第37話 避暑地の貸別荘へ<2220.07.22>_1枚の写真
※画像はイメージです。
この日何故彼女と会話することに抵抗を感じていたのは、この頃の彼女の僕に対する気持ちの変化を敏感に感じ取っていたからで、ただ、この時の僕はそのことが理解できていなかった。
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バーベキューがはじまった。嬉しそうにお酒を飲んでいるこの時の僕の写った写真が残っていた。我ながら流石だと思う。子供の頃から鍛えてきたポーカーフェイス。写真で見る限り、気持ちが沈んでいるようにはまったく見えない満面の笑みを浮かべている。それにしてもこの写真は誰が撮ったのだろうか。僕の横に土井君は写っているから彼ではない。一緒に来た植木代表のまだ小さいので娘さんはありえない。植木代表夫婦と半井氏に長谷川さんが写真を撮るのは1度も見たことはないのでこの4人は違うと思う。考えてもみたら、このメンバーの中で僕の一眼レフカメラを使ったことのあるのは唯一高島さんだけだから、彼女だったのかもしれない。
喜怒哀楽、どんなときも笑顔で実際の僕の心理状態はわからないらしい。いつもそうして笑顔でいる人を大人の振る舞いのできる人だと高島さんは思うらしい。そうした人に自然と好意を持ってしまうタイプの女性。そんな高島さんにこの貸別荘で会いたくない気持ちで僕が参加しているとは思ってなかったろうと思う。
高島さんが撮影した写真は僕と土井君のツーショット1枚だけだった。




