奏の気持ち
私は・・・なんのために生きているのだろう
昔から私は病弱だった
入退院の繰り返しでなおかつ転校ばかりだった私に友達なんていなかった
そんな私に差し出してくれた光。
せっかく差し出してくれたのに。私は今死と生の境目にいる
・・・怖い・・・死ぬのが・・・怖い・・・
そんなのを思っていたら涙が止まらない。
手術されてるなか私はただただ泣いていた
そしたら手に暖かい感触。
夢さんが手をつないでくれていた
夢さんは微笑んで
「なに情けない顔をしてんのよ。もっと微笑みなさい。」
「でも・・・私・・・死にたくない・・・!」
私が涙をポロポロと溢していたら
その涙をぬぐってくれた
「大丈夫大丈夫。皆がいるから。私がついてるから」
私は涙目で夢さんを見る
だけどその夢さんの顔がだんだん変わっていく
「嘘・・・お母・・・さん?」
お母さんに変わった。
お母さんは私をそっと撫でて
「私がいなくても、もう大丈夫。安心して。皆がついてるんだから」
そっか・・・・・・・・安心して、いいんだね・・・
その瞬間
『ピーーーーーーーーーーーーー』
という機械音が鳴り響いた
その音の正体は心拍を教えてくれる機械
その機械がずっと傍線でピーと鳴り響いている
三人の作業している手がピタリと止まり
ありえないという顔をしている
なにが起きたのか私ははっきりわかった
奏は手術中にも関わらず命を断った
私はこんな場所にはじめてたったから
これが普通なのかは分からないが
三人の顔を見る限り初めてのことだとわかった
「ありえない・・・なんで・・・」
雅喜が考えながら言う。日代さんは冷静になって
「手術中。ましてや十分もたたないうちに死ぬのは珍しいですね。でもタイミングがおかしすぎるんですが・・・」
そう言ってまたぶつぶつ言い出した
すると院長が私の肩を叩き
「こいつになにをした。夢」
と言い出したのだった
次回は夢編です
夢編が終わったらおそらくこのシリーズ終わりです
少ないと思われますが申し訳ない(´・ω・`)




