第41話 避暑地の貸別荘へ<2220.07.22>_高島さん激オコ?
※画像はイメージです。
朝食後、部屋の掃除して料金を精算し別荘を後にして、近くの土産物屋に行くことになった。だいたい、いつものことで、とくに驚かなくなっているけど、貸別荘に宿泊するとか、この後土産物屋に行くとか、いったいどうやって決めているのだろうか。
近くの土産物屋といっても、貸別荘近くの観光名所にある土産物屋で、車で20分くらいはかかる距離。しかも僕らの帰路から真逆の方向になり、彼女にとっては帰りの道すがらになる。土産物屋といっても現代的な建物ではなく、巨大な古民家といった佇まいで、店内は小さめの体育館くらいの広さがある。ただ、所狭しと商品が並べてあるので、外観から想像するほど広さは感じられない。店内に入って、それぞれ思い思いに行動していく。
どこからそうなったのか、少なくとも土産物屋に着く頃には高島さんとは極端によそよそしくなってしまっていた。昨日から今朝までのことを思い出しながら、何をどうしたらこんな感じになってしまったのかに思いを巡らせていた。何か嫌な思いをさせてしまったのか、あるいは、何かして欲しいことをしなかったのか、などとあらゆる可能性を考えながら店内をひとりで歩き回る。僕にとって店内の商品は、あってないようなものになってしまっており、もはや景色でしかなかった。
どう考えても確たる答えを導き出せずにはいたものの、可能性の高低で考えると、少なくとも彼女が嫌な思いをすることを僕がしたことはなかったはずなので、後者、つまり、何か僕にして欲しいことがあって、それを僕がしなかったからというところに原因して、今こんな感じになってしまったのだろうというところまで行き当たった。それに、そもそも、僕が彼女に嫌な思いをさせたのであれば、よそよそしい雰囲気ではなく、険悪な感じになっているはずで、そうではないのだから、彼女の想いに応えられなかったと考えるほうが自然だと思えた。
であるとすれば、それはそれでやっかいだと思えてきた。何故なら、その想いには今でも何かしらの方法で応えられるかもしれないから。考えろ自分と言い聞かせながら、不自然に早い足取りになっている。商品を見て歩いているわけでなく、考えながら歩いているので、不自然な自分の歩き方にまで気を配っていられなかったのだった。
しだいに彼女の帰る時刻がせまってきている。どうする自分。




