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第12話 別々の連休<2219.05.01~02>(1)

挿絵(By みてみん)

※画像はイメージです。


 2219年のゴールデンウィークに、青ヶ島本島東側に位置する、東青ヶ島県に泊りがけで観光旅行に行くという話を聞いた。高島さんも行くという。高島さん以外に誰が参加するのはこの時点ではわからなかった。そもそも、この情報を誰から聞いたのかははっきりとは覚えていない。ただこの後のことを考えると、おそらく同級生の土居君だったのだろうと思う。誰が参加するのははっきりとはしなかったものの、おそらく半井なからい氏(僕より3歳年上)に聞けば分かるとも言われた。


(高島さんが参加するのであれば参加したい)


 そのまま半井氏に連絡した。

 聞いた結果、車を1台レンタルして行くのだそうで、ただもう既に座席は全てうまっているという説明を受けた。座席が埋まっているであれば仕方がないと諦めた。諦めたくはなかったけど、座席がないと言われた以上どうすることもできなかった。

 それから幾晩か考えに考えて、気づいたことがあった。目的地が分かっているのだから、そこに自分の車で随伴していけばいいのでは・・・・と思いつきはした。しかし別々の車で行くとなると、目的地で合流できたとしても、途中何も面白くない。目的地で合流するタイミングも合わないだろうし、宿泊することもできない。また、まだ入団して1カ月ほどしか経っていないから名前と顔が一致しない人も多いなか、無理矢理行っても流石に自分が情けなくなると思った。

 なんだか避けられているようでかなり寂しく感じているところだったので、それを押して一緒に行くことは、とても僕には出来なかった。


(残念で残念で仕方ないけど、諦めよう。どう考えてもいいことはない)


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★             


 シンキロウの独身男女のほとんどが旅行に行くのに、誘ってすらもらえなかったのは何か意図を感じるのは考えすぎだろうか。誘われないだけなら、まだ理解できる。入団したばかりで慣れていないと考えれば、それ自体は仕方ないと思う。しかし、情報を聞きつけて連絡してもなお避けられた(後述:座席は空いていた)のは明らかだったので、意図するところがあったのは決して考えすぎではなかったと思う。

 では、避けた理由はどこにあったのだろうか。

 みんな高島さんが退団すると思って送別会まで催したにもかかわらず、彼女は残留して活動を続けたわけで、それは何故なのかと考えることになる。

 その原因と考えられるひとつの可能性に僕があったと考えれば筋は通る。独身男性の団員で高島さんのことを気にかけている男性は多かったのだ。ただ、この当時の僕はこうしたことに気付いていない。  

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