魔境 混心の騎士
えー、今回も難産でした、それとウマ娘、、、やることが多すぎました、ので遅れました、申し訳ない!
周りを見渡し終わった後、門があった場所に視線を戻すと、砂煙が消えかけていて、その中から、影がこちらに向かってくる。
「コ、ロス」
醜悪な姿を再び現した大男は僕に向かって、憤怒や憎しみを籠めた視線を浴びせている、ように感じる。
「何をそんなに、殺したいの?」
「、、、、、」
質問には答えない、いや、答えられないの方が正しいのかな?まあ、今はそんな事を気にしてる場合じゃないね、いくら上位種族と言えど、Lv.1でボスに挑んだら、相手のレベルにもよるけど、良くて善戦が関の山ってところかなあ、ま、やれるとこまでやりましょうか。
少し気合いを入れ、大男に向ける目を細めると、突然、大男が自分の胸の辺りに、両手を突っ込み、一気に引き抜いた、その手には、二振りの錆びた両刃の大剣が握られていた。
「フーッ、フーッ、フーッ!」
大男は何かを堪えるように、息を荒くした。
「な、何を」
「フー、フー」
大男は深呼吸をし、こちらをみてくる
「こ、れを」
カランカラン、、、
そう短く言うと、持っていた大剣の片方を僕の目の前に放り投げてくる
「3分、持た、せる、準備、しろ」
「え?」
「は、やく」
唐突なことで、理解が追い付かないが、準備しろと言われたので言われた通りに、する、勿論、剣も拾う。
「装備確認するか」
まず、僕はステータスを開き、装備確認をする
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装備
右:無し
左:無し
頭:無し
胴:破れた麻の服 上
腰:破れた麻の服 下
足:ボロボロの革靴
アクセサリー
1:無し
2:無し
3:無し
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うん、そう言えば、僕の着てる服には言及してなかったね、何か、服って判定されてるけどもう、これはボロ布だね、これ、勿論ただの服なのでステータス上昇もなしだし、説明も。
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破れた麻の服 上・下
植物の繊維を使って織られた簡素な服
服と言われてるが、実際はボロボロの布、風が通りやすいことだけが利点
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んで、靴も
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ボロボロの革靴
色々な革を継ぎ接ぎし、底に木の板を張り付けただけの簡素な靴
靴と言われてるが、実際はボロボロの革袋、足が痛みにくくなる位しか利点がない
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はい、説明文にも否定されちゃってます、で、さっきの錆びた剣がこれ。
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錆びた聖銀の大剣
装備条件:STR30以上
ATK+10
とある王国の聖騎士の両刃の大剣、軍用品ではあるが錆びているため、脆くなっている
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聖騎士なのあの人!?いや、見た目で判断する訳じゃないけど、あんなコロスコロス喚いてる人?が聖騎士なのは解釈違いでしょ、おっと、今考えることじゃないか、ちゃちゃっと装備しとこ。
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装備
右:錆びた聖銀の大剣
左:(錆びた聖銀の大剣)
頭:無し
胴:破れた麻の服 上
腰:破れた麻の服 下
足:ボロボロの革靴
アクセサリー
1:無し
2:無し
3:無し
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よし、これで、後は神衛流剣術の確認っと。
2分後、、、
「グウウウウウオオオオオオオオオオオ!!」
「え!?」
急に大男が叫ぶ、もしかしてもう3分経ったの!?
「グルルルルルルルルル!」
大男が唸り、此方を睨みつけてくる。
「グルアアア!」
ドンッ!
そのまま、僕に向かって、策も何も無く、突撃してくる。
「うわ!、急だね!?、とりあえず、神衛流 巴流し(ともえながし)」
そう言った後に、体に動作補助が働き、剣の側面を盾のように前に出し、少し剣先を前に、柄を自分側に近づけた。
『ルナンが「神衛流 巴流し(ともえながし)」を発動、受け流す構えをとる』
『UnknownLv.??が「チャージ」を発動、突進の速度が上がる!』
「ガアアアアアア!」
大男は速度を緩める所か、スキルまで使い、僕に向かって突っ込んできた。
「ここ!」
剣に大男がぶつかった瞬間、剣を自分の方に引き、そのまま右方向に回転する。
『miss ルナンがUnknownLv.??の攻撃を受け流した』
あ、これ結構回る!踏ん張る!
「うわ!ととと、やっぱりぶっつけ本番で使うもんじゃないね」
さっき使ったのは「巴流し(ともえながし)」ってやつで、説明これね。
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神衛流「巴流し(ともえながし)」
相手の攻撃の衝撃を受けた瞬間に回転することによって大幅に減衰させる、あくまで減衰させるだけであるため、使用には注意を
使い続ければ思わぬ効果も?
回転は引いている方に回り、回転速度は受けた衝撃の強度に比例して、速くなる、回転速度は、使用者の練度によって、ある程度調整可能
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相手の攻撃を受け流す技だね、でもさっきみたいに強すぎる攻撃を受けたら、回転速度が速くなったり、最悪、モロにダメージを喰らうっぽいね、説明文の書き方的に。
「ウオオオオオオオオオオ!」
また叫ぶ大男、知恵も何も無いように思える、その証拠に、ずっと握っている剣も、まともに使うそぶりすらない、それに今も
「グラアアアアアアアア!」
大男は大剣を引き摺るようにし、走ってくる
「これで、騎士だったって言われてもねえ」
いや、見方によっては騎士としての最後の矜持として、剣を持ってるのか?
「グラアアアアアアアア!」
ブオオン!
大男は急に剣を振り上げる
「ひう! 急に剣使うなよ!」
「ガアアアアアア!」
咄嗟に体を横にずらし躱したが、大男は更に剣を振るう、それも避けようと足を動かすが、もつれてしまう。
「しま!?」
「グアア!」
大男は勝ちを確信したような声を出し、剣をそのまま降り下ろそうとする。
あ、どうしよ、死、いや!
一瞬、走馬灯のようにゆっくりになった感覚がし、その中の思考で、打開策を思い付き、そのスキル名を口に出す。
「一滴の幻想!」
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