124 【開拓VRβ版実況30】 すれ違い
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
― 何で/6 また/6 ノチリスノイラ/1 ?/6
― この前の強烈女とは/5 関係/3 あんのか/2 ?/6
― 本気で/6 ノチリスノイラの商標/3 乗っ取ろうとしたんじゃないの/2 ?/6
初対面の人物にエンジの会社と同じ苗字を名乗られて大混乱の視聴者だ。
貴族の苗字は会社名に直結するためゲーム内での影響力は侮れない。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
北西の平原の街が巨大な魔物に襲われたため、エンジ達は救助と偵察を兼ねてやってきた。
その半ば廃墟と化した屋敷内で見つけた人物がジェンシール・ノチリスノイラと名乗ったのだった。
「あ、/6 ノチリスノイラって/3 言っても/2 /7 運輸会社を/3 やってる/2 ジェヴィちゃんとは/01 違うんですよ。/3
私が/1 姉で/3 /7 彼女が/1 妹の設定です/3 」
― 姉妹?/6
― 設定?/6
― 片方/5 猫耳/1 生えてんのに/2 ?/6
― 知り合いなのか/3
― ねー/6 もう/6 こいつ/1 ここに/5 置いていかない?/2 危険物の臭いしか/3 しないんだけど/2
視聴者のコメントと同じくして、エンジたちもひそひそと相談する。
「エンジさん/1 ガナフドラも/1 勝手に/6 名乗られてた/2 」
「ノチリスノイラも/1 以前/5 別の人に/4 名乗られてましたね。/2 その人と/5 姉妹って/3 言ってます/2 」
「知ってますよ/2 ガナフドラの会議室/1 何で/4 一回/5 吹っ飛んだと思ってるんです/2 」
「後発ガナフドラは/1 消えたんだ。/2 この前の/9 暗殺騒動の時/5 社長のプレイヤーが/1 逮捕されて。/2
あれは/1 そいつらの/9 同類じゃないのか/3 ?/6 厄介事は/1 避けた方がいい/2 」
「う~ん……/6 」
― ほんと/6 何が/3 したいんだ/2 第二定都のやつ/1
― ネームバリューとか/1 あんのかね/2 ?/6
― NPCは/1 演算人格の特性上/5 名前が似てるだけじゃ/5 引っかからねーんだって/2
― そいつ/3 ほっぽっといても/2 かまわんのやで/6
気は進まないが、置いていくわけにもいかない。
「もう/6 暗くなるので/2 /04 船に/3 移動しましょう/2 」
「あの~/6 すみません/6
丸一日/5 閉じ込められていたので/2 /04 何か/3 いただけませんか/2 ?/6 」
― ふってぶてしいな/6 この女/1
― 空腹状態だと/5 動けないから/2 /04 これは/1 仕方ない/2
外に待たせていた馬ぞりに全員で乗り、灯りで煌煌と照らされる港に急ぐ。救助された第二定都の三人は非常食のビスケットをかじっていた。
「そういえば/6 お名前を/3 聞いていませんでした。/2
貴族の方なんですか?/6 」
ジェンシールに聞かれてちょっと考えたが、目が合った同行のガナフドラの人達と目が合い、頷かれたのでエンジは素直に名乗ることにした。
「えー……/6 ノチリスノイラ第八運輸会社の/9 エンジ・ノチリスノイラと/3 言います/2 」
「ガナフドラ第一の/9 ダグザドル/1 」
「ガナフドラ第一の/9 エフジドルダ/1 」
エンジが名乗った瞬間畳みかけるように他の複数人が名乗った。
機先を制されてジェンシールがわたわたと動揺し始める。
距離を取ろうにも、ここは走っているソリの上だ。
「あ え あ /6 あなたたちは/1 第一定都/3 !?/6 第二定都の人達を/3 どうしたんです!?/6 」
「パークサズラムさん達から/5 ここ、北西の平原が/1 魔物に/4 襲われて/2 壊滅状態/3 という報告を/03 受けて、/2 /7 僕たちが/1 偵察と/4 救助に/4 来ました/2 」
「俺らが/1 来た/2 時/05 第二定都の連中の姿は/1 なかった/2 」
「そんな……/6
じゃあ/6 何が/3 目的!?/2 偵察ですね!?/2 /7 第一定都のノチリスノイラと言えば/1 ベータ版の/3 実況をするような/2 モラルのない人でしょう!?/03 」
― ( ゜Д゜)?/6
― 何/3 言ってんだ/2 こいつ/1
― ああ、/6 そういう……/3
すっと威圧するようにエフジドルダが近づいた。
「あなたは/1 公式サイトを/3 見た/2 ?/6 」
「見てませんよ/2 そんなの!/3 」
「じゃあ/6 黙って/2 そうでなければ/7 降りな/2 」
「エフジドルダさん/1 誤解なら/1 後から/5 解けますから/2 」
旗色の悪さを感じたのか、ジェンシールは口を閉じた。
― ナチュラルな/9 グッドコップバッドコップ/6
― この世で/5 一番/6 見てて/5 イラつくのが/2 /7 馬鹿が/1 怒ってる/2 時/05
「僕だって/1 友達に/4 言われたら/2 /05 信じちゃいますからね/2 ?/6 」
― エンジは/1 この前も/5 重要な書類に/5 サラッと/6 サインしてたしな/2
― 確かに/6 騙そうと思えば/5 騙せる/2
― エンジに/3 免じて/2 /04 赦そう/2
― だが/7 トミーガンは/1 赦さない/2
冷たい向かい風が吹くソリの上ではジェンシールとガナフドラの面々が睨みあったまましばらく沈黙が続き、気まずい。
― 実況に関しては/5 ヘルプのハロウさんに/3 聞けば/2 /05 答えてくれるんじゃない/2 ?/6
「ああ/6 ……確かに……/6 」
視聴者の助け舟に頷こうとしたエンジは、不意に気配を感じて振り向いた。
魔物などの敵意、というよりはそこにある存在感。強いて言うなら霧の森の気配に近いだろうか?
― ?/6 何?/6
― え?/6 あれ/1 頭/3 !?/6
― でけぇ~!!/3
― これ/1 /7 踏まれたら/5 死ぬでしょ/2
― 勝てん/2
振り返った背後には、吹雪の向こう、薄暗くなる空を背景に、文字通り山ほどもある巨大な魔物が佇んでいた。




