114 【開拓VRβ版実況28】 近況2
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
舞台は十九世紀前後の科学技術を持ち、魔法が発達している世界の新大陸。
開拓者、狩猟者、学者、貴族、四つの開拓民が協力して未開の地を開拓し、拠点となる街を開き、魔物を退ける。
現在βテスト中。実況を通じて視聴者にも不具合や説明不足をチェックしてもらう方針のために、運営会社がベータテスターには実況を推奨している。
「きゅーーい」
気球の上から見下ろすのはなかなかに爽快だ。
キューイが跳びはねたりしないか心配したが、なかなかおりこうさんにしている。
現在、エンジはあちこちの開拓状況を目で見て確認している。
高原の草地に立つと、ひんやりとした風が吹いている。
たまに風に流されてきた雲の中に入ると霧に巻かれたようになり、心なしかしっとりする。
「きゅーい」
「僕は/1 ここですよ/5 」
杖で足元を確認しつつ、雲の中でキューイに返事をしていたら、イドレードから声がかかる。
「柵は/1 ありますけど/2 /7 足下/5 気を付けてくださいねー/2 /7 周囲が/3 見えない/2 ときは/05 無理に/6 移動しないでください/2 」
ここは現在開拓中の第一定都の北の断崖。その崖の上に広がる高原だ。
「あーいうクマの魔物が/1 出た/2 以上/05 ここの防備も/3 固めないといけませんからね/2 」
案内してくれたイドレードはそう言った。
狩猟者と開拓者と学者が住み込んで開拓や探検ができるように拠点を作っている途中だという。
高原にはいくつかの木でできた家。
日当たりのいい地面には土で満たされた麻袋が並べられており、一部の袋からは作物の芽が生えている。
いわゆる袋栽培。
少し地面を掘り返せば岩に当たってしまうこの高原で作物を収穫するために、この方法で寒さに強い植物を育てる事になったようだ。
「あとは/7 家畜/3 何頭か/8 入れる計画があります。/2 気球で/4 安全に/9 運べる/2 のが/01 幼獣だけなんで/3 /04 実験的なものですね/2 /7 通路が/1 開通すれば/2 /05 色々できるようになると/2 /03 思います/2 」
「水は/1 どうしてるんですか?/6 崖下から/5 くみ上げる/2 のも/01 大変ですよね/3 」
「もっと北西の方に/5 水が/1 流れてるみたいです/2 けど/7 ここでは/5 魔法で/4 空気中の水分/3 集めて/2 貯めてますね/2 」
「きゅぅー」
― 確かに/6 "Fog harvesting"だけどさぁ!/3
― マジカル☆霧集積/3
― さらっと/6 魔法で/4 解決していく/2 スタイル/03
― 化繊が/3 揃えられなかったんやなって/2
視聴者がつっこんでいる通り、たまに現代科学なら解決できるが十九世紀では厳しい事を魔法で解決している節がある。
気球で第一定都に戻り、イオナの農園まで足を延ばすのに、ちょっと迷ったが河船を使う事にした。
「あっ、/6 こ、これは/6 社長!/1 」
「きゅーーい」
キューイは元気に船長さんに挨拶しているが、エンジは船に乗ってから失敗したと思う。船長の声で船員さん達が明らかに緊張している。
「ええと……/6 いつもありがとうございます/6 お仕事/5 お疲れ様です。/2
何か/6 困っている/2 こととか/03 改善してほしい/2 ことは/03 ありますか/2 ?/6
お仕事が/1 不規則に/3 なって/2 /7 ご迷惑おかけしてますが/2 /7 できる限り/6 改善していきたい/2 と/03 思います/2 」
「いや/6 そのう……/6 」
船長が口ごもる。
「きゅー」
― 競合他社に/5 仕事に/3 行ってるのが/2 /01 うしろめたいんじゃないの/3 ?/6
― 第二定都のこと/3 知ってる/2 人は/01 教えてって/2 /03 声かけてみたら/2 ?/6 ウォンバーネフさんみたいな立場の人の情報とか/1 入ってくるかもしれん/2
「なるほど/6 」
エンジは第二定都で仕事することも容認しているし、更には向こうの街の事を知りたがっていると分かった船員たちは、入れ代わり立ち代わり情報を伝えに来てくれた。
「第二定都の街ですか/5 治安が/1 悪いこと/2 以外は/01 特に/6 第一定都と/3 変わりありませんね。/2 ただ/7 ひどく/6 空気が/1 悪い/2 」
「あと/7 水車が/1 名物みたいなもんですかね。/3 船の/1 通行の/2 /05 邪魔だし/3 /04 あんなもん/3 作ってる/2 場合じゃないと/03 思うが/2 」
「きゅーい」
― 違うとこだらけじゃねーか/2
「給料/1 いくらだ/63 って/03 聞かれたんで/2 /05 答えたら/2 /05 うちは/1 倍/3 出すぞ/2 って/03 言うんです。/2
休暇中の/5 賃金だよ。/3 普段は/5 十倍/3 出てらぁ/2 と/03 思いましたね。/2
口に/3 出して/2 言ってないですが/2 」
「水夫がね/1 死人みたいなんですよ。/3
体中/5 火傷だらけなのに/3 /05 ふらふらした足取りで/6 大荷物/3 運んでいくんです/2 」
「体中に/5 火傷ですか/3 ?/6 」
「火傷っちゅうか/6 やすりでも/3 かけた/2 っちゅうか/06 変な/6 怪我でした/3」
「きゅう」
― 火傷なんて/1 あんのか/2
― 虐待とかされてないよねぇ?/2
― どんな/6 ダメージ表示に/3 なるんだ/2 ?/6
このゲームだから/5 過剰なグロ描写は/1 ないだろうけど/2
― 熱傷でも/5 酸でも/5 アルカリでも/5 見た目は/1 変わらないが/2 /7 斜線の/1 入った/2 点滅する/2 体表面のエリアで/04 表示されるな/2 /7 継続ダメージ表示ってやつ/3
― ダメージが/1 入ってない/2 古傷は/01 普通に表示されるみたい/3
それを聞いていた別のNPCの船員が言い出した。
「俺も/1 爛れたぞ/2 /7 北西の平原に/5 肥料の袋を/3 運んでて/2 /05 何か/6 手が/1 痛ぇな/2 と/03 思ったら/2 /05 手の平の溝が/1 赤くなってて。/2 目も/1 痛くなるしよぉ/2 /7 あんときゃ/5 薄気味悪くて/6 酒も/1 まずかった/3 /7 金輪際/6 行かねぇ/2 」
― それ/1 本当に/6 肥料だったか/3 ?/6
― 怖いこと/3 言うなし/2
― 袋いっぱいの爛れる物質/3 何に/64 使うんだよ/2
有益かどうかは分からないが、色々な情報を手に入れ、お礼を言ってイオナの農園の河港で船を下りた。
「見学に/3 来るなら/2 /05 前もって/5 言ってちょうだい/2 」
「すいません/6 」
「きゅいー」
河港にはエンジの実況を見て迎えに来たらしいイオナが準備万端で待ち構えていた。
エンジとしては本当に見るだけの予定だったのだが、イオナとしてはそうもいかなかったらしい。
農園の方でもスライム養殖はうまくいっているようだ。
「天突き方式で/4 スライムと/3 魔石を/3 分離するのも/2 /03 やってみたんだけど/2 」
― やったのか/2
「単純な装置だと/05 魔石と/1 スライムが/1 うまく/6 分離しなくて/2 /04 やめたわ/2 」
テリューナル教授に報告する内容ができた。
「ただ/7 麺状にした/3 方が/05 乾燥の効率は/1 良かったわ/3
鉄板で/4 焼いて/2 倒そうかとも/2 /03 思ったんだけど/2 /7 魔石の魔力を/3 消費して/2 回復しちゃうから/2 /04 非効率的だったのよねぇ/2 」
― スライムが/1 何したっていうんだ/2
エンジはなんとなくキューイを抱きあげた。
「きゅいー」
イオナの農園の見学は続く。




