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第16話 決断<2219.08.某日>(1)
※画像はイメージです。
上京してからの6年間は東京都の区内を転々としていて、帰郷までの最後の1年間は千葉市内のアパートに住んでいた。
千葉市内のアパートに転居して間もない頃に迎えた30歳の誕生日。この頃は食事をすることが面倒になってきていて、外食することもコンビニ弁当も飽き飽きしていたため、この日はどこかで買ってきた何かを食べながら、今の自分の有り様に思いを巡らせていた。
なかなか好意を持てる女性に出会うことも無くなってきていて、もうこのまま生涯独り身でいることもアリなのではないかと思いはじめている頃でもあった。
でもどうしてだったかそれから数カ月後には帰郷して進学することを決意したのだから、30歳という年齢を迎えたことが大きな原動力なったのかもしれない。
その年の12月に社会人団体シンキロウの公演で高島さんに一目惚れして、彼女とお付き合いをしたいと思うようになったのだから、案外うつろいやすいものなのだと思った。




