/6
― なにが/61 あったの/2 ?/6
― さっきまで/5 船上/5 ご飯タイム/5 って感じだったじゃん?/6
― 戦場/5 (魔物の)ご飯タイム/5
― 水中恐怖症だから/4 離脱/2
視聴者が言っているのは現在の状況。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
エンジ達は音信不通になった第二定都の様子を確認するために向かっていたが、慣れない河の夜間航行は危険と判断して停泊していたところを巨大な魔物に襲われたのだ。
― こいつ/1 第一定都の川に/5 居た/2 でけーやつじゃね?/03
― 逃げたんだっけ?/2
― 化学工場/1 どこに/56 あるんや/2 /7 ジェンシールちゃん/1
「どう/64 行けばいいんですか/2 ?/6 」
「第二定都のやや下流です!/5 船着き場の上流に/5 堰と/1 水力発電用の水車が/1 あるので/2 /04 引っかからないように/3 気を付けて/2 」
「あ/6 これ/1 水車なんですね/3 」
船の周囲を魔力感知で探っていたエンジは、謎の水上のオブジェの正体にようやく気付いた。
化学工場の船着き場が近いということだ。
「温泉っぽい/6 匂いします/2 ?/6 」
「温泉?/3 」
― 硫黄臭?/3 硫黄の温泉が出てないとこの/5 人は/01 分かんないかもよ?/2
エンジが改めて聞き直すとジェンシールが目をそらした。
「第二定都の水質汚染ですね……/4 」
― やっぱりね/6
― 何気ない一言が/4 温泉に/5 風評被害を/3
船着き場を目にした誰かが呟いた。
「狩猟者/1 開拓者は/1 船から/5 飛び降りても/2 /05 問題ないが/3 /7 貴族は/5 あの高低差/1 無理だろう/3 精々/6 五メートルぐらいだが/3 」
「ここまで/5 引き寄せたから/2 僕らが/1 やられても/2 /05 平気では……?/3 」
飛び降りるのが怖いエンジの申し出はイドレードに却下された。
「魔物の狙いは/1 おそらく/6 貴族と/3 船の燃料なので/3 /7 あなたたちが/1 やられると/2 /05 多分/6 帰ってっちゃいますね。/2
というわけで/6 飛び降りてください/2 /7 ダメージ/1 入らないように/2 /05 受け止めますから/2 」
言うなりイドレードが船着き場に飛び降りた。
魔物はすぐそばまで追ってきているのでぐずぐずしている時間はない。
― 抱えてもらって/2 飛び降りるっての/2 /01 ダメなのか/3
― VR痴漢/3 防止に/2 /04 ダメージが/1 確実に/6 入る/2 状況じゃないと/05 プレイヤー同士は/1 接触できないお/2
― ホントめんどい仕様に/3 なってんな/2
エンジが船の手すりに寄ると、下から声がした。
「待ってください。/2 足場が/1 悪い/3 ……え?!/6 この泥、/1 スライム!?/3 」
― え!?/6
― どうりて/6 生命力あふれてる馬糞だと/3 思った/2
― エンジは/1 魔力も/3 見れるからな/2
― ヘドロも落ちてて/4 足場/1 悪そう/3
「私、/1 バランス能力/1 良いよ/3 」
「頼みます/2 イグドナさん。/1 僕らは/1 スライムと/3 大型の魔物を/3 見張ってるんで/2 」
エンジとジェンシールは船上で顔を見合わせる。
「じゃあ/6 僕が/1 行くので/2 よろしくお願いします/6 」
「ばっちこーい/6 」
エンジの声に下でイグドナの声が聞こえた。
一瞬の浮遊感の後、ぼすっと誰かに抱えられた気配がする。
「背中を/3 下にして/05 飛び降りてくれると/2 /05 捕まえやすいかも/2
ジェンシールちゃーん/1 いいよー/3 」
「あ……あの……/6 」
「ジェンシールさん?/1 」
「暗闇で/4 船の外が/5 なにも/3 見えないんです/2 」
「え?/6 」
「え?/6 見えるよな?/2 」
「見える/2 」
「船の灯り/1 点いてるから/2 /04 見えるよ/2 」
周囲の狩猟者や開拓者は顔を見合わせる。
― もしかして/6 貴族は/5 夜目/1 効かないとか/2 そういう?/6
― エンジは/1 見えるじゃん/2
「もしかして……/6 」
魔力感知をやめたエンジの目の前が完全な暗闇になった。足下についてるはずの杖の先さえ見えない。
船を見上げると小さな明かりが灯って見えるが、帆柱と甲板の手すりを辛うじて照らしている。
― うお/6
― なんじゃこりゃ/6
― 映像の接続/1 切れた?/2
― エンジ視点/5 魔力感知がないと/5 真っ暗/3
「ジェンシールさん/1 本当に/6 見えてません。/2
僕は/1 魔力で/4 感知してるだけで/2 /7 貴族の視野だと/5 真っ暗です/3 」
それを聞いたイグドナが狼狽する。
「うぇえ?/6 いや/6 だいじょーぶ/6 だいじょーぶ!/6
声/3 かけるから/2 」
「灯りを/3 点けますよ/2 」
エンジが言った途端、真横からロアセフィの制止が入る。
「ちょい待っち!/2 急に明るくなると/2 /05 俺ら全員/1 目つぶし/3 食らう!/2 」
― うおっとぉ!?/6
― いつ/5 魔物が/1 飛び込んでくるか/2 /01 分からん/2 時に/05 主力の目が/1 見えないのは/2 /01 避けたい/2
― どーすんだ!/6
「大丈夫です!/6 声を頼りに/4 飛びます!/2 」
宣言するジェンシールにイグドナが声をかける。
「がんばれー!/6 がんばれー!/6 」
ジェンシールが欄干を蹴った。
ぼすっと軽い音がしてイグドナが危なげなくジェンシールを受け止めていた。
「がんばったねー/6 痛いとこ/1 ない?/2 」
「この声は/1 イグドナさんですか?/3 」
― 何かちょっくら/6 ほっこりした/3
― 言ってる場合か/6 魔物が/1 来るぞ/2
エンジが魔物の気配を探ると、すぐ上流に居る。
周りに声をかける間もなく大口を開けて突っ込んできた
と思った。
その瞬間、まばゆい光が辺りを照らし、チリチリヂヂヂといった音、魔物はのたうち、牙の列が痙攣する。気味の悪い焦げたようなにおいに混じって機械の匂いのようなものが漂い始めた。
― まぶしっ/6
― ……なんじゃこりゃ?/6
― 光量からして/4 神聖魔法みたいな?/1
― このゲームに/5 そんなものはない/3
― 特撮みたいになってる/3




