第14話 はじめての紙芝居<2219.08.01>(1)
※画像はイメージです
子供のためのボランティア団体シンキロウとして夏に紙芝居をやることになっていた。練習会場は夏休み中の私立学校の体育館。団員に卒業生が在籍していたので、学校と交渉して練習場所を提供していただけることになった。公演の8月1日が近づくにつれ、本番に向けての練習は熱を帯びていった。練習場所は私立高校の体育館だったものの 公演は高島れいかさんと初対面を果たした、あの小さなホールだった。
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本番前日の夜。練習中の高島さんの様子がおかしい。いつもと違って何故か一人で練習していることが多い気がする。それだけではなく、僕の傍から離れようせず、それでいて練習は続けている。
(不自然・・・どう考えても不自然だよな・・・)
まよう、とてもまよう。何か大事な何かを見落としているのではないか。これまでこんなことはなかった。僕の傍に高島さんはずっといる。高島さんの傍を離れてみればはっきりするのだろうけど、それはそれで勇気がいる。どっちに転んでも、つまり僕の予想が当たっていたらいたで、どうしていいのか分からないし、外れたら外れたで、ショックが大きすぎる。
そもそも、明日は僕とってはじめての紙芝居。ただでさえ緊張しているそんなときに、そんな振る舞いをされてもどうしていいのか考える余裕もない。
(どうしよう・・・どうしようか)
結局、何も決めることができず練習は終わった。僕から何かすることはなかったし、高島さんがそれ以上の行動をとることもなかった。僕からすると状況が悪すぎる。タイミングが悪いうえに、唐突すぎる。心の準備が出来ていない。




