迷走冒険者ガルドとリシュア　-うっかり東へ-

ゼルタニア大陸を舞台に繰り広げられる、うっかり迷走コンビの冒険譚！

ガルド・イリヤム・バンフォード、22歳。
かつて栄えた小国イリヤムの王子でありながら、酒好き・女好き・賭け事好き。極度の方向音痴にして地図は読めず、冒険者稼業では毎回トラブルを引き起こす“愛されバカ”だ。だがひとたび剣を握れば、その腕は一級品。手にした錆びついたバスタードソードこそ、伝説の「聖剣」の一本であり、彼自身が失われた王国再興の鍵を握っていた……。

対するリシュア・フェルエル、19歳。
精霊の森に生まれたハイエルフの少女。精霊に愛され、弓と魔法の腕は大陸屈指。だが怒りや動揺で精霊が暴走し、場を物理的にぶち壊す特異体質を持つ。森の長に修行の旅を命じられ、外の世界へ。そんな彼女が最初に受けた依頼は――「家出王子ガルドを連れ戻せ。一万ゴールド」というものだった。

「なんであんたはバカなのに、そこだけ頑固なのよ！」
「めーんどくさいよー！」

逃げたい王子と追う精霊使い。追手に山賊、ギルドの借金取り、帝国の陰謀。
気づけば二人は、大陸の命運を左右する“聖剣と聖女”の旅路に巻き込まれていく。

今日もまた、うっかり東へ。迷走冒険者コンビが行く！