120 【開拓VRβ版実況29】 終息
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
― 誰だ/1 ふざけたこと/3 ぬかしてんのは/2
― お望みなら/5 そいつだけ/3 沈めろ/2
― 熱で/4 頭/3 やられちゃったか/2
エンジ達の頑張りをみていたせいか、視聴者は喚いているNPCへの当たりが強い。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
街で流行しかけていた感染症の封じ込めにどうやら成功し、重症者を病院船に隔離という段になったが、一部の市民の貴族不信が噴出したようだ。
貴族が伝染病患者を集めて殺す気だと喚いているのは一人だが、周囲に不安と不信感が広まっている。
羽交い絞めにされながらも暴れているNPCにウォンバーネフが穏やかに話しかける。
「私たちも/1 一緒に/6 船に/3 乗るよ/2 」
「あんたらは/5 帰還魔法が/1 あるだろ!/2 」
「うーん/6 そう/3 考えると/2 /7 不安なのも/1 無理ないかなぁ/3 」
狩猟者らしいNPCが暴れる男を押さえながら言う。
「すまねぇ/6 旦那方。/1 こいつ/1 第二定都で/5 伝染病だってんで/4 郊外に/5 放り出されて/2 殺されかけてな。/2
命からがら/6 こっちまで/5 逃げてきたとこなんだ/2 」
― あー/6 第二定都なら/5 仕方ない/2
― 病気だと/5 いつもより/6 不安になるからね/2 仕方ないね/6
― もしかして/6 流行の原因/1 君か/3 ?/6
― 第二定都ってだけで/5 この理解の/1 深まり/2
― もしかして/6 第二定都は/1 プレイヤーが/1 伝染病で/4 状態異常/3 起こさないの/2 /03 知らないのか/2
― 知らないかもね。/2 医療会社のウォンバーネフさんの話/3 全然/6 聞いてなかったみたいだし/2
「旦那ぁ!/1 聞き分けのない奴に/3 かかずらってないでくれよ。/2
こちとら/1 相棒が/1 死にかけてんだよ/2 」
狩猟者三人組のアードットが残りの二人を俵のように抱えて声をかけてきたが、視線は明確に喚いていた男に向かっている。
その声で住民たちの間の空気が取るものも取り敢えず治療を受けたいといった様子に変化した。
「うん!/6 動ける人だけ/1 まずは/6 移動しようか!/2 」
ウォンバーネフが号令をかける。
「キューイ!?/6 」
「きゅー」
エンジが気付いた時には、ちゃっかり他の子どもに混じってキューイも荷馬車に乗っていた。
― 遊びに行くと/3 思ってない/2 ?/6
― よく/6 海岸まで/5 子供たちと/5 荷馬車に/3 乗せてもらうから/2 /04 慣れ切っている/2
「他のお友達が/1 乗るんだから/2 /04 元気な子は/1 乗っちゃだめですよ/2 」
「きゅいー」
しかし、湯たんぽとして人気のキューイは子供たちに放してもらえなかったため、エンジもついていく事になった。
― ドナドナ/6
― これが/1 郊外に/5 運ばれるのを/03 想起させて/2 /04 怖かったのかもしれん/3
その一方で、毒気を抜かれたのか疲れたのか、暴れていた男は「もういい……どうせ死ぬし……」と力尽きて荷馬車に乗せられていた。
患者を乗せた荷馬車が列をなしてゆっくり港へと向かう傍ら、キューイの乗っている荷馬車の横を歩いていたエンジは不意に足に力が入らなくなって壁に手をついた。
「あれ?/6 」
― え?/6
― どした?/6 エンジ/1
― まさか/6 発症/2 ?/6
― プレイヤーは/1 感染はしても/2 /7 発症せんだろ/2
― じゃあ/6 何なのさ?/6
「きゅー!」
遅れたエンジを心配してか、キューイが声をあげる。
後続の馬車についていたエマヒージさんにじっと見られて一言。
「空腹だね。/3 荷馬車に/3 掛けといでな。/2 向こう/3 着いたら/2 /05 何か/3 あげるから/2 」
― ああ!/6
― ああああ/6
― そっちかー!/3
― 八十分/5 絶食すると/4 激烈に/6 パフォーマンス/1 下がるんだっけ/2 ?/6
― そういえば/6 ゲーム中で/5 ご飯/3 全く/6 食べてなかったね/2
― もー!/6 もー!/6 エンジは/1 もおぉー!/6
― 脅かさないで/2
「エンジさん/1 経口補水液/1 まだ/6 残ってるから/2 /04 あげるよ/2 」
ウェンカが荷台の木箱から飲み物を渡してくれた。
お騒がせしつつ、薄味のスポーツドリンクのような液体をちびちび飲みながら荷馬車に揺られて船に向かう。
一段落して、患者の容体が安定した後の事。エンジとキューイも診察を受けた。
エンジはしっかり感染していたため船での療養。キューイは全く感染の兆候がなかったので一安心といったところだ。
「お世話になります/6 ウォンバーネフさん/1 」
「それは/1 こっちのセリフだよ/3 エンジ君!/1
君が/1 真っ先に/5 流行地の様子を/3 見に行ってくれた/2 おかげで/04 対応がしやすかったよ!/2 」
― 巻き込まれたともいう/2
― みんな/1 無事で/3 何より/6
― 絶対/6 重症化しない/2 特級市民/01 便利すぎか/2
― やべぇ病気の/1 アウトブレイクの/2 時/05 医療従事者が/1 真っ先に/5 ワクチン/3 打たれる/2 ゆえんである/04
― そう考えると/5 NPCのエマヒージさんが/1 来るのは/2 良くなかったんじゃないか?/6
― いつも/5 プレイヤーがいるとは/1 限らないからなー……/2
― プレイヤーは/1 つきっきりで/5 診れるわけでもないし、/2 /7 このゲーム/1 街の運営に/5 NPCを/3 組み込めないと/2 /05 破綻する/2
「他の/6 防げる感染症は/1 防げていたと思うよ!/2 /7 別の病気による/4 二次感染も/1 起こっていなかったからね!/2
私が/1 聞きたいのは/2 /01 エンジ君の/5 魔力感知と/4 魔力操作で/4 怪我や病気を/3 診断/2 治療していた/2 技術だよ!/03
テリューナル先生と/4 ドーエク君に/4 聞いたよ!/2 回復魔法じゃないか!/3 医療会社社長として/1 絶対/6 身に着けたいんだよ!/2 」
「ウォンバーネフさん!/1 うるさくするなら/5 外で/5 やんな!/2 」
熱心に語りすぎてエマヒージさんに怒られつつ、療養中はウォンバーネフと回復魔法の練習をすることになった。
最初はエンジとウォンバーネフの二人だけだったが、船上で暇だったり仕事熱心だったりする人たちが集まって研究がはじまった。NPCも多くいる。
「ウォンバーネフさん/1 短期間で/5 こんなに大勢の/6 NPCの社員さんに/5 研修を/3 施すって/2 /01 すごいですね。/2 僕は/1 現場に/5 丸投げで/2 」
「助教法だね!/4 まず/6 その分野が得意な人や/3 学習の進んでいる人に/3 教える!/2 その人達が/1 他の人に/3 教える!/2
それを/3 繰り返して/2 /04 一度に/6 少人数で/4 大勢に/5 授業が/3 できるんだ/2 一人の先生に/5 負担が/1 集中しにくいし/2 /7 大勢が/1 勉強できる!/2 基本的な事を勉強するときは/5 とてもいい/6 授業法だよ!/3
エマヒージ君は/1 優秀な先生で/3 /7 いつも/5 助かってるよ!/2 」
「やだねぇ/6 褒めても/5 何も出ないよ/6 ウォンバーネフさん/1 」
― モニトリアルシステムか/1
― 寺子屋やんけ/3
― 低予算低労力っていう利点/3
エンジ達の回復魔法の研究の結果、空気中のような魔力の薄い場所の魔力を感知するよりも、人体のような少し魔力濃度の高いものを感知する方が簡単らしいことが分かった。
なんだか瘴気のある部位を熱を持っているように感じるらしい。
― 魔力密度から言えば/5 魔石/3 触ってれば/2 /05 魔力感知が/1 覚醒するんとちゃうんか/2 ?/6
― 流動性とか考えると/5 むしろ/6 生体の方が/5 感知しやすいのかも/2
― エンジは/1 『見える』/2 けど/7 多くの人は/1 『感じる』なのか……/2
― なんの/6 違いなんだろーね/3
― 熱感を/3 錯覚してるんと/2 違うんか?/6
― 色々試した感じだと/4 瘴気にも/5 変な熱を/3 感じるっぽい/2
比較的ジーハ第三十七医療会社の社員さんの習得が早かった。
おおよその魔力量を測ったり、ごく少量の瘴気を引っ張って取り除いたりできるようになったが……今のところ劇的な効果はなく気休め程度だ。
― ぶっちゃけ/6 あんまり/6 使えないよな……/2
― これから/5 習熟度/1 上がるでしょ/2
― いや/6 普通に/6 使い所はあるでしょ/2
― 診断のアタリを/3 付けられる/2 だけでも/01 だいぶ違うが……/3
― いやいや/6 部位の/3 取り違えの/2 /03 心配がないのは/2 /01 むちゃくちゃ/6 安心だぞ/3
― いつでも/5 お手軽/6 全身/3 スキャンできて/2 /7 回復薬みたいな/6 投与量の難しい薬を/03 安全に/6 使えるようになる/2 ?/6 チート能力か?/6
ゲーム内の医療技術を少し進歩させて伝染病騒動は終息した。




