11 【開拓VRβ版実況2】魔法を使う
※お使いのパソコン・情報端末は正常です。
セリフに数字が入力されていますが、本作品の仕様です。
開拓VRゲーム。Walkers on the Frontier。略称WotF。
現在、不具合や説明不足のチェックのためにベータテスターに実況を推奨している。
開拓者ギルドにあいさつに行った流れで、ギルドの裏庭で魔法の練習を始めたエンジ。
ヘルプの説明を聞いて力を抜いた途端に視界が大きく変わった。
視聴者も困惑気味だ。
― エンジも/1 見えてる?/2 /6 画面の/5 不具合とかじゃないよね/3 ?/6
― もしかして/6 これが/1 魔力なん/3 ?/6
― 強いて言うなら/6 消えかけのドライアイスが/1 そこら中に/5 ある/2 感じ……/8
― 線香の煙/1
「風に/3 流れる/2 霧と/03 言うか……/2 」
エンジの視界では勝手気ままに吹くそよ風の様に、白い霧か煙のようなものが飛び回っている。
「これが/1 魔力/3 ……?/6 」
エンジは霧をじっと見つめる。
「集中すると/5 ちょっとだけ/6 思い通りに/6 動かせるみたいですね/2 」
エンジが集中すると、勝手気ままに吹きまくっている霧の一部が、目の前で弱弱しい煙が一本スッと立ち上った状態になる。
― ジェスチャー/3 入力しなくても/2 /05 動かせるの?/2 /6 どうやって?/6
― どーなってんだ/6 これ/1
― アドバイスでは/5 この後/5 何を/3 するんだっけ/2 ?/6
― 圧縮/2 拡散/2 流動/2 摩擦/2
「圧縮ですね……/2 」
― あ、/6 消えた/2 ?/6
エンジが圧縮のイメージをしようとした途端に、視界で飛び回る靄が消える。
「コントロールしようとすると/5 体に/5 力が/1 入って/2 /04 消えちゃいますね/2 」
― リラックスから/5 やりなおしかい/2
― 圧縮は/5 力入るから/4 難しくね?/3 /6 流動から/3 やってく方が/2 良くね?/6
「なるほど/6 」
視聴者のアドバイスを受けて、再び力を抜くとすぐにまた流れる魔力が見えてくる。
最初は自分の近くを流れているそよ風を少しずつ自分の思う方に動かしていき、徐々に大量の風を巻き込んでいく。
NPC達も反応し始める。
「なぁ/6 」
「ああ/6 」
「……風/1 強くなってねーすか/2 ?/6 」
「え……?/6 もしかして/6 これ/1 」
NPCの周囲にも強風とか、何かしらの現象が起こっているようだ。
「摩擦って/1 どうすれば/6 効率が/1 いいんでしょう/3 ?/6 」
― 行ったり来たりさせるんじゃ/2 駄目なん/6 ?/6
― 渦を/3 作るとか/2
― 二つの渦を/3 ぶつけるとか/2 ?/6
「ありがとうございます/6 」
訓練用の棒杭を標的に定め、逆回転するつむじ風のような二つの渦を作り出し、渦のぶつかる位置を調整する。
摩擦から感じ取れる電気らしい何かの力を魔法で標的の上に維持していく感覚だ。
渦が周囲に風を起こし、空中で何回かスパークが起こった。
「うわ/6 」
「きゃ……/6 」
― おお!/6
― きたぁ!/6
動揺するNPC達、はしゃぐ視聴者達。
そして。
ドンッ。
強い閃光と鈍い爆音、一部が炭化して煙を上げる棒杭が残された。
小さな雷だ。
「おおおおおおー!/6 」
― おおおおおおおお/6
― やった!/2
「マジで/6 魔石無しで/5 撃ちやがった……/2 」
― 魔法/1 こんななんだ/3
― たいへんそう/6
― おい/6 やっぱ普通は/5 魔石/3 使うんじゃねーか!/2
― おちょくるつもりだったみたい/2 だが/7 残念だったな!/3 小物ども/5
― なんで/6 君が/1 偉そうなん/3
― まぁ/6 すっきりはした/2
NPC、視聴者問わず大変盛り上がった。
疲れた。
「す……すごいですね/6 」
受付嬢のミルウェさんに恐々声をかけられる。
「え、/6 でも/7 全然/6 実用的じゃないですよね。/3
狩猟者さん達の方が/1 絶対/6 強いですよ/2 」
エンジがそう言うと、後ろでポカンとしていた狩猟者三人が我に返り、ニカッと笑った。
「うはは/6 違ぇねぇ!/6 」
「すげぇな/6 旦那/1 」
「まじで/6 それを/3 言うっすか/2 」
エンジの本心だ。
あんな時間のかかる攻撃を丁寧に待っててくれる敵も居ないだろう。
あの三人が棒杭の距離を走って殴る方が速い。
何より疲れる。
「何だぁ?/6 俺の居ない間に/5 面白れぇ事/3 やってんのか/2 ?/6 」
エンジが振り向くと、裏庭からギルドへ戻るための入り口に巨漢が立っていた。
筋骨隆々として褐色の肌にぼさぼさの黒の長髪、黒い角が生えているように見えるのは頭飾りだろうか、古い切り傷のある目は銀色と言っていい灰色、不敵な笑顔を浮かべている、腕には刺青があった。
― 何だ?/6
― 何か/6 フラグ/3 踏んだか/2 ?/6
― 実力ナンバーワンが/1 勝負しろとか/2 /03 言ってくるやつ/2 ?/6
「ギルドマスター!/1 」
「ラッタマーシさん!/1 」
「ミルウェ、/1 留守番/3 頼んだのに/2 /7 誰も/1 いねーじゃねーか。/2 /7 まー/6 何か/3 盗ってく/2 馬鹿なんざ/01 いねーけど/2 」
― ギルマスか/1
― この人に/5 用事が/1 あったんじゃなかったっけ/2 ?/6
「こちら/1 エンジ様です!/3 すごいんですよ!/6 」
ミルウェさんの紹介でマスターの視線がエンジに向く。
「貴族じゃねーか。/3 アードット、/1 べクロー、/1 カーマン、/1 まさか/6 何か/3 やらかしてないだろうな/2 ?/6 」
― からかわれてましたー/2
「とんでもねぇよ!/6 」
「この旦那/1 すごいすよ/3 」
「エンジ様/3 ってんです!/2 」
― どっからが/65 貴族への/5 やらかしに/3 入るか/2 /03 分からん/2
とりあえず当初の目的であるギルドマスターに会う事が出来た。
イベントが完了したせいか、ヘルプキャラのハロウさんがスルッと現れて説明を加えてくれる。
『定都のギルドマスターは/1 NPCの貴族代表です/3 』
― 貴族!?/3 この人/1
― どー/6 みても/2 /05 肉体派/3
― 狩猟者のボスの/3 間違いでしょ/2
『NPCが/1 プレイヤーの行動を/3 制限することは/2 /01 ほとんどありません/3 /7 定都の警備などの公共事業を/3 行っています/2 』
ハロウさんの説明は簡単なものだった。
そしてラッタマーシさんは怖い見た目に反して気さくな人だった。
仕事の件はまた後日、ここに依頼する事になるだろう。
焦がしてしまった練習場の棒杭をチラッと見られたけど特に最後まで何も言われなかった。
ゲーム内の自分の部屋に戻り、視聴者に声をかけた。
「では、/7 開拓VRβ版実況 第二回を/3 終了したいと/2 /03 思います。/2
ご視聴/3 ありがとうございました/6 」
― ばいばーい/6
― 乙/6
― おつー/6
2019.12.26 一部表現追加、変更