闇夜のササヤキ
最近、花粉症が辛いです。
特に杉花粉が。
アハハハハ アハハハハ
誰かが、闇夜に笑っている。不気味で、どこか淋しそうに。
アハハハハ アハハハハ
ほらほら、やっぱり笑ってる。
まるで、誰かを招き入れるように…
「ねぇ、一緒に、遊ぼうよ」
「ねぇ、僕と、一緒に遊んでよ。ねぇ…」
その瞬間、足が竦んで、しゃがみ込んでしまう。
此処から逃げ出したいのに、足は思うように動いてくれない。
誰が、誰が話し掛けてきているのかも分からない。
振り返ったら、死んでしまうかもしれない。
「ねぇ、聞こえているんでしょ?僕の、声が」
ほら、また聞こえてくる。
「ねぇ、僕と遊んでくれないの?ねぇ」
「やめてっっ」
目を覚ますと、そこは自分の部屋だった。
なんだ。夢だったのか。よかったよかった…?
「ねぇ、僕は此処にいるよ…」
そいつはニタァと、不吉に、そして嬉しそうに側で笑っていた。
「ねぇ、僕と一緒に、遊ぼうよ」