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雪が降るまで異界でともに。  作者: イルミネ
第一章:始まりの街
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冒険の始まり


「ここだ。 狭いかもしれないが、まあ、一日二日は我慢してくれ。 明日、昼頃にまた呼びに来る。 」


と、(きびす)を返し、、かけてまた戻ってくる。


「そうだ。 言い忘れていたが、鍵はしっかりかけておけ。 治安が悪いわけじゃないが、まあ念のためな。 」


じゃあ、と男は来た道を帰って行った。

今度は戻ってはこなかった。


ЖЖЖ


広くはない、と釘を刺された部屋だったが、木床2室に大きめのベッド、シャワールーム付きのこの部屋は一人で過ごすにはむしろ快適すぎるくらいだ。


(おっと。 そうそう。 鍵、かけないと。)


忘れかけていた。


ここがどこで、何故ここにいて、自分が誰なのか、何一つわからない以上、リスクを冒しに行く理由は無い。


保険はかけておくべきだろう。


カ チャッ


無事、本日最後のミッション " 施錠 " を終えたと同時に急激な睡眠欲に襲われた。。


安心からか 。 。


いや、不安は残ってはいるが。。



ああ、シャワーは朝起きてからにしよう。。


靴脱がなきゃ。。


「ふゎあぁぁぁ…っ。 」


混濁する思考も


ごつごつしたベッドも


頭に馴染んでいない枕も


通常なら寝にくい装束(せいふく)でさえ


大きな あくび が 包み こんで いった 。



ЖЖЖ


コン コン



目覚まし代わりとなったノックの音に跳ね起きる。


やばい、もうそんな時間かと内心焦りながらドアを開け、一言詫びてから、室内で支度を待ってもらう。


まあ俺も休みの日はこれくらいまで寝るてるな 、とか、よほど疲れていたんだろう、と入れられるフォローが逆に心に痛い。



さて、ようやく男と話せる状態になった。 と思った矢先、思いがけず大きな欠伸が出てしまった。


「よく寝れなかったのか? 」


「いや、そんなはずは…。 」


「ノックの音で目が覚めるくらいだ。 それはぐっすり寝れたとは言わない。無理はしなくていいから、頑張って少しだけ聞いてくれ。 」


なんだこの男。 神かよ。 絶対、社畜じゃないな。 こんな上司が欲しいわ。


などと思っているうちに、男は話し始めた。



ЖЖЖ


おばあ … 長老の話によれば、ナナ、お前は記憶喪失だ。 そして、原因はおそらく魔気の使いすぎらしい。 でな、その記憶を戻す薬は作れるそうだ。だが、生憎、材料が切れていてな、自分で取りに行けとのことだ。


ああ、あともうひとつ。 長老から話があるらしいから、もう一度お前を連れていくが、 、 いいな?



俺は黙って頷く。

ついて行くしかないのだから。


ЖЖЖ


「来たね、ナナ。 」


長老はくるりと椅子の向きを変え、少し神妙な面持ちで言った。


「セノ。 少しだけ、外してくれるかい。 」


セノ、というのは横のこの男の名だろうか。

男は、必要があれば呼んでください、 とシンプルに答え、部屋を出た。



「…ふぅ。 さて、ナナ。 どこまで聞いた? 」


俺はさっき聞いたそのままを話した。


「…が、俺が聞いた内容です。 」


「ま、その通りさね。 じゃあ少しだけ補足だ。 」


長老が付け加えた内容は


・俺と同時にこの世界に転移してきた人がいること

・そいつを見つければ記憶喪失を解決し得ること


余談として、長老自身も転移者であること。 自分としては、これが一番驚きだったが。


「…少し時間はかかるがね、お連れさんが今何処にいるのか探し出しとくよ。 そうだ、その間に学園に行って薬を作ってもらいな。 ついでに、アオイに会ってくるといい。 」


正直、混乱していた。

が、解決策はそれしかない。


「わかしました。 それで、その魔導学園(?)はどこに? 」


「ああ、学園はここから結構東だ。 正直、遠い。 怪物(モンスター)も出るし、一人で行かせるのは危ないね。 。 」


長老はそう言うと、セノ-例の男-を呼んだ。


そして、男が入ってくるなり


「セノ。 ナナの護送を任せる。 魔導学園までだ。 薬を作ってもらう。 今から書く材料も道中で調達しておくれ。 武器なら武器庫から好きなの持っていって構わないからね。 頼んだよ。 気をつけて。 」


ЖЖЖ



こんにちは。

イルミネです。


冒険の始まり(ほんとに始まっただけ)


はい。

ここからちゃんと冒険させます。


次の更新は土曜かな。

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