第18話 髪を切った彼女の想い<2219.08.下旬>(1)
画像はイメージです。
県主催の文化祭への参加依頼がシンキロウにあり、8月の下旬に話し合いが行われることになっていた。県の施設で県の職員も参加していたので平日だったという記憶があるだけで日付までは特定できなかった。高島さんも参加するこの話し合いに僕にも参加して欲しいと植木代表から電話が入った。高島さんに告白してあっけなく撃沈した後のことなので、合わせる顔などないものだから一計を案じた。
(東京に出張しよう!)
「その日は東京出張が入ってましてちょっと参加するのが……」
「何時発の飛行なの?」
「えっ、あっ、はい。12時30分発です」
「何時のバスに乗れば間に合う?」
「そっ、そうですねぇ・・・・11時20分のバスです」
「じゃあ、それに間に合う時刻まで参加して欲しい」
「えっ、・・・・いやっ、でも話し合いの会場からバス停までが遠くて、歩いていけるような・・・・」
「それは大丈夫、僕が車で送るから」
「あー、なるほど、そういう方法が。いやでも話し合いの途中で抜けることになってしまいますけど・・・」
「それも大丈夫なようにしておくから」
「あっ、そういうことができるんですね・・・・そっ、そういうことなら。でもご迷惑にならないでしょうか」
「うん、何も問題ないよ」
「そうなんですね。それは大変申し訳ないです。では参加させてください」
もろかった。どうにか参加しなくてもいいように僕なりに抵抗を試みてみたのだのだけど、あっさり覆されてしまった。
しかし今にして思えば、どうにも不可解に思えなくもない。なんでこんなに植木代表は僕をこの話し合いに参加させたかったのだろうか。何も予定が入っていなかったのであればともかく、東京に出発するギリギリまで居て欲しいというのはなんかとても不自然に感じてしまう。
東京に出張するとは本当のことで、飛行機もホテルも手配した。
(どうしよう、気まずい。どう考えても気まずい・・・・どんな顔をして会えばいいのかな)
高島さんも高島さんだ。平日だというのに話し合いに参加するなんて。普段平日は参加しないというのに、話し合いに参加するためわざわざ来るなんて。そんなに簡単に休めるものなのだろうか。




