第13話 湖畔ライブ<2219.05.08>(2)
戸塚氏は高島さんに好意がある。そんなことをいつ気付いたのかは覚えていない。ただ、おそらくこのイベント中に気付いたのだろうと思う。少なくともこの後ではない。
考えてもみれば高島さんの退団に合わせて戸塚氏も退団しているわけで、それはもう一緒に活動できないからシンキロウにいる意味がないと考えたのだろうと思う。でも結果的に高島さんはシンキロウに残留した。その原因は何かと考えて、僕にあると思ったのだろうと思う。だから、高島さんと一緒に戸塚氏のライブを見に来る僕と彼女との関係に少しでも楔くさびをうっておきたかったのだろうと、今はそう思う。
そう考えると、このタイミングで湖畔ライブを催した意図はどこにあったのだろうかと勘繰ってしまう。準備期間を考えると高島さん退団前から企画されていたことだろうから、退団後も高島さんとのつながりを少しでも維持したかったのだろうと思う。少しでもとは、後になって分かることなのだけど、これ抜きにしても高島さんと戸塚氏は日常的に連絡する間柄だったのだ。
そもそも日程に少し不自然さを感じる。何故ゴールデンウイークの直後に開催したのか。おそらくはその日程についても戸塚氏と高島さんとで話し合いがあったのだろうと思う。
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ライブが終わって高島さんと2人で帰路についた。車中でライブ中の僕の写真撮影している様子について話してくれた。「途中、戸塚さんからの合図でステージに走っていってたよね」という彼女の言葉にはびっくりはしたけど、すごくたくさんの観客がいたわけでもなかったので、意識していなくても気付いたろうとは思う。




